全公式戦結果
08/08 第01節 H ○ FC Utrecht 3-1
08/15 第02節 A ● Excelsior 3-2 (スキャンダルな敗戦。HTにデ・クレアがマリオと衝突)
08/19 ELPO H ○ Gent 1-0
08/22 第03節 A △ Heracles A. 1-1 (ジニのトップ下待望論高まる。マリオ「どんな相手にも負ける可能性はある」)
08/26 ELPO A ● Gent 2-0 (雨のヘントでELを逃す。。マリオ「ここはマイン・クラブ」)
08/29 第04節 H ○ Vitesse 4-0 (ルク初ゴール。ジニとブラインスのPK事件
09/12 第05節 A ● NAC Breda 2-0 (ムルデルの怪我でしばらくファン・ダイクがGK)
デ・クロメが心配する「スモロフで良いのか?」
ドン・レオがクラブの将来に悲観的コメント
09/19 第06節 H ● Ajax 1-2 (フラールが負傷離脱)
09/22 KNVB杯 H △ Roda JC 1-1 ss3-4 (フェル、スハーケンのPK失敗でベーカー戦悪夢の初戦敗退)
チームバス騒動。デ・クロメ「3年でカンピューンになれる」
09/26 第07節 A ● NEC 3-0 (モコチョがデビューし、しばらくスタメンに)
ドン・レオ 「ターニングポイントは近い」。ビセスワールがJOに招集されてマリオが驚く。
10/03 第08節 A △ De Graafschap 1-1
フェル「自分の求めるレベルのプレーが出来ない」と不調を嘆く。マリオ「フェルは多くの事をやろうとしすぎている」
10/16 第09節 H ● FC Twente 0-1 (ここまでで最高のパフォーマンスもカンピューンチームに惜敗)
10/24 第10節 A ● PSV 10-0 (フェルが負傷離脱。悲劇的大敗)
ドン・レオ緊急記者会見「我々はマリオを支える。クラブに他の選択肢は無い」マリオ「私は逃げない」
10/27 第11節 H ○ VVV Venlo 3-0 (スハーケンが負傷しビセスワールが以降右サイドに定着)
ステファン「降格などあり得ない」。ブロクラント氏の主導でVvFが始動。
10/31 第12節 A ● AZ 2-1 (ルクがここから3戦連続ゴール)
マカーイ「ルクに期待するのは非現実的」
11/07 第13節 H △ Roda JC 1-1 (フラールが復帰。ついにジニが10番に)
フレッドおじさんが死去。デ・クロメ「頼むからバイーアを外してくれ」
11/14 第14節 H △ sc Heerenveen 2-2
11/21 第15節 A ● FC Groningen 2-0
ルク「いつかフェイエノールトでカンピューンになりたい」
11/28 第16節 H ○ ADO Den Haag 2-1
デ・クロメ「思考なきフットボールに将来は無い」
12/05 第17節 A △ Willem II 1-1
12/12 第18節 H ○ Excelsior 1-0
デ・クロメ「フェイエノールトの経営陣は弱った病人」。チェルシーにアケを奪われドン・レオ 「イングランドのクラブは汚染者」
マリオ「この数ヶ月より悪くなる事はあり得ない」
winterstop
スヴェルツが加入。クーンチェ死去。ロッテルダムで葬儀。ドン・レオがクラブを去る。
01/19 第19節 A ● Ajax 2-0
01/22 第20節 H ● De Graafschap 0-1 (デ・フライが念願のCBに)
エル・アマーディがドバイへ。マリオとデ・クロメのトップ会談実現も喧嘩別れに終わる。
01/30 第21節 A ● FC Twente 2-1 (レールダムが中盤のポジションをつかむ)
02/06 第22節 A △ Vitesse 1-1 (メーウウィス、ミヤイチが加入)
ベルタス「フェイエノールトには大きなポテンシャルがある」
02/12 第23節 H ○ Heracles A. 2-1
デ・クロメ「カブラルはリオよりも劣っているか?」
02/20 第24節 A △ ADO Den Haag 2-2
トップ下で批判の集まるジニにマリオ「心配はしていない」。ファン・ヘールのTD就任が決定。
02/27 第25節 H ○ FC Groningen 5-1 (ジニ4ゴール)
マリオ「POの可能性も0ではない」
03/06 第26節 A ○ sc Heevenceen 0-1 (ようやくアウエー初勝利)
