ついに彼が戻ってきた。約束はしていたが、もちろんフットボールは度々その約束をし、しかし誰もが守るとは限らない。我々はみんな一度はそれに苦い思いをしたことがある。しかしディルク・カイトは自身の約束を守り、再びデ・カイプでプレーしている。去った時に誓ったとおりに。
全てが自然にこうなった訳ではなかった。かつて帰還が話題に上がった時、しかしフェイエノールトはディルクの金銭的要求を満たすことはできず、満たす気も無かった。そうでなければ彼はこれ以上ないサラリーを望んでいたことになる。フェイエノールトでの3年間分を彼はトルコでの1年で稼いだ。だが結局その時では無かったということ。それにフェイエノールトのフロントが今回のカイト獲得にも多少躊躇があったという印象も私には拭えない。彼は35歳になり、もはや若者では無い。
それに昨シーズン音終わりには初めて長期の怪我もしていた。しかし理性が感情に勝てはしない。ヘット・レヒューンはデ・カイプの中でカイトの名前を歌い、最初は躊躇があったとしても、もはや誰一人後悔はしていない。カイトは何試合にもわたってチームメイトたちを結び付け、引っ張り、牽引している。
次第に活躍の印象を増し、決定力も上がっている。多少時間はかかったが、いまもディルクはゴールを決め続けている。2試合連続ハットトリックでエールディヴィジのトップスコアラーにまで立った。10試合を終えて10得点。さらにプラスαの”ディルク”ファクターもある。彼はチームとクラブの真のアンバサダーとして振る舞っている。もしもディルクにそのつもりが全くないとしたら、じれったく思えるだろう。
AZ戦の直後もそれは変わらなかった。ディルクはインタビュアーのハンス・クラーイjr.から賞賛の言葉をもらい、しかし「チームのプレーがどんどん良くなっているし、それが僕のプレーにもいい影響を与えているんだ」とチームの成果を強調した。素晴らしい”ディルク的な”返事だ。彼は決して賞賛を自分だけのものにはしない。
ピッチ上でもディルクのやり方は同じだ。ゴールを決めれば、すぐに自分にお膳立てをしてくれた選手を指し示す。この午後2点目を決めたシーンについても、自分のゴールだと思っていたニューコープについて、試合後に申し訳なさそうにしていた。私は今シーズン フェイエノールトがカンピューンになると予想している。ディルク・カイトのこのリーダーシップがあれば、それが間違うことはもうありえない。そしてボンズコーチ デニー・ブリントにも推薦しよう。新チームの土台に煌めきが必要なら、もちろん、ディルク・カイトを中心にすべき!
Leo Driessen
http://www.rtlnieuws.nl/sport/voetbal/column/leo-driessen/de-belofte-van-dirk-kuyt