オランダ代表は水曜夜にアムステルダム･アレナでドイツ代表と対戦し、スコアレスドローに終わった。過去の巨人の戦いのような煌めきも、ゴールチャンスもほとんど無く、歴史に名を刻むような試合とはならなかった。
ボンズコーチ ルイ･ファン･ハールはドイツとの試合に驚きのスタメンを並べた。ゴールを守ったのは控えのケネス･フェルメール。アヤックスのGKはこの夜がオランイェ･デビューとなった。
右サイドにはWK 2014への予選アンドラ戦でのデビューに続いてルーベン･スハーケンがその技術を見せる機会を与えられ、後半にはさらにもう一人がデビュー。負傷したイブラヒム･アフェライに代わって若きフィテッセナール マルコ･ファン･ヒンケルが出場し、ドイツとオランダが最後に対戦した前回のEKでプレーした選手は水曜夜のアムステルダムにはそれほどいなかった。
試合前にはルート･ファン･ニステルローイ、エドガー･ダーヴィッツ、パトリック･クライフェルト、ミハエル･ライツィハーがオランイェの観客にお別れ。これがアムステルダム･アレナでの長く退屈なチェスゲームの始まりだった。共に目立ったチャンスに乏しく、前半はドイツの攻撃がリカルド･ファン･ラインによって防がれ、20分過ぎにはオランイェンの攻撃が初めて相手ゴールに迫ったがルーベン･スハーケンのパスは中央のイブラヒム･アフェライには届かなかった。
その後フェルメールの守るゴール前でドイツ側にまだチャンス。ボンズコーチ Joachim Löwがスタメンにサプライズ起用したLewis Holtbyがフリーでシュート。さらに前半最大のチャンスもドイツのMF Ilkay Gündoganにあったが、そのシュートもジョン･ハイティンハによってゴールマウスに決まることは無かった。その直前のMarco Reusのシュートもゴールマウスを捉えられず。
オランダ代表の3人の途中出場 ヤンマート、デ･フライ、エリアによっても後半もほとんど刺激にならず。オランイェが低調なプレーだっただけでなく、前回のEKでオランダより遙かに強かったドイツもまた拳を握りしめることができなかった。Mario GötzeとMarco Reuが時に活発なアクションを見せたが、そこにはオランダ代表の勤勉なナイジェル･デ･ヨングが立ちはだかり、その度に力強いタックルで防いでいた。
終了15分前、カイトとヤンマートの見事なワンツーでもう1度だけアレナの観客が湧いたが、戻しのパスを受けたヤンマートのシュートはManuel Neuerによって弾かれた。
Statistieken:
Nederland – Duitsland 0-0.
Scheidsrechter: Pedro Proença Oliveira Alves Garcia (Portugal)
Opstelling Nederland: Vermeer, Van Rhijn (46. Janmaat), Heitinga, Vlaar (46. De Vrij), Martins Indi, De Jong, Schaken, Afellay (60. Van Ginkel), Kuyt, Van der Vaart (70. Emanuelson), Robben (46. Elia).
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/14326/doelpuntloos-gelijkspel-oranje
ルイ･ファン･ハール
「特に前半はドイツがボールをキープして支配していた。2回本物の良いチャンスも彼らにあった。私自身ドイツのボールの持ち方を楽しんでいたよ。前半の我々はスペースを与えすぎていた」
「後半は我々が多少より支配できていたが、前半のドイツほどではなかった。しかし前半圧倒されていたことを考えれば後半巻き返せたのは見事。メンタルがしっかりしているということだ。我々の最大の問題は最終的にボールキープ。長くボールを保つことができなかった。これは選択ミスと戦術的ミスのため」
「クラース･ヤン･フンテラールではなくディルク･カイトを起用したのは私の戦術的選択。フットボール選手としての違いだ。
カイトは私が求めるスピッツポジションによりフィットしている。スピッツがゴールから離れた時のプレーなど、そういう時の役割でフンテラールはあまり意識ができていない。それにフンテラールはフォームを落としていると思う。フンテラールとはこの選択について話をした。もちろん彼は納得しなかったが、それも当然。しかし後で家に帰ってから理解してくれるだろう。ドイツのSchalke 04でプレーしている彼にとっては辛いこと。彼の反応？それは私たちの間の事にしておく」
「今回フェルメールを選んだのはケネスがゴールラインで強いGKだから。ドイツがペナルティ･エリアから多くのシュートを打ってくるのは私には分かっていたし、それほどサイドからクロスを上げることがないのも私には分かっていた」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/14330/van-gaal-bewondert-duitsers
ディルク･カイト
「守備はしっかりできた。ドイツにチャンスはほとんど無かった。もっとフットボールを見せたかったけど、トップの国が相手だったのを忘れてはいけない。ドイツ･リーグは欧州ベストリーグの一つだろう。僕らのチームにはエールディヴィジの選手たちが多いけど、彼らはみんなしっかり持ちこたえていた」
「今日スピッツでチャンスを貰えたのは僕がまだしっかりと構想に入っているということ。イスタンブールのフェネルバフチェで僕はとても幸せにやれている。ゴールもアシストも多く決めているからね。ファン･ハールからチャンスを貰えたのはとても嬉しかった」
マルコ･ファン･ヒンケル
「とても良い気分。オランイェに呼ばれて試合にも出れた。アフェライに何かが起きて、僕には分からなかったけど急に入らなければならなかった。ナーヴァスになる時間も無かったよ。本当は出場は無いと見込んでいたから出れてとても嬉しい」
「僕はほとんどボールを持てなかったね。観客にとっても本当に面白い試合だったとは思わない。ボールを持ってもチャンスの少ない、より戦術的な試合だった。勝つこともできたけど0-0は正当な結果」
「2回不味いボールロストをしたし、1回ボールをカットされた。馬鹿だったよ。あってはならないこと。でも30分間プレーできてのはとても嬉しい」
いつも通り正真正銘の練習試合。前半は予想通り圧倒され、カウンター狙いもほとんどチャンスにならず。後半はドイツが勝手に落ちてプレスにかかり始めて巻き返し、終盤にようやくボールを持ってフットボールができるくらいの余裕が出ましたが前半のドイツほどではない、という感じ。まぁ現状こんなもんでしょう。デ･ヨングだと組み立てのペースが上がらないのは当然ですが、前半あれだけ圧倒されるとデ･ヨングがいないとやってられない気はするのでチームとしてよりスペースを与えない守備を徹底していくか、デ･ヨングがもっとボールを捌けるように成長するか、クラーシがこのレベルの守備力を身につけるのを待つか･･･ どうなることやら。・
ブルーノはミュラー相手に良くやってたんじゃないでしょうかね。ダリルはオランイェのベストチャンスを作り、ステファンもだいぶ元の自分に戻って来ました。今回の代表がまた良い刺激になれば。スハーケンは間違いなくオランイェで最も輝いていた選手。このレベルでも安定してますね。素晴らしい。オランイェにフェイエノールダーが4人並んだのは2008年のオーストリア戦 ティメル、デ･クレル、ジオ、ランツァート以来だそうで。
