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VAR制度とアタッキング・ポゼッション・フェイズ:ローダJCのゴール取り消しは正当か?

ベーカー戦 ヴィレムIIローダJCでの終盤、ローダJCが決勝点を決めたかに思われたがVAR カンプハイスの助言により主審 ヒフラーが得点に至る攻撃の過程でロシュヘウフェルにハンドリングの反則があったと得点を取り消しに。しかしロシュヘウフェルのハンズボールの後にヘールケンスが明らかにボールを持っていたために議論が巻き起こった。

 

試合後ローダJCはKNVBに抗議文書を出したが、KNVBはこの判定について「今後に向けて非常に興味深いシーンだが、今回主審はヴィレムIIの選手がボールを持った時間は非常に短く、『ヴィレムIIがボールをキープした』とは判断しなかった」と説明している。

 

VARの運用ルールでは「ゴール、PK相当の出来事、得点機会阻止のレビューでどこまで遡れるかには‘attacking possession phase’ (APP)の概念が用いられ、ゴールやPK相当の出来事に繋がる攻撃のスタートより前まで遡るべきでは無い」と説明されている。「大原則は攻撃側のチームがボールのポゼッションを獲得するまで、相手チームはボールを使う『自由』を得てたことと、ポゼッションを失うまでどんなミスとなる出来事も避けられる状況だったということ」

 

今回のシーンで言えばロシュヘウフェルが手でコントロールしたボールをヘールケンスが持ったが、ロシュヘウフェルがそのままプレッシャーを掛けたことでヘールケンスのボールロストに繋がり、「ローダJCの攻撃自体は継続していた」との判断が下されたことになる。もちろんヘールケンスはもっと上手くかわしてボールをキープし続けることもできただろうし、無理にかわそうとせずに後方の味方にボールを戻すこともできただろう。特にヌガンボのプレッシャーを受けた時に前に蹴ろうとしてブロックされたシーンでのヘールケンスの判断は明らかに悪かった。今回のケースで「ヴィレムIIがポゼッションはしていなかった」というのも一面的見方でしか無いが、今後IFABがAPPの細かい状況判断をより明確にできるかもVAR制度では重要で興味深いポイントになる。

 

ちなみにAPPが関わったVARの介入では2007年のConfederations Cup Portugal - Mexico戦が印象深いだろう。

Match 2: Portugal v Mexico - FIFA Confederations Cup 2017 - YouTube

 

この際もFIFAのファン・バステンが「ポルトガルオフサイドの後のリバウンドで一度攻撃の流れは切れており、介入すべきでは無かったと思う」とコメントしている。メキシコの選手には対応する時間があり、得点した選手がフリーだったのもオフサイドからの流れとは関係無いという意見だろうが、それはややハードルが高い要求にも思える。

 

チェック・ジェスチャーをしないオランダの主審

今回のベーカー戦クワルト・フィナーレ2試合で今さらながら気づいたのはオランダの主審はよほど必要に迫られなければ、チェック、レビューの際に片手を耳に当て、片手を伸ばすジェスチャーをほとんど取っていないということ。ゴールを取り消されたフェイエノールトのトールンストラは「アフトラップのポジションについていたら主審が突然フライトラップで再開させて混乱が起きた。次はもう少し時間をおいて再開させて欲しい」と語っているが、そもそもVARがレビューをしていること自体に観客や選手たちがほとんど気づけていなかった。

 

むしろオランダの主審に目立つのは近寄ってきた選手に説明している姿。選手の質問する権利を尊重してコミュニケーションを重視するのはいかにもオランダ的ではあるが、レビューを行っていることはなるべく迅速かつ公に明確にする努力をして欲しいと思うのが自然だろう。