ダーバンでスロバキアを2-1で下したオランイェはWKで1998年以来のベスト8へ進んだ。昨日負傷したラファエル・ファン・デル・ファールトに替わりアリエン・ロッベンがスタメン出場し、先制点を決めた。ベスト8ではポートエリザベスで、98年以来、再びブラジルと当たる事が予想される。
風が強いダーバン、ロングボールはかなり風の影響を受けていた。。
ロッベンは右サイドでスタートしたために、カイトが左サイドへ。ストッホもなぜか右サイドでスタート。
カイトのクロスからファン・ペルシの決定的なヘッドは枠を捉えられず。ホールでボールを持ったファン・ペルシのドリブルから左に流れてスナイデルの右足シュートは正面。
オランイェは両サイドが中へ切れ込んでシュートを狙うのが主な攻撃パターンになったが、なかなか両サイドとも裏が狙えず。それでもロッベンのドリブルを相手が警戒した分、スペースはあり、スナイデルは伸び伸びとプレー。
自陣でのスロバキアスローインからボールを奪い、スナイデルのフィードをロッベンが右サイドでボールを受けると中にできたスペースをそのまま切り込み左足シュート。右隅に決まり先制。
個人技で先制したもののオランイェのサイド攻撃は決して機能しておらず、カイトとファン・ペルシがポジションチェンジするなど工夫を見せたが、そもそもボールがロッベンに集中してほとんど左サイドにボールが行かず。
ハンドでロッベンに厳しいイエロー。
先制したオランイェはペース落として守ってカウンターの構えで時間を使いHT。
交代無しで後半へ。
ロッベンを中心にチャンスを作るが、スロバキアGKが好セーブを見せる。
スロバキアは後半ストッホが左サイドに移り、が多少脅威を与えるがVdヴィール、ファン・ボメルの二人がかりで対応。
スロバキアのFKからオランイェのカウンター。スナイデルのパスを受けたロッベンから再びスナイデルがシュートを狙うもDFが防ぐ。この接触でスナイデルがやや足を痛めたがそのままプレー。
60分を過ぎた頃からスロバキアペースに。ボールを回され、ハムシクに何度か高い位置でボールを持たれる。ストッホがファン・デル・ヴィールを振り切り、中に切り込んでの決定的シュートもステケレンブルフがセーブ。さらにハムシクのスルーパスからヴィテクのフリーでの決定的シュートもステケレンブルフがスーパーセーブで難を逃れたオランイェ。
ロッベンを下げてエリア投入。エリアはなぜかそのまま右サイドに。左サイドのカイトが中に切れ込んでスロバキアDF陣の前から強烈ミドルもGKがセーブ。その後やっと両サイドが交代。エリアがスピードで何度か左イドを崩すがクロスをミス。
エリアの投入で盛り返したオランイェだが、再びスロバキアにチャンス。しかしヴィテクはまたしても決定的にシュートをふかす。ハムシクのシュートがこぼれてヴィテクに通ったが、オランイェのディフェンスラインはファン・デル・ヴィールだけが残っていた。
ファン・ペルシを下げてフンテラール投入。両サイドが中へ切れ込むためにほとんどチャンスがなかったファン・ペルシはイライラした感じでベルタスに話しかける。
自陣リスタートでジオがゴール前に素早くボールを入れると反応したカイトとGKが競り合い、GKが飛び出した所でカイトがパス、スナイデルがしっかり突き刺して2点目で勝負あり。2点差が付いて突然思い出したように上がっていくハイティンハ。
スナイデルを下げてアフェライを投入。ファーストタッチで左足シュートもわずかに右。
スロバキアのシュートのこぼれ球がエリア内のスロバキアFWの足元に。ステケレンブルフが手で倒し、一瞬緊張が走ったが幸運にもイエローカード。しかしPKは決められ失点した所で試合終了。
STATISTIEKEN:
Nederland – Slowakije 2-1 (1-0).
Scoreverloop: 18. Robben 1-0, 84. Sneijder 2-0, 90+3. Vittek 2-1.
Gele kaart: Robben, Stekelenburg (Nederland), Kucka, Kopunek, Skrtel (Slowakije).
Opstelling Nederland: Stekelenburg, Van der Wiel, Heitinga , Mathijsen, Van Bronckhorst, De Jong, Van Bommel, Sneijder, Robben (71. Elia), Van Persie (80. Huntelaar), Kuyt (90+1. Afellay).
Slowakije: Mucha, Zabavnik (87. Jakubko), Skrtel , Pekarik, Durica, Hamsik (87. Sapara), Kucka, Weiss, Vittek, Jendrisek (71. Kopunek), Stoch.
