オランイェがアレナの観客にフェストを提供。ハンガリーはその脇役に過ぎなかった。ルイ･ファン･ハールのチームはHTのブラジル人ダンサーたち以上の躍動を見せて8-1。ロビン･ファン･ペルシが3得点を決めパトリック･クライフェルトを抜いて歴代トップスコアラーとなった。
アムステルダムでのこの夜からハイライトを一つだけ選ぶことは至難の業だ。2-0のシーンでは力強いプレーを見せていたケヴィン･ストロートマンがジェレマイン･レンスのクロスからヘディングを決めて自信のプレーに報い、3-0のシーンではロッベンに届かなかったストロートマンの浮き球をレンスが叩き込んだ。
オランイェの中盤は非常に機能的であり、戻って来たナイジェル･デ･ヨング、ストロートマン、そしてダイナミックなラファエル･ファン･デル･ファールトの相互作用は力強かった。デ･ヨングの掃除機ぶりは絶好調だったと言えるだろう。
ロン･フラールと公式戦初代表のジェフリー･ブルマという不慣れなCBデュオだったことを考えれば、このチーム･パフォーマンスは特に見事だった。ハンガリーにはオランダのミスを突くことは全くできなかった。
レンスは勢いがあり、ロッベンもチームメイトとのコンビネーションから何度も脅威を与えていたが、しかしこの夜のデ･アーンファラーはロビン･ファン･ペルシ。ほとんど非の打ち所が無く、ボールの後ろに立てば全てのシュートを－しかも美しく－決められるかのように思えた。
彼がオランイェでの通算40得点という個人記録を飾ったのはHT直前。ちょうど10年前にこの記録を創ったアシスタント･コーチ クライフェルトと並ぶと、ファン･ペルシは腕を広げて彼の下に駆け寄り、チーム全員をピッチサイドに呼び寄せた。そして全員でちょっとしたお祭りになった様子は感動的であり、ちょうど10年間離れた新旧両レコードホルダーが抱き合う様はまるで夢のようだった。
この40点目は卓越したゴール。レンスが奥に飛びだしてマーカーを手玉にとると、ボールを受けたロッベンのクロスをファン･ペルシが頭で見事に叩き込んだ。ファン･ペルシは開始17分でもすでにヘディングで先制ゴール。
HT明け直後にはブルマのハンドでハンガリーがPKを得て、元PSVのバラーシュ･ジュジャクがブーイングを黙らせて4-1としたが、その後もオランイェのフェストは続き、再びロビン･ファン･ペルシが、今後は歴史を塗り替える。ロッベンが頭で戻したボールを正確にコントロールして歴代トップシューター クライフェルトを抜き去り、スタディオンは彼の名前を歌う声に包まれた。ファン･ペルシは90試合で41ゴールを記録、一方でクライフェルトが79試合だったことも書き添えておこう。
直後に観客に拍手を受けさせるための交代が行われ、アレナは"ロビン･ファン･ペルシ"の大歓声。それは2010年のWK直後のムーゼウムプラインでのセレモニーではまだブーイングさえ受けていたのとは全く違う状況だった。ニュー･トップスコアーに代わってディルク･カイトがピッチに。
一方でデ･ヨングは再びネガティヴなイメージをつけてしまう。ローダJCのクリスティアン･ニメトに足首を蹴られてこのハンガリー人を押し、2人にイエローカード。デ･ヨングはこのため火曜日のIstanboelでのトルコ戦は出場停止となった。
ハンガリーにとっての終始和音は悪くなる一方。途中出場 Szilárd Devecseriが自陣ゴールにヘディングを決めて6-1. その後オランイェは雑になるも、ハンガリーも無力であり、ファン･デル･ファールトのFKが方向が変わって7-1. さらにロッベンの見事なカーブのFKを決めてゴールショーを締めくくった。
観客は記録を更新したファン･ペルシではなく、ストロートマンに"マン･ファン･デ･ヴェーツトライト"の称号を拍手で讃え、予選としてはもう終わっていた試合だったが、歴史的な夜とはなった。ファン･ペルシの記録だけでなく、オランイェの多くを期待させるプレーのおかげでもあるが、もちろん相手があまりにも酷かった。
Statistieken
Nederland–Hongarije 8-1 (4-0).
Scoreverloop: 17. Van Persie 1-0, 25. Strootman 2-0, 39. Lens 3-0, 43. Van Persie 4-0, 47. Dzsudzsák 4-1 (strafschop), 53. Van Persie 5-1, 65. Devecseri 6-1 (eigen doelpunt), 86. Van der Vaart 7-1, 90. Robben 8-1.
Scheidsrechter: Martin Atkinson (Eng).
Gele kaarten: De Jong (Nederland), Nemeth, Nemanja (Hongarije).
Opstelling Nederland: Vorm; Blind, Vlaar, Bruma, Janmaat; De Jong, Strootman (81. Fer), Van der Vaart; Robben, Van Persie (60. Kuyt), Lens.
