今シーズン AD-klassementでbeste scheidsrechterとなったDanny Makkelie (36). VARとしても名を成した彼がADのインタビューに応えた。
6月のCL finaleで共にVARとして働くPol van Boekelは今シーズン「スクリーンの前に立つのは"mindfuck"のようなもの」という注目の発言をした。有名なVARとして、この発言は理解できる?
「満員のスタディオンで自分の判定を修正されるという意味ではPolの言っていることは正しいよ。スクリーンの前に行けばどうしてもFOXのカメラに追われる。非の打ち所のない笛を吹きたいが、望んでいない事が起きればメンタル面で影響があるもの。スクリーンの前で自分の判断を保持できる事も時には必要。2回スクリーンの前に立てば『こいつはもう吹くのを止めた方が良い』とまで言われるし、選手たちも『今日の君は良くなかったよ』と言ってくる。そういうもの。スクリーンの前に立つのは決して良い気分では無い」
でもなぜそれがいわゆる‘mindfuck’に?
「VARの言うとおりにしなければ、自分勝手だとあらゆる層から批判を受ける。VARの言うとおりにすれば。PolがFortunaのstrafschopを不当に取り消してしまった時のような事も起こり得る。これがmindfuckだ。間違いなくメンタルに影響する」
あなたもなるべく早くスクリーンから離れたい?
「判定のスピードは全く影響してはいけない、判定は正しく無いと。でも素早い判定が信頼性を強めることはあるだろう。スクリーンの前に長くいれば、非常に明確な判定は出ないな、と人々は結論付ける」
状況を見返し、VARと一緒に結論を出すのはチームワークと呼べる。しかしそれでもstrafschopかrode kaartかというような決定的シーンでミスはやはり起こり得るもの。どう思う?
「VARによって修正されるなら、それは重大なミスがあったということだと思う。しかしその全てが必ずしも全員にとって明確な訳では無い。あるscheidsrechterが1試合で2回判定を間違えたとVARによってスクリーンの前に呼ばれれても、それでも新聞や雑誌で高い採点を付けられる事がある。私はこれが注目すべき点だと思う」
映像が答えをくれると分かって時に笛を待つことは実際ある?
「buitenspelsituatieでは時にある。疑わしい場合にassistentたちはよりリスクを冒さなければならないからね。しかしpenaltyを与えるかどうかや、rode kaartを出すかどうかの場合は違う。その場合にscheidsrechterは直ちに自分で判断しなければいけない」
ヒエラルキーは影響する?あなたは世界最高のVARと言われている。あなたがまだ未熟なarbiterを誤審があったとスクリーンの前に呼んだら、彼はそうそう反対できないのでは?
「そういう事が無いようにしないといけない。scheidsrechterが最終責任者なのは変わらないからね。しかし最高のレベルで笛を吹いている人物がVARとして働くなら、耳を傾けるのは早くなるかもしれない。それが人間というものだろう。事務所でも経験ある人物の意見は会議に初参加の人物の意見よりも多分より重みがあるもの。VARにとって重要なのは、いつ介入すべきかを分かっていることだ。VARは試合を完全にひっくり返せるからね。しかしハッキリさせておかなければいけないのは、VARはアドバイス役でしかないということ」
最終的な答えが出るまで時間が掛かることが度々ある。ファンとしていつ本当に歓声を上げれば良い?
「最も重要なのはプレーは本当によりフェアになっているということ。オランダでは80以上の判定がVARによって修正された。その全てで誤審が修正されたんだ。よりフェアになっただろ?遅れた歓声?人々はいま2回歓声を2回上げることができており、それは楽める事もあるんじゃないか?これもプロセスだ。多くのvideoscheidsrechterがまだ成長過程。数年後には大きな違いが見えてくるだろう」
しかしまず全てのstadionにbuitenspelを判断できるカメラを置かないと。いまは例えばHeraclesでは判断できず、AjaxとFeyenoordでは判断できる。
「我々もこの状況は厄介に思っている。これはフェアでは無い。予算とstadionのレイアウトが関わっているんだ。私はFC Groningen - AjaxでVARとしてTagliaficoのhandsbalに見えたシーンを判断しなければならなかったが、あそこでは全てのカメラが同じサイドから映していた。だから別サイドからのカメラ映像も見たい。それが理想。全てのサイドからの映像があるstadionもあるし、そこではVARはより多くの視野で見ることができるんだ」
今シーズンの最初には全ての判定が遙かに厳しくなったように思えた。CLではeredivisieよりもずっと許されているようにも感じられた。その印象は正しい?
「国際試合では非常に経験豊富なvideoscheidsrechterでやっており、彼らは非常に明らかな状況までさらに自分たちを制限している。確かに、今シーズン早い時期のeredivisieでは疑問の持てる状況での介入が起き、VARがいなかった時と同じように多くの議論が起きた。VARはほぼ全ての人が誤審だと同意できる非常に明らかな状況のために生み出されたもの。我々が議論対象にできるなら、VARの介入は正しく無かったということ。discutabel is acceptabelなのだから。そしてシーズンの早い時期により判定が厳しくなったように見えたのは、君がその映像を何度も見ているから。全てを並べて見れば、判定基準はいつも同じ。VAR抜きでもね」
『世界最高のVAR』のtitelを与えられることは危険でもある?
「VARとしてだけ起用されるという意味かな?笛を吹くのとVARをするの、交互にやれれば幸せだ。前回のロシアでのWKではまだVARがscheidsrechterとしてピッチで働くことは無かった。しかし間違いなくすぐにそうなるし、私はEK 2020でもあり得ると思っている。VARが導入されてから私が笛を吹く試合も減ってはいない。減ってしまったら残念だよ、私のプライオリティjは笛を吹くことだからね。VARスタンプが障害になるのは確か。実際私はすでに多少それがある。私はもう笛を吹かないとよく思われるんだ。だが一方で多分賞讃でもあるだろう。明らかに私はscheidsrechterとして目立ってはいなかったが、いまはあるべき姿として見られているからね」
VARの登場をあなたはどう描写する?
「素晴らしい補助線。救命ブイ。セーフディネット。しかしそれに頼るべきではない。私の目指しているのはテクノロジーより優秀になること」
あなたは今シーズン修正されたのは1度だけ。KNVBのリストでは一番上だ。arbiterの平均では3試合に1回VARに介入を受けている。あなたが介入されたのはFortuna tegen Emmenで。あなたはgeelを出したが、roodでなければいけなかった。
「そのとおり。VARがいてくれて喜んでいるよ。試合後もミスに苦しめられることはもう無いからね。この結果を来シーズンさらに塗り替えるのは難しいだろう。これは私のキュアリアでベストのシーズンだったと言えるよ」
次の目標は?
「EK 2020に是非行きたい。Bjorn Kuipersもまだ参加するだろう。UEFAは国毎にさらに多くのarbiterを参加させるはず。参加国が多いからね。その上でクオリティも望まれているのは分かっている。かつては1人しか認められなかった国から2人のarbiterはあり得る。また自分のチームと大成功のシーズンを送ることができれば、良いチャンスがあると期待している」