危なげなく勝てる雰囲気はありましたが、ハムシクのスルーパスで何度か危ない場面が。ストッホもさすがに左サイドでは怖かったです。ステケレンブルフのセーブに助けられた試合ということで、どう考えても彼がマン・オブ・ザ・マッチなんですが。
攻撃は右ロッベン、左カイトで、スナイデルはやりやすそうでしたが、ファン・ペルシはすごいやりにくそうで相変わらず忍耐の二文字。まともなクロスはほとんど無かったですからね・・・。ファン・デル・ファールトから変わってサイドが機能したかというと、ロッベンが個人技で無理矢理シュート決めてるだけで裏を狙うわけでもなく、それほど好転していないような気もします。まぁ相手の守備を崩さずにDFの前からシュート打ってれば良いんだから楽な攻撃ではありますね。できればロッベン左、カイト右もちょっとやって欲しかった。ロッベンは確かに別格の選手なんですが。
とにもかくにも、希望通りにカード無しでいよいよ準々決勝はブラジル戦(予定)!94'、98'と後一歩で止められている相手なので、万全を期して臨んでもらいたいものです。
諸々コメント
アリエン・ロッベン(man van de wedstrijd)
「スタメンで出れてこれだけプレーできたのは嬉しい。何もかもまだまだ良くなるよ。1-0の後は簡単では無かったけれど、それも多分予想できたこと。完璧な試合はこれからだ」
「チリも油断できない相手だ。ブラジルにはプレッシャーがかかるだろうね。僕らはリラックスして今夜の試合を観るよ」
「素晴らしい瞬間だ。ゴールも決められて最高だよ。僕はここにバカンスではなくプレーするために来たんだ。それにオランダ代表にとって重要な存在でいたかった。最初の試合でそれが上手くいったのが嬉しい」
「何かも上手くいっていったけれど、僕を替えるのは良い選択だと思ったよ」
マールテン・ステケレンブルフ
「ヴィテクのPKはもっとギリギリまで動かないべきだった。彼は最近2回のPKをミスしていたんだけど、GKの左と真ん中に蹴っていたから、今回は逆のコーナーに蹴ってくると賭けたんだけど」
ベルト・ファン・マルワイク
「最初の30分は良いプレーができていた。すぐに2,3点決めて、もしかしたら4-0にすべきだったぐらいだ。だが主導権を手放してしまった。
後半のスタートも良かったがすぐに2点目3点目を決めるべきだった。
その後 ピンチがあったがマールテン・ステケレンブルフが二つのビッグセーブで我々を救ってくれた。だがその後にもっとリードを広げるべきだった」
「WKで4連勝して準々決勝へ進んだのだから喜んでも良いだろう。アリエンはあの怪我の後だと思うとあのゴールはファンタスティックだ。ロビンの良い動きもあった」
「交代の時、ロビンは本当にガッカリしていたが、彼はそうする権利がある」
「我々はWKで最後の8チームに残った。でもまだ十分では無い。何もかも重要な事ではない。実際我々は誇ることもできるが、それはしない。また自分たちで転んでしまうことになるからね」
「ここにどの国を呼んでもよだれを流すだろう。アルゼンチン?やっているのはリアクションフットボールだ。我々はどんなときも能動的なフットボールをする。このチームに対して、自分はかなり批判的な態度を取ってきたと思うが、時には喜んでも良いだろう」
最近の誤審について
「2014年のブラジルでのWKではゴールラインにカメラが置かれるだろう。イングランド-ドイツ戦のような出来事があると残念ながらゴールラインにおけるテクノロジーの導入が必要なのは疑いようがない。そうなるだろうし、そうならなければならないのは私にとっては決定的な事だ」
ロビン・ファン・ペルシ
「得点できないことで苦しんでいる。あらゆるスピッツの苦しみだと思う。チャンスは数回あったけれど、決められなかった」
「純粋にフットボールを見れば僕は悪いプレーはしていない。疲れてもプレーしたかったけれど、できなかったかのが残念」
ヨリス・マタイセン
「マールテンを褒めて上げてくれ。彼がディフェンスを落ち着かせてくれている。ファン・デル・サールの素晴らしい後継者だ」
マルク・ファン・ボメル
「我々は次のラウンドに進んだ。それが全てだ。このまま最後までやり通さなければならない」
「HT明けに我々は2,3-0にすべきだった。その後いくつかチャンスを与えてしまったが、しっかり2点目を決めた」
「アリエンがああいう得点を決めているのはバイエルンで何度も見ている。ロッベンのような選手なら誰でも自分のチームに欲しいだろう」
グレゴリー・ファン・デル・ヴィール
82分に相手選手を手で押さえてヒヤリ。
「今大会2枚目のイエローカードが出るかと心配した。幸運にも主審は出さなかったね。まぁ僕はそれまで1回のファールもしてなかったから」
「今日は僕にとって最低の試合だった。緊張した訳じゃないんだけど。頭の中で思ったことに体がちゃんと反応しないことが何度かあった。自分のプレーには不満だ」
ベルト・ファン・マルワイク
「彼が集中していないとは思わなかった。まだ若いし多少のミスはある。ポテンシャルなら、彼は欧州でも最高の右バックの一人。もしかしたらベストかもしれない」
エリエロ・エリア
「僕らは決めるべき時に2点目を取った。序盤僕らは試合をコントロールしていたけれど、それがずっと続かなかった。でも僕らはなるべくミスを最小限に留めようとしている」
交代直前にフィジオのArno Philipsがロッカーにユニフォームを走って取りに行くシーンが。
「いや、僕が忘れた訳じゃないよ。でも袖が短くてね。僕は長袖でプレーしたかったんだ」
ラファエル・ファン・デル・ファールトの怪我もスタメンはロッベンに。
「スタメンは考えないようにしているよ。ガッカリするだけだからね。監督はアリエンを選んでディルク・カイトと左に置いた。でも僕も交代で出場できたから」
ラファエル・ファン・デル・ファールト
「今日はプレーできなかった。まだしびれがあるんだ。でもいくらか良くなっているよ。今日再び全力疾走してみたけど、問題はなかった。いまは安静にしている。準々決勝は大丈夫だよ」
ウラディミール・ヴァイス(スロバキア代表監督)
「試合全体を見ればオランダの方が強かった。敗戦は我々にとって恥ではない。少なくとも、我々にはチャンスがあった。90分を終えて引き分けにすることはできただろう。それを決められなかったのが残念」
「我々は良くやった。選手たちは素晴らしいメンタリティを持っていることを示してくれた。グループステージでのイタリア戦の勝利は間違いなく我々のハイライト」