この数週間のオランイェ・ソープはKNVBが火曜日にディック・アドフォカートのボンズコーチ決定の発表で一旦決着。テクニカル・ディレクター ハンス・ファン・ブロイケレンとコマーシャル・ディレクター ジャン・パウス・デコソーが会見を行い、アドフォカートのボンズコーチに、ルート・フリットがそのアシスタント就くことを発表した。
ファン・ブロイケレン:「アドフォカートとフリットの二人を捕まえられてとても喜んでいる。我々が良い選択をしたかは時間が教えてくれるだろう」
ファン・ブロイケレンはルイ・ファン・ハール、ロナルド・クーマン、フランク・デ・ブール、Roger Schmidtが候補だったが起用できなかったと名前を挙げ、ディック・アドフォカート、ヘンク・テン・カーテ、フープ・ステーフェンスの3人だけが起用できる候補だったと語った。ファン・ブロイケレン:「テン・カーテについて10数人から情報を貰い、実際に彼と長く、良い話もした。他の候補から彼についても聞いた。私はカップルで考える。例えば内向的な人物と外交的な人物というように、お互いを補完できる2人だ。そしてアドフォカート/フリットとテン・カーテ/ルテンが候補に挙がった。ルテンにその気が無いと分かった時に、私からそのカップルは消えた」
ファン・ブロイケレンは選考にあたって、ルイ・ファン・ハール、国内複数トップクラブのディレクター、代表選手たち数人とも話をしたと認めた。「代表選手たちは最初から『僕らの話を聞いて欲しい』と言っていたので私も彼らのもとに行った。誰がボンズコーチになるべきという要求は無かったが、どういうチームを作るべきか、そのためにボンズコーチに何が必要かを言われた。最終的にボンズコーチの任命に責任を持つのは私だ」
アドフォカートについては、昨年Fenerbahçeのオファーを受けたことでKNVBとの契約を打ち切った経緯があり、選手たちから反感があるとの報道もされていたが、ファン・ブロイケレンは「今の我々はセンチメントな感情は脇に置き、クオリティ優先で選ばなければならない状況。フットボール界はとても狭く、いつでも再び出会う可能性はあるもの。オランダ代表のために何がベストかを考えれば感傷と感情は乗り越えられる」と説明。「アドフォカートになったことについて選手たちの感想?驚いていたよ。しかし彼らも私同様プロフェッショナルだし、乗り越えられること」。前回アドフォカートとの契約に入っていた解除条件については「今回は無い」とファン・ブロイケレン。
アドフォカートとフリットとの契約は共に11月までであり、結果重視の仕事が求められるボンズコーチだとファン・ブロイケレン。「選べるシナリオは二つ。長期的に選ぶか、WK 2018に到達するために全力を作るか。私はロシアに行くために最大限の努力をするシナリオを選んだ」。オランイェがWK出場権を獲得すれば、ロシアではアドフォカートとフリットがそのままベンチに座り、獲得できなければKNVBはその時点で新たなボンズコーチを探すことになる。
現在暫定ボンズコーチを務めているフレッド・フリムについては、アドフォカートの第2アシスタントとして代表に残ると発表された。アドフォカートはクラブでの仕事が残っているためにすぐにザイストで仕事を始めることができず、5月末のモロッコとコートジボワールとの練習試合でベンチ入りできない見通し。アドフォカートとフリットがオランイェを率いるのは6月9日のルクセンブルクとのWK予選からになり、そこまではフリムが引き続き暫定的に指揮する。
会見でメディアとのやり取りが最も紛糾したのは当然のことながらテン・カーテとの経緯について。ファン・ブロイケレン:「テン・カーテの説明には驚いている。私は誰に対しても約束など絶対にしていない。二人の候補と話をしているのに約束できるか?ヘンクは私がディックとも話をしているのは知っていたんだ。『あなたがなる』なんて私は言うっていない。それは彼に対してもアドフォカートに対してもフェアでは無い」
ファン・ブロイケレンは記者の質問にエキサイトし、最後には「テン・カーテがVIの記者に電話で私との会話を再現した事自体、全くの無礼だと思う。私なら誰かと個人的に話をしたら、内容は二人の間に留めておくべきと考える。終わってみればこういう人物がボンズコーチにならなくて私はとても喜んでいるよ。もしルテンがjaと言っていたらテン・カーテがボンズコーチになっていただろう」と語った。
予想通り大きな批判を浴びたファン・ブロイケレンだが現時点でテクニカル・ディレクターの職を辞する意思は無いと明言。「KNVBの人々はみんなまだ私に全幅の信頼を置いてくれている。幸いにも私は象の皮膚を持っているし、もっと楽しいこともある。WK予選が終わった時に私の将来は分かるだろう」。「自分が恥ずかしい?いや。Sorryと言うべき?何に対してだ?君らはあらゆるミスで私のシューズを滑らせたがっているが、お互いにこの件を査定する方が賢明だろう。そこから何か引き出せるなら我々の教訓にしよう」