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/17149/nederland-speelt-met-hongarije-8-1
ルイ･ファン･ハール
「美しい瞬間を何度も見れた。しかし最も楽しめたのは全員が90分間プレッシャーをかけようとしていたこと。それは誇りに思う。これまでできなかったことだ。ホームでのルーマニア戦でもせいぜい75分間だった。それが今回は90分。試合開始からすぐプレッシャーをかけて全力を保ち続けるのは難しいプロセスだが、我々はブラジルへのWKへ向けてそのプロセスを前進した」
「ファン･ペルシは素晴らしいパフォーマンスだったが、詰まる所それもチームが彼にお膳立てをしてあげられたから。ボールが素早く前へ動かされるをクライフも観たと思うよ。我々はストロートマン、ファン･ペルシ、ファン･デル･ファールトで上手くプレーしていた。我々は強い相手にもこのやり方でフットボールができると思う。そう、コロンビアのようなチーム相手にもね。8-1にはならないだろうが。自分たちのプレーで解決方法を見つけなければいけない。それができれば我々はまた答えを導き出せるはず。ロッベンが8点目を決めたのも嬉しかったよ。彼は非常にハードワークしていた。それが報われたね」
ロビン･ファン･ペルシ
「とても誇りに思うよ。とても特別な瞬間。でもこれは僕ら全員で成し遂げたこと。3回とも後は焼くだけという完璧なクロスをもらえたからね。これはチーム･パフォーマンス。試合では全員一緒にやらなければいけないし、今日はそれができていた。火曜のIstanbulでのトルコ戦は全く違った試合になるだろうし、こういうテストをする機会はWKへ向けてもうあまりないからね」
「パチェが記録を創ったのは10年前。僕が更新したら心から祝福するとこれまで何度も言ってくれていたんだ。そしてそうしてくれたのが見れたと思うよ。彼の所に行くのは彼と話していた訳じゃないけど、2点目を決めた時に真っ先にそう思ったんだ。僕も彼から多くを学んだからね」
「自分が記録を創るとはずっと思っていなかった。最初の25～30キャップは右サイドだったし、1度左サイドも10番もあった。真ん中でプレーするようになったのは35～40キャップくらいからだからね」
「40点目は美しかった？そうだね。アルイェンからのパスだったと思うけど、とっても長く飛んでいたように感じるよ。そういうことはあまりないけど、イライラするほどゆっくりだった」
「41ゴールの中で最高のモノを選ぶのは難しい質問。WK2006のコートジボワール戦でのFKも素晴らしかったと思う。あの時はかなり感情的になったね」
「重要なのは本大会。それが僕の大きな夢だし、全てを賭ける。そこでオランダのために決定的な仕事をしたい。それが僕の大目標だ。4大会で5得点は少なすぎるし、もっと数字を上げなければいけない。それは分かっている。1大会で4，5点は決めないと」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/17160/kluivert-leert-me-positie-kiezen
ケヴィン･ストロートマン
「僕のオランイェでのベストゲーム？分からない。比べられないね。でも攻撃陣みんながゴールに絡めているのは嬉しい。守備もしっかりできた。ただもっと良くしなければいけない面がチームにも僕にも十分ある。それは火曜日にトライするよ」
「今夜の突出した瞬間は4点目。ジェレマインが奥へ走り、ロッベンが受けてロビンへクロスをあげた。あれは教本通りだったと思うよ」
「火曜のトルコ戦もまたとても重要な試合。全てはWKへ向けてのため。今回のようにみんなが距離を近く保ってプレーできれば、かなりプレッシャーをかけられる。特に次はトルコでの試合だけど、自分たちのやり方を通さないといけない。僕らにとって良いテストだ」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/17155/mooi-maar-het-moet-beter
毎回借りてきた猫のように大人しいハンガリーですが、今回はさらに悲劇的でした。さらに前回の代表ウィークから一転、今回は主力が揃って全員妙に絶好調ということで何の問題も無い完勝でWK出場決定をホームで祝う大パーティに。今予選ベストゲームですが、まぁ相手が酷すぎます。
まずいろいろ問題があると思われているCBデュオが初組に入れ替わり。まぁいろいろ試したり、ステファンにプレッシャーをかけてみたりと、こういうのも良いんじゃないでしょうかね。最近正直PSVではパッとしてないブルマでしたが、今日は素晴らしい出来でした。フラールもAston Villaで好調なようですし、左をそれなりにこなしてます。CB枠は後はレキク待ちか。
コントローラーにデ･ヨングが戻って来ましたが、さすがのハイレベルなプレーで、これくらいプレッシャーを受けない試合だと攻守でちょっと格が違いますね。今のところI番手。で、次の問題のトルコ-uitで出場停止なので、代わりを務めることになるクラーシが好印象を残せるかどうかがWKへ向けて大きなテストに。まぁどうなりますやら。もう1人のコントローラー ストロートマンは他に追う選手もいないので安泰。10番も今日の出来だとVDVで問題無し。彼のプレースタイルならもう少し前に飛び出して欲しい気もしますが、9.5番も10番も結構なハイレベルでこなしてました。
3トップは今日は圧巻の出来。ロッベンは相変わらず手が付けられず、レンスも前回が嘘のように良い時のコンディションに戻り、ファン･ペルシはもう数年前とは全くの別人ぶり。彼がクライフェルトの大記録を塗り替えるとは、世の中分からないもの･･･
