フェイエノールト-PSVは今シーズンのエールディヴィジで最も魅力的な試合だった。ロッテルダムの記録に残る日だよ。フェイエノールトが勝ったから言っているのではなく、これ以上なくレベルが高かったからだ。ミスは両者にたくさんあったが、トップゲームではたくさんの要因で決まるもの。その中で私は何か美しいことをしようという意志にプライオリティを置いている。その点でフェイエノールトは見事なプレーをして、ちょっとだけPSVより優っていた。
セク・シセのプレーも楽しんだよ。クーマンはカブラルではなくシセを選んでいるが、私は良いと思う。カブラルはスタイリストで観ていて楽しいが、効率性ではまだ劣る。シセはようやくかつてデ・カイプに来た時のレベルに戻った。クーマンが彼を使ったのは、マノレフを追いかけられるだけではなく、彼を抜き去れるからでもある。それが試合中何度もあったし、シセは監督の信頼に応えてみせた。
さらに、エルヴィン・ムルデルは素晴らしいキーパーだと思ったよ。不調を脱したようだが、それもこの若者にはいい経験だった。素晴らしい反応でいくつもの難しいボールを止めた。同年代の多くのGKと違い、もう『かかってこい、俺がボスだ』というオーラが出ている。堂々としたものだ。
グイデッティについても言っておきたい。彼は試合中に自分が絶対にゴールしなければならないとは思っていない。だから丘の選手のポジションの方が良いプレーができると感じれば、すぐそちらを選んで大きなチャンスを作れるんだ。まだ19歳、このまま伸びて行ければとてつもない価値のあるスピッツになれるだろう。自ら決めずに他人に取らせるんのも効率性だ。
(Willem van Hanegem)