日曜午後に行われたエールディヴィジ第18節、フェイエノールトは大成功の2012年を綺麗に締めくくった。フローニンゲンに終盤のゴールで2-1と勝利し、順位も3位タイに上昇。さらにこの1年デ・カイプで一つの負けも喫することなく勝利で2012年を終わらせることができた。フローニンゲン戦でもグラツィアーノ・ペッレが2得点を挙げて再びマッチウィナーに。
HTまでピッチ上でベストプレイヤーはステファン・デ・フライとヨリス・マタイセンのCBコンビだったと言って問題ないように、前半のデ・カイプはほとんどエキサイティングな場面が無かった。CBデュオがフローニンゲンのスピッツ ジェネーロ・ゼーファイクを無害化し、CKもエルヴィン・ムルデルが簡単にキャッチしてビジターチームが危険なシーンを作った場面は皆無。
一方ピッチの反対側のフェイエノールトも大きな仕事はできず、それはボールを失った際にほとんど引きこもる相手のせいだけでなく、フェイエノールトの攻撃面の問題でもあった。組み立てが雑な上に序盤から個人的アクションが目立ち、前半はフローニンゲンのGK ルシアーノを試したのはジャン・パウル・ボエチウスの二つの無害なミドルシュートだけ。
後半もフェイエノールトの攻撃はフローニンゲンの守備陣をなかなか苦しめられなかったが、ただ再開後すぐリードを奪うことには成功。トニー・不りぇな、ボエチウスのミドルシュートで危険度を増していったチームは、ついにヨルディ・クラーシのCKから先制。ゴールへ見事の向かったボールをペッレが至近距離でヘディング。ボールがラインの後ろでDFに弾かれたが、主審カイパースが正当なゴールを認めた。
直接の競争相手であるフィテッセとアヤックスが今節すでに勝ち点を落としていたため。このゴールでデ・カイプには安堵感が広がったが、1-0ではフェイエノールトのプレーはまだ落ち着くことはできず、逆にピッチ上のスペースが広がったことでフローニンゲンが次第にムルデルの守るゴールへ圧力を掛けていった。
フェイエノールトの守備陣が初めてトラブルに陥った時間帯がそのまま同点ゴールに結びついてしまう。残り15分にビジターチームがほとんど出番の無かったムルデルに向けて初めてのシュート。マタイセンの頭を通ってフィルジル・ファン・ダイクがフリーで蹴ったボールはムルデルの脇を抜けてゴール逆隅に突き刺さってしまった。
この同点ゴールはフェイエノールトにとって大きな打撃であり、さらに数分後にはマイケル・デ・レーウが右サイドからのクロスに飛び込んで危うくリードを奪われそうになったが、ボールを見失って触れず。年内最終戦を引き分けで満足するかと思われたクーマンのチームだったが、ゴールドハンター ペッレが終盤に別の結末へと導いた。
再びその大きな価値を証明したイタリア人は、レクス・インマルスからのパスを受けると、GK ルシアーノを至近距離で破って決勝ゴール。フェイエノールトはペッレの今シーズン通算14ゴール目で3位と勝ち点で並び、まさにシーズン前半戦を締めくくるに相応しい結末だった。
Feyenoord – FC Groningen 2-1
Scoreverloop:
58’ 1-0 Pellè
77’ 1-1 Van Dijk
88’ 2-1 Pellè
Scheidsrechter: Kuipers
Geel: Bacuna (FC Groningen)
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; Janmaat, De Vrij, Mathijsen, Martins Indi; Clasie, Immers, Vilhena (82’ Vormer); Schaken (64’ Verhoek), Pellè en Boëtius (89’ Nelom).
FC Groningen: Luciano; Kappelhof, Van Dijk, Kwakman, Burnet; Sparv, De Leeuw (81’ Zivkovic), Kieftenbeld (57’ Ajilore); Schet, Zeefuik (60’ Bacuna) en Kirm.
