フェイエノールトは日曜日にシーズンスタート前最後の練習試合をマラガと行い、黒星でプレシーズンを締めくくった。このプレシーズン、ここまで無敗で来ていたロッテルダマースだが、MonrealとKrisのゴールで0-2の敗戦。ディエゴ・ビセスワールは腹部の怪我で欠場した。
ここまでアマチュアとエールステディビジのチーム相手に試合をしてきたフェイエノールトにとって、スペインのプリメーラ・ディヴィジョンのクラブ相手のこのゲームは新監督 ロナルド・クーマンが率いる最初の試合というだけでなく、新シーズンに向けて、初めて真剣に力が試される試合でもあった。
試合前のピッチではこの夏デ・カイプを去ったヨン・ダール・トマソンとアンドレ・バイーアがファンにお別れの挨拶。‘You’ll never walk alone’の歌声が響く良い雰囲気のまま選手が入場し、試合が始まった。
試合開始1分も過ぎない内にステファン・デ・フライがボールを失うと、マラガがほぼ確実なチャンスを得たが、スピッツのSebaのシュートは枠を逸れてしまう。しかし前半デ・フライのミスはほとんど無く、HTまでフェイエノールトはスペインのチームのプレッシャーにさらされたものの、守備にそれほど問題なかった。
しかし前半最大のチャンスは監督 Manuel Pellegriniのチームに。20分過ぎに左サイドの素早いコンビネーションからルート・ファン・ニステルローイがシュート、ネットを揺らしたがオフサイドを取られた。その10分後にもSanti Cazorlaが遠目から狙ったがエルヴィン・ムルデルがセーブ。ムルデルはHT直前にもファン・ニステルローイの強烈なシュートにしっかりと反応した。
その直前にはギオン・フェルナンデスがフェイエノールトの前半最大のチャンスを得る。ジョルディ・クラーシが力強いプレーからピッチ奥へと素晴らしいパスを送ると、フェルナンデスは全速力のままシュートを放ったがマラガGKの体に当たって防がれた。
フェイエノールトはHTまで比較的シンプルに落ち着いた試合運びを見せていたが、マラガは後半最初の大チャンスで先制。DF Monrealが左サイドを駆け上がると、そのクロスがそのままファーポストに当たってゴール。
フェイエノールトは特にそこから15分間、立て続けに同点ゴールを決めるのに十分なチャンスを作ったが、結局ロッテルダマースにゴールは生まれなかった。CKからロン・フラールの強烈なヘディングはライン上で防がれ、クラーシの遠目からのシュートは枠を外れ、カリム・エル・アマーディのシュートはバーを超えた。
フェイエノールトが同点ゴールのチャンスを逃す一方で、マラガは反対側のゴールで効率性を見せる。終盤までほとんどチャンスを作っていなかったスペインチームだが、終了5分前に0-1になって以来初めての大チャンスをしっかりと決めた。右サイドからのクロスをジュリオ・場プティスタが落とすと、ムルデルの体に当たり、リバウンドを途中出場のKrisが簡単に蹴り込んだ。
Feyenoord – Málaga 0-2
Scoreverloop:
47’ 0-1 Monreal
85’ 0-2 Kris
Scheidsrechter: Van Sichem
Geel: Fer (Feyenoord), Maresca, Demichelis (Málaga)
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; Leerdam, De Vrij, Vlaar, Ramsteijn; El Ahmadi, Van Haaren (67’ Cabral), Clasie (57’ Mokotjo), Fer; Fernandez en Cissé (66’ Schaken).
Málaga: Willy; Gamez, Demichelis, Mathijsen (60’ Kris), Monreal (60’ Joaquin); Cazorla (60’ Apono), Toulalan, Maresca (75’ Buonanotte), Duda (75’ Camacho); Van Nistelrooy (75’ Portillo) en Seba (60’ Baptista).