03/13 第27節 H ○ NAC Breda 2-1
03/20 第28節 A ● Roda JC 3-0
04/02 第29節 H ● AZ 0-1
04/10 第30節 A ○ FC Utrecht 0-4 (最年少スタメン記録。フェルが復帰後やっとスタメンに定着)
04/17 第31節 H ○ Willem II 6-1
VvF、サポーターの募金が1mil到達。
04/24 第32節 H ○ PSV 3-1 (リベンジ完遂)
05/01 第33節 A ● VVV Venlo 3-2
マリオ「このシーズン疑いを持ったことは1度もなかった」
05/15 第34節 H △ NEC 1-1
エールディヴィジ 34試合12勝8分け14敗 44pts 得点53失点54 得失点差-1
Positie op ranglijst 10
総括
『クラブ史上最悪の1年』となった2010/2011シーズンはドン・レオの「タレントとクオリティは違う」という一言に集約される。ジオ、マカーイ、ホフラント、ランツァートとベテラン勢か尽く去り、トマソンも長期離脱という切望的な状況で「ユースに賭ける」しか無くなったフェイエノールト。一時はスタメンほとんどが20歳以下という文字通りユースチームで臨むも、ビセスワールの不調に加えカブラル、モコチョ、ファン・ハーレンらユース上がりの新戦力も起爆剤にはなれず不安定なプレーが続いて次第に低迷へ。特にアウエーではほとんどフットボールができず、ホームでトップクラブとの対戦が続いた9月10月は6試合勝ち星無しでアイントホーフェンでの悲劇を招いた。
その後負傷離脱していたフラールの復帰、カスタイニョスがゴールを決めだした事でなんとか踏みとどまるも残留争いが続き13位で冬越え。移籍市場終盤にメーウウィスとミヤイチが加入したことで安定感と推進力がプラスされてようやく2月から巻き返し、アウエー初勝利もあげてPOの可能性も一時大きく膨らんだがフェンロでの敗戦で結局何も得られずシーズンを終えた。
クラブの財政状況からユースに賭けるしか選択肢がなったのは間違いない。しかしセレクションに残ったファン・ダイク、デ・クレア、バイーアら年長者はすべてリーダーシップを取るタイプでは無く、若手を導ける存在がピッチにいなかった事は大きい。フラール、フェルの新キャプテンたちも決して生来のキャプテンシーは備えておらず、結局メーウウィス加入までロッカールームをまとめられなかったのが今シーズンのセレクションの大きな欠点だっただろう。
マリオ・ベーンを初めとするテクニカル・スタッフがこの点に於いて無力であり、若手に思い切ったフットボールをさせられなかったのは批判を免れない点。「昨シーズンでチームのベースは出来た。今シーズンは攻撃の形を作り上げたい」とプレシーズンに語っていたマリオだが、結局ベースごと消し飛んでしまった印象だ。
しかし後半戦チームが巻き返す中でステファン・デ・フライ、ジニ・ワィナルドゥムを初めとして多くのタレントが成長を見せたのはクラブの将来にとって好材料であり、これが本来クラブのあるべき姿と言える。ピッチ外でもピム・ブロクラント氏を代表とするVrienden van Feyenoordの投資によってクラブ財政は健全化へ大きく前進しており、明るい未来へ光は差し込んできていると言って良い。もちろんこの夏にルクだけでなく主力を手放すことになればすべてまた0からのスタートとなるが・・・。
今シーズンのセレクション
Doelman
17. Erwin Mulder
指の怪我や父親の突然の死去などで17試合出場に留まったが、「将来の正GK」からシーズン後半戦は「文字通りの正GK」へ成長。来シーズンはこの2年不在だった1番を任されるはず。
18. Rob van Dijk
昨シーズン同様苦しいところでGK陣を支えて18試合出場。大きな感謝を受けつつ引退。
16. Darley
当初第2GKだった気がするが、今年は怪我に泣かされトップチームでも出番は無し。ヨングでもランプルーにポジションを奪われる。
33. Kostas Lamprou
今シーズン大きく成長しヨングの正GKに。トップチームでも定期的にベンチ入り。来シーズンはダルレイと第2GKを争う。
Verdediger
2. Stefan de Vrij (1G0A)