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20121223_gro_verslag
ロナルド・クーマン
「ファンタスティックな結果。これでみんなで祝日を楽しめる。フットボールは良くはなかったが、勝利目指してファイトし続けたことが私は嬉しい。観客との素晴らしい関係性のおかげで火の中から勝利を拾えた」
「ペッレは今日も違いを作ってくれた。今シーズンの彼は非常に効率性が高い。これはとても重要な事。トップスコアラーを抱えているチームはたいてい上位争いに加われるからね」
「フローニンゲンはフィジカルの強いCBを二人並べているからペッレは非常に苦しんでいたんだ。だから我々はなかなか彼を見つけられなかった。しかしチームにはいつでも取れるという自信と落ち着きがあった。今日はフローニンゲンのテンポに付き合いすぎてしまった。本当のフィットネス、シャープさが今日は無かった。水曜にタフな試合をした反動だろう」
「グイデッティは昨年重要な存在だったが、今のチームにおけるペッレはさらに重要な存在。グラツィアーノはジョンよりもチームの起点になれるからね。彼のポストプレーのおかげで今日のような試合でも傲慢にフットボールができるんだ」
「今シーズンの好成績は全てのパズルが上手く嵌ってくれている結果。チームは自分たちが予想されているよりも力があると信じることができているし、怪我人もほとんどおらずフィジカルコンディションが良い。とても良い気分で1月に待つ試合へ向かうことができるよ」
「目標は5位以内だが、それ以上もあり得ると我々は信じているし、それだけのものを見せてもいる。これで半分終わった。1月を見据えて、そこで良い試合をしたい。カンピューン?不可能は何も無いが、それは非常に難しいだろう。ただバーはいつも高めに置かないといけない」
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20121223_koeman
ダリル・ヤンマート
「良いフットボールでは無かったけど、たくさんファイトして情熱をもってプレーした。正当な勝利だったと思う。ピッチが良く無くて、フローニンゲンもフットボールをしようとしなかったからスローになってしまった。それで苦戦したんだ」
「シーズン前半はとてもポジティヴ。期待してたよりもたくさん勝ち点を取れた。長い1年だったよ。たくさん試合をしたし、オランイェもあったからね。個人的パフォーマンスとしても不満はない。もっと強くなれると感じているよ。ウィンターストップ明けからはもっと脅威になれるようになりたい。あとは戦術的にポジショニングの判断をもっと良くしないといけない。それがこれからの課題」
レクス・インマルス
「すでに頭の中でウィンターストップのことを考えてしまっていた、典型的な試合。HTにクーマンに『辛抱強くその時を待て』と言われた。後半はしっかりやれた。1-1にされた時は『ちくしょう』と思ったけど、最後の藁をつかめた。チームの力だ」
「ペッレはまた2得点決めたけど、ピッチ上のベストマンはマタイセンだったと思う。ヨリスのプレーはファンタスティックだった」
「フェイエノールトでのスタートに苦しんだけど、力強く2012年を終われた。自分でも7を付けられるだろう。1月はファンタスティックな試合がいくつもある。楽しみにしているよ。アヤックスとのアウエーもその一つ。でもまずはバカンスだ。可読民などドレンテへ行くよ。なぜドレンテかって?車で2時間だし、小さな子供と8時間飛行機に乗るより良い」
グラツィアーノ・ペッレ
「特にタフな1週間の後だったし、非常に難しい試合だった。でもそれでも勝てて嬉しかったよ。フローニンゲンは特にDF陣が良いゲームをしていた。実際今日の僕らにあったチャンスは二つだけ。でもタフな1週間の後でもゴールを決めるための集中力は切らさなかった」
「前半戦がやっと終わった。かなり疲れたよ。じっくり休んで2013年へ向けて充電する。この調子を来年も続けたいからね」
ヨルディ・クラーシ
「ペッレがチームにいるおかげで僕は勝利を信じ続けることができたよ。メンタル的にもチームは信じられないほど強い。ADO戦やヘーレンフェーン戦で勝てたのも最後まで自分たちを信じ続けたから。今日は苦戦して終盤は疲労が出てしまったけど、また火の中から勝利を拾えた。2012年を綺麗に締めくくることができたし、僕らは十分上位にいる」
ヨリス・マタイセン
「チームのクオリティとサポーターのコンビネーションで難しい局面を乗り切ることが出来た。それが今日の勝利の決定的な要因だ。今日重要だったのは内容ではなく結果。3pts取れて嬉しいよ。この1週間で1年を上手く締めくくることができたしね」
「最近好感触を持てているのはもちろん自分のパフォーマンスもあるけど、チームのパフォーマンスの方が大きい。最後の週はかなりハードだったけど、チームとして最後まで戦えた。時に運もあったかもしれないけど、ほとんどは自分たちの力だと思う」
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20121223_reacties
ローテンポな試合でヒヤヒヤでしたが、今日もペッレがやってくれて勝利で2012年締めくくり。本当に素晴らしいですね~。どうせボニーはいなくなるのでペッレにこのままトップスコアラーになってもらって、夢のコールシンゲルも見えてくるかこないか・・・。
みんな頭に疲労があったか、判断が遅く、判断ミスも多いgdgdな出来。特に前半は悪かったです。フローニンゲンなので助かったというか。それでも守備は概ね安定。前半戦怪我続きで苦労していたCBコンビですが、ようやく出来上がってきた感じでマタイセンもステファンも力強いプレー。非常に安心感があって良いです。
中盤はややお疲れというか、トニーが今日はボールロストが目立って危なっかしい出来。レクスもそんなには良くなかったものの、ペッレとのツインタワーがあるとやはり強力ということで決勝点アシスト。
前半戦のまとめはまた改めてするとして、1996年来のデ・カイプで1年間無敗というのは素晴らしい結果。ウィンターストップに芝をもうちょっと何とかしてもらって、後半戦のホームで多いトッパーで勝っていければ上が見えてきます。楽しみにしていましょう。