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オランイェ、暑さとメキシコに勝利

準々決勝へ!オランダ代表はメキシコ相手に敗退かと思われたが、灼熱の終盤に全てをひっくり返した。0-1のビハインドから2-1の勝利へと導いたのはヴェスリー・スナイデルと途中出場クラース・ヤン・フンテラール

 

ルイ・ファン・ハールはチリとのグループステージ最終戦と比較してスタメンをいくつか変更。ダリル・ヤンマートに代わりパウル・フェルハーフが右バックでスタメン出場し、ロビン・ファン・ペルシも出場停止から戻った事で、ジェレマイン・レンスがベンチに。ディルク・カイトは再び左バックに入り、自身オランイェでの100キャップ目を刻んだ。

 

照りつける太陽の下で水銀柱が約40℃を示すほどのFortalezaの暑さの中、オランイェは序盤から痛手を被る。わずか10分過ぎにナイジェル・デ・ヨングが股関節を痛めてピッチを後にせざるを得なくなり、代わってブルーノ・マルティンス・インディがピッチに入り、デーリー・ブリントが中盤に移動した。

 

前半のチャンスのほとんどを作ったのはメキシコ人たち。Hector Herreraのシュートは枠を逸れ、元PSV’er カルロス・サルシドの遠目からのシュートはヤスパール・シレセンが何とかセーブ。左サイドではMiguel LayunがWKデビューのフェルハーフを犠牲に何度も危険なシーンを作っていた。HT直前にはGiovani Dos Santosのシュートがシレセンの足に命中。

 

ではオランイェは前半一つのチャンスもなかっただろうか?いや、それどころか最大のチャンスがあった。メキシコ守備陣のミスからロビン・ファン・ペルシがFWパートナー アルイェン・ロッベンにパス。Rafael Marquezとヘクトール・モレーノがペナルティエリア内で対応し、ルール違反があったように思えたが、主審 Pedro Proençaは笛を吹かずに流した。

 

後半に入ってようやく試合は動き、HT明け早々にDos Santosのゴールで0-1. ペナルティエリア外からのシュートでシレセンを破ってリードを得ると、ファン・ハールはフェルハーフに代えてメンフィス・デパイを投入。これによりオランイェは5-3-2から4-3-3へスイッチ。その結果はすぐにいくつものチャンスとなって現れた。

 

ロッベンのCKからステファン・デ・フライが決めたかと思われたが、GK Guillermo Ochoaが奇蹟的な反応で弾いてボールはポストを命中。その直後にはヴェスリー・スナイデルのシュートも防がれた。オランイェはFortalezaの竈の中で必死のプレーを見せ、残り15分にはロッベンがMarquezを抜き去るも、再びOchoaがヒーロー役に。

 

続く給水タイムにオランイェはさらに1枚の交代策。ファン・ペルシに代えて最後の頼みの綱としてクラース・ヤン・フンテラールを投入し、攻撃に全てを賭けたファン・ハール。WKはここで終わりかと思われたが、ロッベンのCKからフンテラールのパスをスナイデルが蹴り込み、ボールはようやくOchoaを破って1-1.

 

さらに、これでもまだ十分では無いとロッベンがロスタイムにMarquezのファールを受けてPKを獲得。フンテラールがボールの後ろに立ち、そのシュートで2-1としてオランダ代表を準々決勝へと導いた。

 

Statistieken:

 

Nederland – Mexico 2-1 (0-0).

 

Scoreverloop: 48. Dos Santos 0-1, 88. Sneijder 1-1, 90+4. Huntelaar 2-1.

 

Scheidsrechter: Proença (Portugal).

 

Geel: Aguilar (Mexico).

 

Nederland: Cillessen, Verhaegh (56. Depay), Vlaar, De Vrij, Blind, Kuyt, De Jong (9. Martins Indi), Wijnaldum, Sneijder, Robben, Van Persie (76. Huntelaar).