昨シーズン右バックでデビューして大ブレイクを果たした新星は今シーズン途中から念願のCBのポジションをつかんでエールディヴィジ・ベストプレイヤーに成長。間違いなく今シーズンのフェイエノールトのSepler van het Jaar。苦境に喘ぐチームの中で彼の目覚ましい成長は少ない楽しみの一つだった。特にボールを持った時のフットボール能力の高さは特筆モノ。タレント陣の中でいち早く2014年まで契約延長しており、たとえフラールがいなくなっても彼のキャプテンシーがある限りセレクションの柱は安泰。
20. Ron Vlaar (2G3A)
シーズン序盤は怪我もあり低調な出来。後半戦デ・フライとCBをコンビを組みだしてからは昨シーズンのパフォーマンスが戻り、慣れない左利きフィードでも巧さを見せた。この夏2012年までの契約を延長するか未だ未定。
4. André Bahia (2G0A)
昨シーズンの高パフォーマンスはどこへやら、今シーズンは攻守全ての面で不安定なプレーを繰り返し、ファン・ハネヘムから「彼は何もできない。どうか外してくれ」と言われる始末。マリオも当初擁護してたが結局デ・フライにポジションを奪われて最後までベンチ生活。この夏の放出候補。
5. Tim de Cler (0G3A)
ジオの穴を埋める左バックとして期待されたが、最後まで存在感は示せず。シーズン序盤のエクセルシオール戦HTにマリオと衝突するなど、ベテランとしてチームを引っ張ることは無かった。この夏契約切れでクラブを去る。
3. Gill Swerts (1G0A)
層の薄くなった右バックの補強に冬にレンタルで加入。好プレーを致命的なミスを繰り返し、終盤にアキレス腱断裂の重傷。AZとの契約が切れてフリーで完全移籍の予定とのこと。
32. Bruno Martins Indi (1G1A)
大ブレイクはできなかったが、終盤に左バックでスタメンをつかんで少しずつ安定感を見せ始めた。来シーズンはネロムと競争しつつステファンの隣も視野に。
21. Dani Fernández (出場無し)
本来右バックのスタメンだがプレシーズン再び膝の靱帯断裂で出場0。シーズン終盤少しずつトレーニングに復帰し、来シーズンこそ怪我無く過ごしてくれることを期待。
28. Bart Schenkeveld (出場無し)
同じくプレシーズンの膝の重傷で出場0。現在調整中。来シーズンは主力でのプレーが期待される。
19. Michael Lumb (0G0A)
層の薄い左バックのバックアッパーとしてレンタルされたがデ・クレア以下だったためほとんど出番無く半年で出戻り。
Middenvelder
8. Leroy Fer (3G4A)
ジオの8番を継ぎ、第2キャプテンとして迎えたシーズンだが、序盤のフラールの離脱で多くを背負おうとしたかプレーからも精彩が消えてキャリア初めての挫折を経験。自らも足を痛めて長期離脱。復帰後もなかなかスタメンに戻れなかったが、終盤数試合でようやく本来のパフォーマンスを見せ、フェイエノールトの中盤で圧倒的存在であることを改めて誇示。この夏2012年までの契約を延長するか未だ未定。
25. Georginio Wijnaldum (14G1A)
スハーケンの加入、ビセスワールの戦力外でなぜか左サイドでシーズン入り。前半戦途中で念願のトップ下をつかむも、不振のチームの中で思うようにクオリティを発揮できず非難の的に。しかし後半戦チームの浮上と共にパフォーマンスも上がり、キャリア最多を遙かに超える14ゴールで文句なしの10番に。フィジカル面強化で少ないスペースでもテクニックを活かせるようになってきたか。課題はやはりスルーパスをもっと狙ってアシストも残したい。この夏2012年までの契約を延長するか未だ未定。
6. Marcel Meeuwis (0G1A)
不振のチームで中盤の格となるため冬にレンタルで加入。ピッチ上はもちろんロッカールームでも存在感を見せて、子供チームに話ができる貴重な大人として存在感を見せた。後半の浮上の最大のキーパーソンだが、セレクションのバランスでレンタルの延長は無しの予定。
10. Luigi Bruins (2G4A)
プレシーズンの好調などで10番として期待されたが予想通りシーズン開始後はインパクトを与えられず。ジニにポジションを奪われ、ウィンターストップ後は持病のヘルニア痛などでスタンド送りも多々。結局フェイエノールトでのデビューシーズン以降は大した印象も残さず、誰にも惜しまれることなくこの夏契約切れでデ・カイプを去る。
27. Kelvin Leerdam (2G2A)
