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マイン2017:フォッペ・デ・ハーン、黄金のフットボール女子に楽しむことを学ぶ

「私はフォッペ。君らは私のことは知っている。私は40年間トップアマチュアフットボールヘーレンフェーンで監督をしていた。CLにも出たし、ヨング・オランイェのボンズコーチとして2回欧州カンピューンになった。だから私には経験も、フットボールについての理念もある。その私が君らを見て思うのは、『もっと上手くやれる』ということだ」

 

フォッペ・デ・ハーンは自分の胸を叩いて虚勢を張るような人物では無い。しかし数ヶ月後の自国での女子EKに向けて何かを起こさなければならなかった。そして74歳のフットボール指導者はオランダ女子代表をもっと良くするためにどうすれば良いかを探る役割を任せられた。

 

「自分の話をする」
この老練家は自分が最終責任者であることに慣れていたが、女子24選手のグループに対してはボンズコーチ サリーナ・ヴィーフマンの横に並ぶ3人の指導者の一人でしかなかった。彼は分析し、多くの話し合いで意見を共有する。時にはポジションプレーのトレーニングでピッチに立って指導もした。しかし満足はできなかった。

 

「だからサリーナにある夜自分の話をしても良いかと聞いたんだ。フットボールとトレーニングについての自分の理念、そしてチームの成長に対する自分の見解をね。それはサリーナは検討が必要だった。彼女は実際全てを自分で整えたかったんだ。だから自分の手から何かが離れるのは彼女には難しいことだった。でも『良いよ』と言ってくれたよ」

 

ある夜のミーティングでデ・ハーンは立ち上がり、氷を割るために選手たちに対してもっとずっと良くなれるとフランクに語った。

 

「あれが始まりだった。意図的に狙ってやったこと。緊張もあったがね。選手たちは笑いだし、サリーナは『おいおい、何を言ってるんだ?』と思った。しかし、私はすぐに続けて言ったんだ。『サリーナ、私はいつもそう思うわけじゃ無い。君も優秀だからね』」

 

そしてすぐにデ・ハーンは選手たちに向けて自分の弱みを見せた。「私はこう言ったんだ。『良くなるよ、ただ私がまだ馴染まなければいけないがね。だから私が時々彷徨ってるのを見かけたら、中に入れてくれ』。それこそ彼女たちが『フォッペは私たちの仲間!』と思ってくれた瞬間だった」

 

「彼女は私が残るのを望んだ」
2017年夏はオランダ女子フットボールの夏であり、彼女たちの欧州ティートルの夏として歴史に記された。男子フットボールの監督として多くの成果を残してきた70代のデ・ハーンは鼻を高くする資格もあった。ボンズコーチ ヴィーフマンの右腕として。

 

当初はそうなるとは思われなかった。彼の運命が動いたのは2016年10月に未熟な アルイァン・ファン・デル・ラーンがオランイェをEKに導かなければならないボンズコーチに就任したこと。しかし2016年クリスマス直前にファン・デル・ラーンが突然辞任。選手たちがもう彼を信用していなかった。ヴィーフマン:「彼はあからさま批判を浴びた。私も批判したよ。この成り行きは彼の勢だと思ったからね。結局選手たちが彼と終わりにすることを決め、私ももうたくさんだった」

 

そしてファン・デル・ラーンからオランイェを引き継いだヴィーフマンから電話が来る。「『一度会って話がしたい』と彼女が言ったんだ。まぁ話はいつでもできる。だから1月始めに会いに行った。彼女は私に残って欲しいと望んだんだ。『でも何ができる?』と尋ねたが、『あなたは絶対全てに関わるべきだと思う』と彼女は答えた」

 

ヴィーフマンが偶然に望みを掛けることをほとんどしないタイプだということはデ・ハーンはすぐに分かった。「サリーナはかなり厳格で、精密で、想像も付かないほど。あれほど多くの議論をした経験は私もかつて無かったよ。事前にも事後にも全てが議論される。全てが小数点以下まで計算されるんだ。私はそういうタイプでは無いが、理解はできた」

 

「とてつもない衝動に支えられていることも分かった」とデ・ハーンは続ける。「オランダのフットボール観客にこの選手たちが良いフットボールができることを見せるんだという絶対的な意思があった。それは私にもかつて経験が無かったもの。ヴィーフマンは信じられないほど一生懸命に働いていた。『時には多少休め。すぐにまだ必要になるし、その時空っぽになっているぞ』というようなことも言ったよ。彼女は多少受け入れてくれた」

 

始まり
7月16日日曜日に完売のハルヘンワールトでEKがスタート。ユトレヒトへの道はオランイェ一色だった。「スタディオンへバスで向かう途中も人々が迎えてくれた。ああいう体験を彼女たちはしたことが無かったし、私も無かった。まるでロイヤル・カップルが通るようだったよ。とても凄かった。あれはとてつもない勢いをくれた」

 

ユトレヒトの観客の人気者 サニーチェ・ファン・デル・サンデンのゴールによりオランダは初戦のノルウェー戦(1-0)に勝利。その後デンマーク(1-0)とベルギー(2-1)も下し、グループウィナーとしてクワルトフィナーレへ進んだ。