 

Mexico: Ochoa, Aguilar, Rodriguez, Marquez, Moreno (46. Reyes), Layun, Herrera, Salcido, Guardado, Peralta (75. Hernandez), Dos Santos (61. Aquino).

 

http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/18565/oranje-overwint-hitte-en-mexico?type=actueel

 

ルイ・ファン・ハール

「選手たちは信じ続けた。そうでなければこの逆転は起こせない。フィジカル的にもそうだ。大きな賞讃に値する」

 

「メキシコはこの環境にもっと慣れていると私は予想していたが、我々の方がフィットしていたように見えた。最後は給水タイムがあって良かったよ。そこでプランBに移せ、実際それに救われた。プランBが上手く機能したエストニア戦と同じだ。今回はボールをロッベンに集めようとベンチで話していた。彼の所までは楽に届けられていたからね」

 

「また黄金の交代ができて嬉しいよ。私にできるのは交代策だけだからね。しかし実際にやらなければならないのは選手たち。彼らがこういうチームスピリットを見せてくれるのはファンタスティックなこと。しかもこの暑さの中でというのは、ほとんど信じられないことだ」

 

「フェルハーフを選んだのは組み立てを良くするのが狙い。それには成功していたが、そこからできたことがあまりに少ない。相手がボールを持っている時の我々もシャープさとアグレッシブさが十分では無かった。メキシコは前半かなりのシュートチャンスがあった。本物のチャンスはなかったが、シュートチャンスはあった。そして彼らのゴールもそこから生まれた。我々は未だ完璧な実行はできていないが、しかし勝ち続けている。そして相応しく無い勝利でもない」

 

ロッベンは前半もPKを得るべきシーンがあった。あれがPKにならないと・・・」

 

「PKはロッベンがクラース・ヤンに蹴っても良いと言った。彼はとても冷静だからね」

 

「あの時間帯のマルティンス・インディ投入はリスクがあった。だからヨナタンもアップさせたんだ。だが私の頭が『マルティンス・インディを入れるべき』と言い、私はそうした。ブルーノもとても喜んでいたよ」

 

コスタリカギリシアはこれから分析する。私は次の試合のことしか考えないからね。それはブリント、クライフェルト、フークも同じ。しかしスカウト陣はコスタリカを3回見ているし、ギリシアは2回見ている」

 

「ナイジェルのWKがここで終わるのを私は心配している。彼を失うのは我々にとって大きな損失だが、もう駄目だろう。股関節の怪我だと思う。彼は普段なら多少の怪我でもプレーを続けたがる選手。だから私は彼のWKはもう終わりだと思っている。いずれにせよナイジェルについてはまだ誰も分からないし、私が話すべきことでもない。メディカル・スタッフの検査に任せる」

 

ロビン・ファン・ペルシ

「今日もまた信じられない試合。ビハインドを背負えば前に出たくなるけど、スペースを大きくしすぎたくもなかった。そして暑さでさらに辛くなり、非常にタフな試合だった。でもこういうふうに逆転できたのはとても見事だ。」

 

「これで次のラウンドもやり続けないと。僕らは上手くいっているし、このまま勝ち上がれるとはずだと信じているし、僕らはここで歴史上最初のヴェレルトカンピューンになれるとみんなが感じている。それを誇りに思うよ!」

 

「ディルクに君はみんなにとってのお手本だと言ったよ。このセレクションだけでなく、若手から年輩までオランダの全フットボール選手にとってのね。彼は7人目の100キャップ。98で止まっていたけど、こうして100に到達したのは素晴らしい事」

 

クラース・ヤン・フンテラール

「WK出場を子供の頃から夢に見ていた。そこで決められたのはファンタスティックだよ。アルイェンがボールを手に『蹴るかい?』と聞いてきた。ボールの後ろに立ってから前回失敗してるのを思い出したんだ。そういう時の次の1回目はいつも難しいもの。プレッシャーはあったけど、純粋にアドレナリンで決めたキック。それが最良の薬だからね」

 

