日曜に行われたエールディヴィジ第32節、デ・カイプにタイトル候補のPSVを迎えたフェイエノールトは力強いパフォーマンスで3-1と完勝。欧州戦へのPO圏内をかけた8位争いに留まると同時に今シーズン アイントホーフェンで喫した10-0の敗戦のリベンジを果たした。またHTにロン・フラールが負傷のため交代している。
今週明らかにされたヴィール・クールフェル氏の死を悼む黙祷の後に試合が始まると、フェイエノールトが勝利だけを目指して戦っていると疑うことがないレギオンから嵐のような声が沸き起こり、前半の間ほとんど止むことがなかった。それは8位争いだけでなく、何よりもアイントホーフェンでの10-0のリベンジを望む声だったと言って間違いない。
スタンドのファンの熱狂はフェイエノールダーたちがピッチに散らばった瞬間から爆発。フェイエノールトは試合開始直後から試合と快晴のデ・カイプを熱くする意欲的なプレーを見せ、最初のホイッスルからPSVゴールに向かって行った。ビジターチームは前半、本当のチャンスと言えるモノは無く、序盤のCKをブルーノ・マルティンス・インディが頭で逸らしたボールをスタニスラフ・マノレフが狙ったシュートがバーを直撃した程度だった。
ピッチの逆サイドではフェイエノールトが若干雑だった序盤から次第に良いフットボールを始め、特にステファン・デ・フライの力強いプレーからPSV守備陣のギャップへ向けて何本も素晴らしいパスが通り、フェイエノールトの前線の機動力を非常に活かしていた。15分経った直後にはジョルジニオ・ワィナルドゥムが大きなチャンスを得る。後方からのハイボールを見事なトラップで相手DFを抜き去るとファーコーナーへ向けてシュートを放ったが、アンドレアス・イサクソンに防がれた。
ワィナルドゥムがネットを揺らすのに成功したのはその10分後。ディエゴ・ビセスワールのコーナーフラッグからの計ったようなクロスに、相手の頭を越すジャンプで飛び込み力強いヘディングでスウェーデン人GKを破るとデ・カイプは大歓声に包まれた。
後半フェイエノールトは負傷したロン・フラール抜きで戦うことになるが、第1キャプテン抜きでもホームチームは良い出だしを見せ、PSVのMF オルランド・エンゲラールがルク・カスタイニョスへのファールにより10分で退場したことで確信を得る。
しかし一人少なくなった状態でPSVはファーストチャンスを決める術を知っていた。ザカリア・ラビアトが裏に飛び出し、シュートが強くポストを叩くと途中出場のオラ・トイヴォネンが20mほどの位置からリバウンドをダイレクトシュートで決めて見せた。この同点ゴールはビジターチームにとっては大きな意味を持つものだったが、わずか3分後には再び手痛い打撃を喰らうことになる。ワィナルドゥムが右サイドのビセスワールからクロスを受ける先制時と同じような状況から、再び相手の頭からのヘディングでリードを奪った。
このゴールによってPSVのタイトルを獲るチャンスが大きく萎み、ほとんど潰えた。アイントホーフェナーレンは最後の30分間も何本かシュートを放ったものの、フェイエノールトがさらにゴールを決めようとプレッシャーをかけて大勢を支配。終了10分前にルク・カスタイニョスがカモヘロ・モコチョからの素晴らしいパスを相手と競り合いながら蹴り込んで最終スコアとなった。サポーターの爆発でデ・カイプはパーティが始まり、最後の笛が鳴るまで何回もウェーヴが繰り返された。
Feyenoord – PSV 3-1
Scoreverloop:
27’ 1-0 Wijnaldum
60’ 1-1 Toivonen
63’ 2-1 Wijnaldum
79’ 3-1 Castaignos
Scheidsrechter: Kuipers
Geel: Vlaar (Feyenoord), Pieters, Manolev (PSV)
Rood: Engelaar (53’, PSV)
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; Mokotjo, De Vrij, Vlaar (46’ Bahia), Martins Indi; Meeuwis, Wijnaldum, Fer; Biseswar (87’ Simon), Castaignos (80’ Larsen) en Ryo.
PSV: Isaksson; Manolev, Marcelo, Bouma, Pieters; Bakkal (75’ Berg), Engelaar, Hutchinson (46’ Toivonen); Labyad, Lens en Dzsudzsak (87’ Wuytens).