 

しかし本当のっかうしんはまだ得られていなかった。「上手く行っている時はいつだって運があるんだ。それは私はもう分かっている」とデ・ハーン。「クオリティとも言える。フォームにある時はいつだって正に良いタイミングでゴールが決まるもの。だが良いフォームに無い時は、逆になってしまう」

 

目から鱗
クワルトフィナーレのスウェーデン戦でオランイェは説得力のある勝利。「いつだって不安の方が大きかったが、あの時の彼女たちは素晴らしいフットボールをしていた」とデ・ハーンは回想する。

 

女子フットボール選手たちはリーケ・マルテンスとフィフィアーネ・ミデマーというスター選手たちのゴールによって2-0で勝利。Bayern Münchenのゴールゲッターである後者はこの大会ようやく初ゴールだった。

 

毎試合後には友人、家族、知人との時間が設けられていた。「それは私はヨング・オランイェで決してやらなかったこと。女性たちは少年たちよりもそうしたことを大切に考えているんだ。女性たちは共有することを望み、居心地の良さを大事にする。それは良いことだと思う。私も目から鱗だったよ。こういうやり方もあるんだとね」

 

大きな決断
イングランドとのハルフェ・フィナーレではほとんど失敗のしようが無いとデ・ハーンは感じていた。オランダは非常に多くの人が女子フットボールを熱烈に受け止め、選手たちは流れに乗っていた。

 

デ・ハーンは素面だった。「そういう流れに乗っている時はクレイジーな事は起きないし、怪我人も少ないもの。いつだってそういうものだ。実際我々は大会を通して同じ11人でプレーしていた」

 

しかし大会は全員にとってスムーズに進んだわけではない。ティルブルフでのグループステージ3試合目 ベルギー戦を前に、ボンズコーチはスタッフと共に大きな決断を下す。それまでの試合でも交代させていたキャプテン メンディ・ファン・デン・ベルフをスタメンから外した。「キャプテンの交代は非常に厳しいもの」とデ・ハーン。「しかし誰でもやることでもある。それで上手く行くならそれも一部」

 

スタンドのいつもの席からデ・ハーンはオランイェがイングランドを楽しいプレーで楽々と下す(3-0)のを見た。「5分で『我々が勝つ。これが我々に合っている。良くなった』と分かったよ」

 

8月6日には夏の快晴の天気にも関わらず、550万人以上のオランダ人がTVの前でEKフィナーレを観戦。相手はグループステージで1-0で勝っていたデンマークだった。「危険なチーム」とデ・ハーンの判断。「とても優秀な選手たちのいる良いチームだ」

 

EKのここまででチームにはジャキー・フルーネン、セリーダ・スピッツェ、そして特にリーケ・マルテンスがスマークマーカーとなっていた。ミデマーもここまで2得点を決めていたが、ドレンテスピッツにはぎこちなさも残っていた。フィナーレを前にデ・ハーンはミデマーの隣に座った。「彼女にこう言ったんだ。『これからクラース・ヤン・フンテラールの話をしよう』」

 

「君は2ゴールを決める」
2006年、クラース・ヤン・フンテラールはヨング・オランイェのスピッツで彼の第1選択肢だった。しかしポルトガルでのデ・ハーンの監督として初めてのEKの前、彼にはやらなければならない仕事がたくさんあった。「フンテラールはオランダ代表から漏れてガッカリしながらチームに加わったんだ。だから我々は会見を開いて、彼にイライラを話すことを許した。それでその話は終わったんだ。さもなければメディアが毎試合彼に質問に来ただろうからね。ミデマーもいろいろな事に蹴りを付けなければいけなかった。アンダーラインを引けということ」

 

デ・ハーンは意味もなくミデマーにエピソードを語ったわけではない。「フィナーレの前に私はフンテラールに言ったんだよ。『君は2ゴールを決める。私は確信しているよ』とね。この話は君にもそのまま当てはまる。今日君は2ゴールを決める」

 

それが正に起きた。オランダはマルテンス、スピッツェ、そしてミデマーの2得点でフィナーレに4-2で勝利。オランダ女子フットボールにとって初の欧州ティートルが実現し、デ・ハーンにとっても3回目のティートルとなった。

 

目に見える歓び
それは彼にとって何物にも代えられない。「特別な道のりだったからね。結果だけで無く、彼女たちのフットボールのやり方もとてつもなく発展した。それは指導者として経験できる最高のこと」

 

最も印象に残っているのは何か?「とてつもない、目に見える歓びだ。敢えてそう言おう。これは重要なこと。それを観客に立ちしても見せなければいけないんだ。そうすれば本当に何かが起きる。私も楽しんでいるが、熱狂的なほどではない。そういうのはとても素晴らしいと思うが、まぁね・・・ この女性たちは熱狂的なほどに楽しめていた。それが素晴らしいと思ったよ」

 

https://nos.nl/artikel/2209568-mijn-2017-de-haan-leert-genieten-bij-gouden-voetbalvrouwen.html