アルイェン・ロッベン

「PKはロビンが1番手で僕は2番手。でも時には頭を働かせないとね。僕がフンテラールに『蹴るかい?』と聞いたんだ。僕は彼をよく知っているし、彼のPKが確実なのは分かっている。決めてくれると思ってたよ。彼はクラッセスピッツだし、まだフレッシュだったからね。あれは彼のための瞬間だった。フンテラールを投入したファン・ハールは天才だよ。この地上でファン・ペルシを外そうという人が他にいるかい」

 

「残り5分でまだビハインド。このまま終わってしまう可能性は感じていたけど、僕らはファイトし、勝利を引きずり寄せた。とても誇りに思う。こういう素晴らしい事が起こせるなら、僕らもちょっと成長したということ」

 

「前半一度ペナルティエリア内で倒れたシーンは謝りたい。僕はシュワルベをした。すべきじゃなかったよ。とても愚かだった」

「前半もう一つのシーンは間違いなくPK. モレーノは僕のすねを蹴って、その後に自分で怪我をした。さらにそこから僕はもう一度蹴られた。あれがPKじゃないなら、僕にはもうどうすればいいのか分からないね」

 

ディルク・カイト

「僕の父は7年前の今日亡くなったんだ。偶然じゃないと思うよ。妻と子がここにいないのが残念」

「これだけの気温の中でプレーした事はなかった。アルバに何度かいった事があるけど、あそこもこれくらい暑い。この暑さでは10分間も全力を続けられない」

 

「100キャップは素晴らしい標石。特にこういう試合で到達できたのはね。でも自分が100キャップに到達したそのやり方は特に素晴らしいものだと思う。今大会の僕はそれほどプレーできない可能性が大きかったからね、オランイェのためにこうして価値ある存在になれているのがとても嬉しい」

 

「ロビンとはもう代表で10年くらい一緒にやっているけど、とても良い関係。彼のような選手にああいう素晴らしい言葉を言ってもらえると鳥肌ものだよ」

 

ヴェスリー・スナイデル

「大会が進めばフットボールをするスペースが増えるのは誰にでも分かる事。僕らはボールを持った時が良くなったし、今日はチャンスもあった」

 

「今日の僕はペナルティエリア内で数回上手くシュートできていなかったけど、ゴールシーンは上手く当たってくれたよ」

 

「最後の15分間でまた2点決められたのは僕らは待ち構えていないから。これを続ければ勝てる、というフィーリングをみんな持てていた」

 

「グループ内の雰囲気はいつも同じじゃない。4年前も雰囲気は良かったし、今もそう。僕らは2012年から学んだんだ。今は当時とは全く違う。移動は多いけど、全て完璧に整っているし、みんなで時間を埋める事も、それぞれ自由に過ごす事もある。ここにいられるのを楽しんでいるよ。僕の役目はちょっと変わったけど、問題無い」

 

 

今大会初めてポゼッションで相手を上回り、ちゃんと組み立ててフットボールをしようという意気込みも感じられましたが、さすがに試合巧者のメキシコ相手にそれをやるのもちょっと無茶か、という試合でした。前半はロッベンが倒されたシーン以外ほぼ手詰まり状態。後半ビハインドを背負ってから4-3-3に戻して、ある程度五分五分でやれてた時間帯もありますが、まぁ普通にいけば負け試合の内容。最後は「あれあれ?」という感じですね。

 

プレーテンポ云々に普通に相手の方が強かった気がしますが、今後デ・ヨングの代わりをどうするのかは大きなポイントのはず。まぁブリントかクラーシの2択ですが、今日の様子だとクラーシはまだまだ余裕の温存でブリントに任せるでしょうね。さっさと帰ってくればいいのにと思わずにはいられませんが、これでもうバカンス短く切り上げ策もどうやら無理そうなのでいよいよ諦めムード・・・ まぁあとはスタメン3人に頑張って移籍金上げてもらいましょう。

 

というわけで賞讃すべきはファン・ハールの慧眼。23人枠を決めた時点でカイトがこれだけ試合で貢献できると予測していたなら怖ろしいものがあります。