ようやく最近コーチ･ライセンスを取得し、現在南アフリカでEurosportのWKアナリストを務めているオランイェの歴代最多得点者パトリック･クライフェルトは物知り顔することもおせっかいをやきたがる素振りもなく、慌ただしく話し始めた。
「ロビン･ファン･ペルシは必要があればいつ私に電話しても構わないよ。大歓迎だ。彼のようなファンタスティックなフットボール選手が苦しんでいるを観るのは悲しいからね。スピッツというのは独特のポジションだし、私が彼の助けになれるのならとても嬉しい。ブラジル戦は2-1で勝てると予想している。ファン･ペルシの決勝点でね」
ヨハネスブルクでも街を歩けばファンに取り囲まれ、依然人気は健在。
「でもここにいると複雑な気分ではあるね。一方では、アヤックス、ACミラン、FCバルセロナ、オランイェでプレーしてきた自分のパフォーマンスがアフリカの人々にまで楽しんで貰えているのは誇らしい。でまた一方でも1998年にヴェレルトカンピューンになるチャンスを逃したのが今でも残念に思う。私のCVにそのタイトルが欠けているという思いは、永遠に無くならない」
フランスでオランイェは準決勝で敗れた･･･ブラジルによってだ。
「ロナルト･デ･ブールのクロスが来た時は『ここで強く頭を振れば1-1にできる』と考えていた。終盤にはピエール･ファン･ホーイドンクがJunior Baianoによって引き倒されてPKが与えられるべきだったけれど、主審が流してしまった。PK戦で私たちの夢は終わった」
彼は金曜日にブラジル相手に同じ結果になることはないと考えている。
「でもオランイェはこれまでよりももっと良いプレーをしなければならないのは間違いない」
「ロビンはここまで自分の力を見せれていない。彼は私とは全く違うスピッツで、もっとボールを持ってフットボールをしたがる。でも常にマークは付いてるしボールを失うリスクも（ポジションが悪ければ）ずっと大きくなるから、それは危険なんだ」
「スペースはしばしば深い所にある。ロビンがシンプルに『シャドーの動き』をすれば、もっと簡単に相手を引き離して得点チャンスをかなり増やせる。その際には中盤の良い助けが重要だ。もしかしたら我々が本当のロビンを見れていないのはそのせいかもしれないからね」
新米コーチとしてクライフェルトはノートとペンを取り出し、笑顔で解説を始めた。
「いこれがスナイデル、ボールを持っている。ロビンがやや左から中へ向かい、また外へ開く（実際その距離はたった2mだけだ）、それだけで彼は消える。Dfの目はボールとスピッツのゴールへ向かう動きだけに向きがちだ。ウェズレイが良いパスを出せば、ファン･ペルシは左足でシュートできる。彼のファンタスティックなシュートがあれば、何度でも得点できる」
ファン･ペルシが自分の法を貫き通すなら、ファン･マルワイクは難しい決断を迫られるだろうとクライフェルトは考えている。
「彼のために別のポジションを作らなければならない。彼のクオリティを考えたらは常にスタメンでプレーすべきだと思うからだ。でも金曜日までにチームを一から作り直す時間がそれほど無いから難しい。それに私はロビンが決めてくれると確信しているし、ブラジル戦ではそれは必ず必要になるだろう」
さすがによく分かってますね。かなり説得力がある発言。