右バックが足りなくなった時の「便利屋」での起用が多かったが、ウィンターストップ以降エル・アマーディの移籍によってスタメンに抜擢されるとメーウウィスとのコンビで中盤の安定化に貢献。ボールテクニックと運動量で高く評価されたが、終盤はスヴェルツの数試合出場停止で再び右バックに。プレシーズンは中盤のポジション争いに戻る。
15. Kamohelo Mokotjo (0G1A)
第7節でデビューして以降ウィンターストップ明けまでスタメンに定着。ほとんどボールロストのないコントローラーとしてファン・ハネヘムが「数年で世界のトッププレイヤーになれる」と絶賛するなど高い評価を受けた。しかし後半戦はメーウウィスらの加入で層が厚くなったセレクションにおいてFKerも兼ねるファン・ハーレンとの争いでスタンド送りに。プレシーズンもクラーシ、レールダムらとの激しい競争に。
14. Adil Auassar (0G0A)
VVVから貴重な左利きMFとして加入したがほとんどヨング生活でシーズン終了。この夏の放出候補。
26. Ricky van Haaren (0G0A)
ブラインスに代わるFKerとして数試合出場。いいキックは見せたがゴールには結びつかず。冬場体重超過の疑いが持たれたが、現在は筋肉が付いて一回り大きくなったと見られている。
6. Karim El Ahmadi (0G2A)
今シーズンもやはり実力とサラリーに見合ったパフォーマンスは見せて貰えず、低調なチーム内でやる気を無くして冬にレンタル移籍。しかし高すぎるサラリーのため完全移籍には至らずこの夏デ・カイプに出戻り。なんとかして売りさばきたい不良債権。
Aanvaller
11. Jon Dahl Tomasson (出場無し)
当初スピッツの第1候補だったが、WKで負った負傷の影響で賢明のリハビリも結局出場機会0に終わる。シーズン中早くから引退の危機がまことしやかに囁かれ、クラブはノーサラリーでの1年延長オファーを提示。ほぼ戦力としては計算外だが、もちろん戻って来られれば当然大きな力になる。
23. Sekou Cissé (0G0A)
トマソンの負傷でスピッツの第1候補だったが、昨シーズンからのつま先の痛みが悪化。トレーニング復帰と離脱を繰り返し、詳細な検査で骨折判明、手術で長期リハビリとなり結局そのままシーズン終了。クラブが最後にお金を出して買った期待のFWは今シーズンもその力を見せられず。来シーズンこそとの期待感は大きいが・・・。
24. Fedor Smolov (1G1A)
トマソン、シセの負傷でレンタルされた「スピッツもできる10番」との触れ込みだったが、少なくともスピッツとしては完全な不合格。中盤では多少(とりあえずブラインスよりは)可能性を感じさせたが冬にレンタルバック。
30. Luc Castaignos (15G2A)
トマソン、シセの負傷、スモロフの期待はずれでやむなく起用されたユースのフローテ・タレントだが、結局この17歳の活躍がクラブを多少なりとも救う事になった。持ち前のスピード、フィニッシュの正確さに加え、フィジカル面で大きく成長。当たり負けしない体を身につけ、攻撃の起点としてフェイエノールトのフットボールに不可欠な存在にまでなった。当初連発していたオフサイドも次第に減少。特にシュート4本で1点ペースの決定力はエールディヴィジで圧倒的。17歳以下の契約延長オプション行使についての規則の盲点を突かれ、惜しまれつつインテルへ完全移籍。
22. Diego Biseswar (2G7A)
前半戦はパッとせずにスタメン落ちが続き、ほぼ戦力外扱いから冬の移籍の可能性も出ていたが後半戦は完全に調子を取り戻して復活。相変わらずゴール数は上がらなかったが、正確なクロスでアシストを連発。右サイドでのワィナルドゥムとの連携は大きな武器だった。2012年までの契約について延長交渉はいまだ行われず。高額サラリーのために良いオファーがあれば放出候補か。
31. Jerson Cabral (1G1A)
前半戦を中心にスタメン6試合。本格的な左利き純正ウィンガーとして期待されたが大ブレイクには至らず。一つ一つのプレーではクオリティを感じさせており、来シーズンはスタメンでの活躍に期待。
34. Ryo Miyaichi (3G3A)
ユースから選手を強奪するアーセナルが見返りとして冬にレンタルで提供。低迷から怖々としたプレーが続いていたチームに圧倒的なスピードで推進力をもたらし、後半戦巻き返しに大きく貢献。
