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エールディヴィジ第17節 アヤックス-NEC戦 NECの苦しみは続く

2シーズン前、若き名監督マリオ・ベーンに率いられたNECはPOの末にクラブ史上初のUEFA杯出場権獲得、昨シーズンは驚きのグループリーグ突破まで果たした。

そしてマリオ・ベーンが「自分のクラブ」であるフェイエノールトに去った今シーズン、ローデウェーヘスを新監督に迎えるも、開幕前にウィンガーのサイディが契約で揉めて勝手にチームを離れてケチが付き、第5節前には中盤のキープレイヤー シェーネが長期離脱。

攻撃力不足に苦しむと第11節ホームでのPSV戦で0-4で完敗した後ローデウェーヘスが突然の辞任。アドリアーンセに断られた末に迎え入れたヴィルヤン・フルートはCBのポトハイゼンをスタメンに戻し、チームを大きく変えることなく守備の安定からチームを再建しようとしている。

しかし第12節スパルタ戦(0-2)、第13節RKC(0-1)と良いところ無く完敗。続くNAC戦(3-3)、フローニンゲン戦(2-2)、トゥエンテ戦(2-2)と強敵相手には良い試合をするも一歩届かずでもう二ヶ月半も勝ち星から遠ざかっている。

さて第17節のアヤックス戦。NECスピッツのフレミンクスが前節のレッドカードで出場停止。今シーズンから加入したフレミンクスはしばらく得点からは遠ざかっていたものの、「ベルギーのカイト」との異名通り前線のハードワークでチームの攻撃に貢献。前節のトゥエンテ戦では3-1から2得点を決めてチームを鼓舞していただけに彼の欠場は痛かった。

フルート監督は彼に替えて18歳のテン・フォールデを起用。昨シーズンはエールステディヴィジのFC Emmenで活躍したテン・フォールデだがエールディヴィジ初出場がアヤックス戦ではさすがに荷が重かった。それでなくともいまのNECの攻撃陣は中盤のホーセンス、ダーヴィッツラドムスキーから決定的なパスが出ず、サイディの突破とフェズラウの中に切れ込んでのシュート。パスに頼るしかパターンがない。この日のテン・フォールデもほとんどシュートチャンスがなく58分に交代してしまった。

それでも前節トゥエンテを苦しめたプレッシングは機能し、ポジションチェンジを繰り返すアヤックスにフリーな選手を作らせず0-0で前半を終えようとしていたが、ロスタイムにスアレスがゴール正面で横向きの体勢からインサイドでの意表を突いたループシュート。これは惜しくもポストに当たったが、そこから得たCKをゴール前でパンテリッチが頭で流し、逆サイドゴールラインギリギリで粘ったフェルトンゲンの折り返しを今度はスアレスが逃さずにきっちりと決めた。ここ数試合ゴールから遠ざかっていてがこれで17試合で18得点目と得点王へいまだ独りひた走っている。

アヤックスは前半15分にアイサティが相手へへのチャージを仕掛けた際に右足を負傷しシーム・デ・ヨングに交代。右ウィングのロンメダールもなかなかチャンスを作れず、NECの守備に対し攻撃の組み立てに焦りを見せていたがHT直前に先制点を決めたことで後半はどっしりと構えて65分にこの日唯一綺麗に崩したシーンで最後はデ・ヨングが決めて2-0でほぼ勝負を決め、最後は終盤ついに集中力の切れたように見えたNEC相手にドナルドが簡単に3点目を奪った。

アヤックスにとってはベストゲームではなかったがスアレスの1G1Aの活躍で効率よく3得点。守備面でもファン・デル・ヴィールが攻撃を自重しつつサイディをしっかり抑え、久しぶりに左バックに入ったエマヌエルソンもフェズラウ相手に危ない場面はほとんど無かった。

NECのフルート監督は「我々はほとんどチャンスを与えなかった。チームのフットボールが成長しているのを見れて私は嬉しい」と試合後に語ったが、それだけにHT直前のスアレスのゴールは痛かっただろ。

問題の攻撃面については「我々にはほとんど好機もチャンスもなかった。ボールを持っている時にもっとガッツを見せる必要がある」。

これでNECは11試合勝ち星無し。今シーズン2勝7分け8敗で17位に沈んでいる。