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マースヘボウ襲撃事件

今シーズン良い形でスタートを切り、ようやくポジティブな雰囲気が漂ってきたフェイエノールトだが、この1年でクラブ運営陣との緊張関係を高めていたコアなサポーターが遂に試合前のデ・カイプで襲撃事件を起こすという事態になってしまった。

 

土曜夜のデ・フラーフスハップとのホームゲーム30分前、エリック・フッデとマルク・クーフェルマンスの解任を求める約1,000人のサポーターがデ・カイプ周辺でデモ行為。マースヘボウまで来た時に抑制の効かなくなった一部がデ・カイプの窓ガラスとドアを打ち壊して中に侵入、火を放ったことで警官隊が介入。暴動を抑えるために拳銃も抜かれたが、幸いにもデ・カイプでの発砲という最悪の事態にまで及ぶことはなかった。

 

警察は映像などからフェイエノールトサポーター20人以上に容疑をかけており、日曜の昼までに5人を逮捕。さらに数は上がると見ている。フェイエノールトの運営陣に対するサポーターの不満は日増しに高まっており、ロッテルダム市と警察組織はクラブがこの問題を解決できなければデ・カイプでのホームゲーム開催を禁止する考えもあると声明を出した。

 

ジェネラル・マネージャー フッデは 「短絡的で自己中心的で暴力的な行為」と強く批判。「これは私に対してではなく、クラブに対する行為。マースヘボウの階段から様子を見たが、恐ろかった。 真のフェイエノールダーでこんな行為を理解できる者は誰もない」

「サポーターはクラブのポリシーに賛同していないかもしれないが、それでもこういう形を意見を表明する権利はない。 誰がこんなことを望んでいるだろう?我々はスポーツ面でも財政面でも良い方向へ向かっている。

だから正直自分たちのどこが悪いのか分からない。 公式サポーターズクラブがこの事件を厳しく非難することを期待している」

 

フェイエノールト・サポーターズクラブ(FSV)のスポークスマン ファン・ドップは即座に「愚かな行為」と今回の暴挙に反対する立場を明らかにした。「あまりにも馬鹿げた行為だ。頭がイカれてる。もちろん我々は強い意志でこの事件から距離を取る。 あまりにも度を超している。5歩は行きすぎた」

 

約30.000人のサポーターを抱えると言われているFSVもクラブのポリシーには賛同していない 「では何をすべきか?我々は話し合いを続ける。暴力では何も解決しない。最終的には同じ意見にたどり着きたい。 我々の望みははクラブの財政が健全になり、再びタイトル争いに加われること。このような恐ろしい行為をするつもりは全く無い」

 

ロッテルダム市長 アバウタレブは「吐き気がする。他に言いようがない」と強く批判した上で、警察が万全の備えをしていたとコメント。

「情報から彼らが抗議活動を行っているのは分かっていたし、この国ではその権利も保証されている。 我々は何が起きてもいいようにしっかり準備し、上手く対応した」

 

監督 ロナルド・クーマンは試合直前のこの事件を選手たちには一切伝えず。「ジャン・パウルとファン・ブロンクホルストには少しだけ話をしたが、選手たちには一切話さなかった。彼らにはプレーに集中させたかったからね」

 

「こういう事が起きるのは恥ずかしいこと。残念ながらクラブのポリシーに反対行動を取らなければならないと信じている人たちが多くいる。みんな日々フェイエノールト財政再建のために働いているんだ。それがファンが首位に立つ瞬間を楽しみにして、我々のスタディオンの周辺で人混みになる日だったのが非常に悲しい」

 

KNVBのディレクター ベルト・ファン・オーストフェーンは暴力排斥を訴えると共に、フェイエノールトの描いている構想を理解し、サポートするように呼びかけた。

「こういう暴力行為はスタジアム内であってはならないこと。フェイエノールトは良い方向へ向かっているという事を強調したい。 クラブは難しい状況は脱したが、まだ将来の財政健全化へ向けて慎重にポリシーを追い求めている所。 KNVB、特にライセンス・コミッショナーは頻繁にそのポリシーを監視し、今のフェイエノールトが再びカテゴリー2へ戻るために認められたプランを実行しているのを知っている。 全ての人々のサポート、リスペクト、信頼を得られるポリシーだ。 このような行動を取る人たちはクラブをサポートしていないし、厳しく処罰されるべき」