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail/S1/10010000038330-999-10010000000003.aspx
マリオ・ベーン
「この数週間みんな私を日射病にかかったと思ったかもしれないが、私はいつもPOに届くと信じていたよ。トレーニングを見ても試合を観ても、我々のプレーはどんどんよくなり始めていた。いま我々は多くの試合に勝ちだし、自信も大きくなってきているだろう」
「観客がどれだけ我々に共感してくれるかは、これまでも十二分に見えていた。今シーズンかなり苦しんでいた時でさえ、彼らは一人のファンとして我々を支えてくれたんだ。これは見ていて素晴らしいもの」
「我々の今シーズ・ベストゲームの一つだ。私も観客になって楽しめたよ。特にワィナルドゥムは良いプレーをした。上手くスペースを見つけていた。残念ながらロン・フラールをふくらはぎの怪我で失ったが、アンドレ・バイーアが完璧に穴を埋めてくれた。リロイ・フェルは中盤の競り合いで力強く、大きなポテンシャルを見せていた。現在オランダ最高のMFの一人だ。メーウウィスの役割も忘れることはできない。彼はチームを一つにまとめ続けてセカンドボールを尽く拾ってくれた」
「エンゲラールのレッドカードは実際あのファールに対して重い罰だっただろう。しかし我々はあのカードのおかげで勝ったわけではない。我々は前線の全てで間違いなくPSVに優っていた」
「PSVにとって今日の敗戦が大きな痛みなのは想像できる。しかしその一方で我々も今シーズンすでに10-0でその痛みを味わっていたんだ。今日の勝利であの敗戦を忘れることができたよ」
「次節当たるVVVは残留争いをしているチーム。今日と同じように出来れば間違いなく勝てるはずだ。だが目の前の覆いを取るように簡単に3ptsを取れると思ってはならない。今週もまだやることはたくさんある」
ジョルジニオ・ワィナルドゥム
「アイントホーフェンでの10-0ももう気にならなくなった。とても悲しかったけど、今日の僕らはそれ以上にPSVを痛めつけたと思うからね」
「このままPOをつかむために全力を尽くすよ。シーズンはまだ終わってない。このフットボールを続けれてあと二つ勝てれば、たとえPOを逃しても今シーズンは頭を上げて終わることが出来ると思う」
「首位チームにこういうプレーができて痛めつける事が出来たのは大きい。今日の僕らは良いプレーをして勝てた。嬉しいよ。今シーズンは何度かこういう結果にならないことがあったからね」
「ディエゴは素晴らしいクロスを上げてくれたよ。彼が頭を越すようなクロスを上げないのは分かってる。二つともパーフェクトだったし、上手く当てられた。僕はヘディングはいつも上手く決められてるけど、1試合に頭で2点はちょっと記憶にないね」
ルク・カスタイニョス
ゴール後にアウエーボックスのPSVサポーターを挑発
「あれはちょっと感情的になってしまった。あの10-0の傷は決して癒えない」
「欧州戦の資格を得ていい形で終わりたい。それが今年のハイライトになる?僕にとっては僕等みんながここまでやって来て、いま欧州戦を争っている事がハイライトだよ。僕等はずっと信じ続けてきた。タイトル候補を倒せたのはとても嬉しい」
大方の期待通りPSVを圧倒するファイティング・スピリットを見せ、終始主導権を得てのプレーでリベンジ完了。正直得失点差でヘラクレスに追い抜くために12点くらい取って欲しかったですが、まぁ良いかw さらばPSV、また来シーズン頑張ってね、と。
マリオは珍しく個人名挙げつつもチーム全員褒めてましたが、特筆すべきは何と言ってもジニ・ワィナルドゥム。前半はヒュチンソンを完全に圧倒。素晴らしいパフォーマンスです。特に10分の惜しくもイサクソンに弾かれたシュートに至るアクションなど、スタンドで見てたベルタスにもクオリティを見せつけた感じが。これでウダウダ言ってた人たちもフェイエノールトの「10番」が誰か認めざるを得ないでしょうと。後はもうちょっとラストパスを磨いてね。
ルクも見事にPSVサポーターにリベンジを果たし、二人揃ってシーズン13ゴールでエールディヴィジオランダ人最多ゴール。来シーズンのことはまた後で考えよう・・・。
ステファンは今日も本当に素晴らしいパフォーマンスでした。求む契約延長。モコチョもジュジャクのスピードに苦労しつつ後半一人多くなってからは生き生きしだしてルクのゴールをアシスト。できる子です。ブルーノも力強さが出てきたし、来シーズンが楽しみな今日この頃。
フェルは本当にかつての自分を通り越して次のレベルに進んでいる感じ。求む契約延長。
ビセスワールはさすがの2アシスト。入りそうなシュートを打つ癖は最後まで治りそうにないですが、あと2試合+α、サラリー分頑張ってください。リオは、まぁ良いんじゃないの。ゴールには繋がりませんでしたが盛り上げ&勢いづけ役にはなってますよ。来シーズンいるんですかね、この子。
カンピューンスハップはもうトゥエンテに頑張って貰うとして、あと二勝することに全力を尽くすわけですが、いよいよ残り2節ということで来週日曜はフェンロでVVV戦。どうやっても負けることはない。