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20110731_malaga_verslag
ヨン・ダール・トマソン
「ここでとても素晴らしい7年間を過ごせた。その時間で僕はロッテルダマースになった。僕は一つの事をはっきりと確信しているよ、フェイエノールトはきっとすべて上手くいく。信じ続けよう」
「みんなに感謝したい、君らは最高のサポーターだ。永遠に僕の心の中に残るだろう」
ロナルド・クーマン
「こういう相手に対して危険なプレーをしたければ、もっとずる賢く、パワフルでなければならない」
「特に最初の25分間の我々のプレーは良かった。ポジションプレーがしっかりと行われていた。ただ奥行きも出そうとしなければならない。右サイドのギオン・フェルナンデスの前にはかなりスペースがあったかのに、ほとんど使えなかった。そこは改善しないと」
「まぁこういうチームはオランダでは毎週当たる事はない」
「シーズンスタートが我々にとって最も簡単な試合で始まるわけではないという事はみんな分かっている。しかしエクセルシオールに勝てば我々にとって大きな弾みになるし、かなり自信がつくはず。シーズンに入る準備はできている」
ジョルディ・クラーシ
「ファンが自分に力強い拍手を送ってくれるのは最高の気分だ。小さい頃からデ・カイプでプレーするのは僕の夢だった。それが今日叶ったよ。鳥肌が立った」
「後半途中で下がったのは膝にちょっと違和感があったから。全然深刻なものではないよ。でも用心のためにあれ以上プレーしない方が良かった」
「スタメンについてはまだ言いたくないね。金曜にリーグ戦が始まる。今はそれが大事」
「僕らはあのチーム相手に上手くやったと思う。格上の相チーム相手に何度も良いプレーがあった」
ビセスワールのスピッツがどうかと思っていたら怪我で欠場。だったらカブラル出せば良いと思うのだけれど、選択肢を増やしたいのか妙なスタメン。セクとギオンの前線で4-4-2?とかいろいろ情報が飛び交い、始まってみると二人ともサイドに開いて中央最前線にいたのはまさかのリッキー。なんというか、クーマンの相変わらずの戦術オタク振りが窺えた試合でした・・・。あ、あとロッテルダムでもさすがにファン・ニステルローイさんはちゃんとリスペクトされているという事ですね。さすがに某セードルフとか某バベルとかとは違う。
まぁ今のセレクションで4-4-2のオプションがアリなのはずっと言われてた事で、予想通りフェルがどっしりと構える中盤でリッキー、エル・アマーディ、クラーシ、レールダムが動き回るとパスが回る回る。これまでトップチームでいまいちクオリティを見せられなかったリッキーですが、今日は十二分なフットボール能力があることを見せました。チームとして焦って前に蹴ることなく、ひたすら短く繋ごうとしてたのはまぁある面では良かったんじゃないかと。
ただクーマンも言っているように中盤で横に短いパスちょろちょろと回してるだけじゃ何も起きる事はなく、前半は得点の気配ゼロ。中盤でボール扱えるのは分かりますが、前への圧力がほとんどなく、ピッチ上のチーム内で特異なクオリティを持つセクとギオンもほとんど活かせない展開。セクはほんとやりにくそうでした。
良かったのは後半先制されてからしばらくの間。ようやくフェルが前に圧力をかけ始めてまともな攻撃ができはじめ、スタンドも盛り上がり。66分の交代でカブラル、ギオン、スハーケンの3トップになっても何度かチャンスはあったので決めたかったですね。特にフェルのヘディング・・・。カブラルとスハーケンがなかなか良い動きを見せた一方でギオンはスピッツのポジションだとやはり存在感が出ず。うーん、困ったもんです。最後はいつものよくわからん感じでトーンダウン。ああいう時にフェルやエル・アマーディが周りを引っ張って欲しいんだけれど、やっぱりダメかな・・・。
ダニももう少し調整時間がかかるようで、後ろのスタメンは固まった感がありますが、前3人はどうなるのかさっぱりですが、いよいよシーズンスタート。エールディヴィジの先陣切って金曜にヴァウデスタインでいきなりのダービー戦です。その先がちょーーっと重そうなスケジュールなんで、まずしっかりと快勝しておきたい。補強は全然期待してません。