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buitenspellijntechnologie: foutmargeは何の解決策にもならない

今シーズン遂にEredivisieに導入されたbuitenspellijntechnologie. 他のtopcompetitieで見られるように時に数分という長い時間をかけて引かれる2本のラインによってbuitenspelpositieかどうかの厳密な判定が行われているが、KNVBはこのtechnologieを用いるに当たってfoutmarge (誤差)を取り入れる方法を採用。10 pixelsの太さで引かれる2本のラインが重なった場合はこのtechnologieで想定されるfoutmargeの範囲内としてフィールド上での判定が保持されるというもので、「厳密すぎる」と言われるこのtechnologieへの解決策の一つとして実験しているが、Nederlandではこのやり方が受け入れられる気配は『全く無く』、むしろ激しい批判の的になっているというのが結論だろう。

 

最初にこのfoutmarge-regelが話題になったのは第3節 FC Twente - FC Groningen. 前半早々にFC TwenteのČernýがネットを揺らしたが判定はbuitenspel. 若干微妙ながら映像ではbuitenspelpositieでは無いように見えたため、VAR Lindhoutがラインを引いて得点に修正されるかと思われた。しかし実に4分33秒!かかったチェックの末に判定はそのまま。しかも中継で出された映像には線を引いた結果やはりbuitenspelpositieでは無いという証拠が示されていたために大きな騒ぎに。

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HTに中継の解説でfoutmarge-regelが説明されたが、それに納得できるファンが皆無なのは当然だろう。素の映像からも「おそらくbuitenspelでは無い」と想像でき、実際にラインを引いてそれが証明されたにも関わらず、ごく僅かに重なっていたために「間違った判定」がそのまま認められたのだから。

 

この騒動以降、KNVBはラインが重なった場合はラインを引いた映像を中継で流さないということに決めたようで、以降は「buitenspelかどうかの判定が間違っているように見えるが、なぜかVARが介入しない」というファンにとって謎の状況が度々起きるように。

 

実際のところ、上記の最初の例は素の映像ではVARが「buitenspelpositieでは無いと100%確信できない」と判断するのは理解できるケース。昨シーズンまでのbuitenspellijntechnologie無しの判断だったら、そのまま介入が起きなくてもある程度理解されただろうが、2ラインを引いてbuitenspelpositieでは無いことが証明された映像が公開されたことで、「重なっているから介入しない」という判断は全く理解されなかった。

 

しかし先日の第21節 ajax - FC Utrechtでのケースはさらに悲劇的だ。後半にBlindのシュートがゴールラインを越えたが判定はbuitenspel. VAR Rupertiはチェックに約70秒かけて介入せずに終わったが、中継のリプレイでは5mライン上でFC UtrechtのVan der Maarelの方が奥にあるのがハッキリと確認できた。ラインを引くまでも無くbuitenspelでは無いと確信できるケースだったために、上記以上に大きな騒ぎに。

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scheidsrechter Lindhoutは試合後カメラの前でこの判定についてコメント:
「私のフィーリングは得点に傾いているが、bewijs (証拠)が無いのでmarge (誤差)がある。例えばカメラは垂直な角度では無いので、それはより難しくしている。どうすればもっと上手く測定できるか?私はその分野ではあまりtechnischでは無いので分からない」
「これはフィールド上のarbitrageにとってもVARにとっても、お互いが非常に近いためにとても難しい状況。VARは自分が持っている手段で仕事をし、buitenspelなためにフォールド上の判定がそのまま残った。assistentが『彼らがとても近く、得点だ』と判断していれば、その上で2ラインが引かれ、おそらく重なってその判定のままだっただろう」
「この映像をみれば純粋なゴール?私のフィーリングはそれにとても近い。証拠が無いのでmargeがあるが、私のフィーリングは君と同じだ」

 

 例のごとくLindhoutのこの説明がファンに受け入れられなかったのは当然だろう。実際この映像がbewijsにならないというのは信じがたく、「bewijsが無いのでmargeがある」と言いながら、実際は「margeがあるのでbewijsが無い」という手法が取られているとしか思えない。素の映像で明確な誤審と確信できる判定がfoutmarge-regelによってそのまま容認されたのがこのケースであり、foutmarge-regelは「明確な誤審かどうか分からない範囲を容認する」というよりも、「明確な誤審でも規定の範囲内なら容認する」という性格のものだということがはっきりと証明された。

 

buitenspellijntechnologie導入によって確かに正確に判定できるシーンは増えたが、こうした問題はむしろbuitenspellijntechnologieが無くVARが確信できるかどうかだけで介入の判断がされていた昨シーズンより増大している。特にfoutmarge-regelはその悪評を広めており、KNVBが来シーズンもこの手法を続けられるかどうか大きな疑問だ。

 

追記

Dick van Egmondは日曜夜にajax - FC Utrechtでのケースについてコメント

「我々のclubsからの要請で十分明確で無い場合には介入しないという約束をしている。これはclubs en FIFAの合意無しでやっているのでは無い。clubsとは事前にこのリスクを確認していたが、1ラインを引くことで約束している。その場合は得点が不当に承認される事はあり得ないという警告付きでだ」