7. Ruben Schaken (0G0A)
本格的派ウィンガーとして期待され、シーズン開始当初スタメンとしてプレーしていたが得点に結びつくクロスは上げられず。特にボールを持っていない際の動きが酷く批判を浴びてスタメン落ち。以後ほとんど出番は無し。放出の話はないため、とりあえずの残留か。
19. Krisztián Simon
「ハンガリーの新星」、「第2のジュジャク」との触れ込みで大きな期待と共に冬にレンタル移籍。しかしビセスワールが直後に調子を上げてしまったために出番はほとんど無し。ヨングでフィジカル強化されたが、最後まで結果は出せず半年で出戻り。
9. Jhon van Beukering (0G0A)
ゲーム終盤放り込みをしようにもターゲットマンのいないチームにマリオ・ベーンの要望で12月にフリーのファン・ベウケリングを獲得。ポストプレイヤーとしての良さは見せていたが、この時期カスタイニョスが高いパフォーマンスを見せ、ラーセンの加入もあったため出場3試合、わずか111分のプレーで3月頭にデ・カイプを後に。かつてから願っていたインドネシアへの冒険に旅立った。
24. Søren Larsen (0G0A)
ポストプレイヤーとして期待されたデンマーク代表の長身FWだが、まったくコンディション整っていないために使いモノにならず。ヨングで数ゴールを決めてこの夏レンタルバック。
今シーズンも移籍市場では成功できず・・・
例のごとく迷走状態。確かに空の財布で走り回らなければならなかったドン・レオの苦悩は察するに余りあるが、フリーで獲得したアウアサル&スハーケン、ジョニー・ファン・ベウケリング、そしてレンタルしたスモロフ、ルムブ、シモン、ラーセンと尽く戦力にならず。わずかにアーセナルから提供されたミヤイチが活躍しただけというまさに悪夢。
来シーズンへの展望
この夏もフェイエノールトには補強資金は無く、フリー移籍かレンタルでの補強のみになる。課題はルクの後を任せられるスピッツとデ・クレアの後層の薄くなる左バック、ジニと競える攻撃的MF。新TD マルティン・ファン・ヘールのもと、すでにエクセルシオールからギオン・フェルナンデスをフリー移籍で獲得、ジョルディ・クラーシ、ミケル・ネロムとライ・カムスタインを復帰させるなど補強に動いている。スピードとシュート力を兼ね備え、カウンターフットボールでの破壊力はエクセルシオールで証明済みのギオン・フェルナンデスだが、ポゼッションフットボールでどれだけ機能できるかはまだ疑問が残る。ウィングでもプレーはできるが、やはりセク・シセの復活が成るかどうかが大きなポイントになるのは間違いない。
補強以前の課題が2012年までの契約のタレントたちとの延長交渉。幸いステファンとは問題なく合意に至ったが、フェル、ジニとはいまだ結論に至らず時間をおいている状況。特にジニには国内外からオファーが届いており、今後動き次第では去る可能性が十分あるのは否定できない。フラールとの交渉はまだ情報無し。ビセスワールとは高額サラリーのためにプライオリティが置かれておらず、後回し状態。
若手ながらエルヴィン・ムルデルを初め才能ある3人が揃ったGK、ダニ・フェルナンデス、バルト・スヘンケフェルトが復帰するDF陣、多くの才能を抱えるコントロールMF陣には経験の1点を除けば多くの問題は無い。ミヤイチが抜け、ビセスワールが去る可能性もある両サイドはジェルソン・カブラル以外に計算できる戦力がいないのはやはり不安。ルーベン・スハーケンをもう1度試しつつ、セク・シセがプレーできるのならやはりギオン・フェルナンデスをサイドに回すのはアリだろう。
新たなタレントとしては、まずO/19のマッツ・ファン・ハイヘフォールト。フットボール能力の高い左利きDFでCB、左バックの競争に加われる逸材との期待が高い。さらにO/19でルクの後を継いだエルヴィス・マヌも層の薄いスピッツ争いに加われるかどうか。今シーズンのB1を制したO/17には才能溢れるタレントが揃っているが、この夏のWKを終えて即トップチーム昇格は難しいだろう。しかしアナス・アハバール、ジョーイ・スレーヘルス、トニー・トリンダーデ・デ・フィリェナらフローテ・タレントには早期トップチーム昇格へ大きな期待が持たれる。
来シーズンもフェイエノールトはカンピューンスハップ争いには加わらず、PO枠が現実的な高目の目標設定だろう。とにかく全てはフラール、ジニ・ワィナルドゥム、フェルとの契約延長を無事に済ませられるかどうかだ。