長い時間2001年9月以来のWK予選での初めての敗戦になるかと思われたが、ロビン・ファン・ペルシの土壇場でのシュートでオランダはエストニアに追いついた。オランイェは活き活きとしたスタートの後、Tallinnでチームが崩壊したかにも思えたがロスタイムのPKで2-2。
Konstantin Vassiljevにとってはトップウィークだった。彼は一人娘の父親となり、オランダ代表相手に2得点。今週ファン・ハールは会見で父親になることはフットボールに幸運をもたらすかというエストニア人記者の質問を受けていた。ファン・ハールが父親になったことへ祝福のコメントはしていたが、質問に対してはそれはわからないと語っていた。
翌日にファン・ハールはそれを思い知ったことだろう。ロシアのAmkar Permの選手はオランイェにとって死刑執行人のようでさえあり、特に2点目は素晴らしく美しかった。ロッベンのゴールでオランイェが先制し、エストニアはオランダ代表を非常に苦しめたが、7分間続いたロスタイムにロビン・ファン・ペルシが土壇場でPKを決めてホームチームに並んだ。
序盤の15分間は何もかも違っていた。オランイェは閃光のようにゴールを決め、12分間で4点取ることもできただろう。目立つところではスタイン・スハールスの名前がスタメンに並んだルイ・ファン・ハールのチームはホームスタディオンのエストニアを追いかけ回し、早めのプレッシャーとスピードあるコンビネーションでゴールに向かっていた。
ネットを揺らすまでは2分もかからず。アルイェン・ロッベンの右サイドからのクラシックなシュートがゴール左済みにカーブを描いて決まり、0-1。この瞬間のエストニアのGK Pareikoは全く力強くは見えなかった。
Tallinnでのスタートはオランイェにとってもちろん満足いくものだったが、ただ一つ、チームはそのまま試合を決めてしまうことだけを忘れてしまった。8分にはファン・ペルシと手の付けられなかったロッベンとのコンビネーションからヴェスリー・スナイデルに好機があったが、Pareikoが触ってゴールを逸れた。それから3分もしない内にはこのGKはファン・ペルシの至近距離からの右足でのシュートをセーブ。
そして突然水を差される。18分にVassiljevが右サイドからボールを受けると、素早く飛び出したステファン・デ・フライの足元を抜いて22mの距離からゴール隅にシュート。ミシェル・フォルムの飛びつきも無駄に終わって1-1に。エストニアにとっては初めてのチャンスで見事なゴール。まさにボンズコーチ ファン・ハールの警告どおりだった。
HT明けもオランイェはいくつかチャンスを作ったが、前半ほど説得力のあるプレーでは無かった。10分過ぎにはブルーノ・マルティンス・インディのボールロストから再び事が起きる。パパ Vassiljevの2点は素晴らしく美しかった。空中で左足トラップから右足アウトサイトでのロブでのフィニッシュ。ワンダフルなゴールで57分過ぎに2-1。
エストニアには68分にZenjovのチャンスをフォルムがなんとかセーブし、それが決まっていれば3-1になっていた。2分後にはファン・ペルシに大チャンスがあったがヘディングはGK Pareiko正面に。ボールがこぼれたところにマルティンス・インディがスライディングでゴールを狙ったが、GKと接触してイエローカード。その後ジェレマイン・レンスに代わってディルク・カイトが投入された。
オランイェは雑でほとんど攻め上がれず、敗戦濃厚に思われたが、カイトのアシストでファン・ペルシがPKを獲得。Piirojaがこのスピッツを抑えて2枚目のイエローカード。94分にファン・ペルシがトリガーを引いて2-2となった。
オランイェはまだもっと良い結果を得ることもできたが、2-2の後にスナイデルとロッベンが大チャンスを逃し、こうしてオランダ代表はTallinnで大失敗を逃れる結果に。
最終的なダメージは思ったより大きい。ルーマニアはハンガリーを3-0で下してオランイェと3試合を残しての6pts差に。困ったことはマルティンス・インディとロッベンがカードを受け、2人とも次の火曜のアンドラ戦を出場停止になったことだ。
Statistieken
Estland-Nederland 2-2 (1-1).
Scoreverloop: 2. Robben 0-1. 18. Vassiljev 1-1. 57. Vassiljev 2-1. 94. Van Persie 2-2 (pen.).
Scheidsrechter: Boyko (Oek).
Gele kaart: Robben, Martins Indi, Kuyt.
Rode kaart: 93. Piiroja (2x geel)
Opstelling Nederland: Vorm; Janmaat, De Vrij (67. Bruma), Martins Indi, Willems (75. De Guzman); Strootman, Schaars, Sneijder; Lens (67. Kuyt), Van Persie, Robben.
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/16846/oranje-op-valreep-naast-estland
ルイ・ファン・ハール
「前半は特にボールを持った時に良いプレーができていた。実際チャンスは一つも与えていなかったし、多くのチャンスを作っていた。彼らはたった一つのチャンスもなかったのに1-1にした。あの瞬間で試合がひっくり返され、自信が選手たちの足から失われてしまった」
「後半はもう自信を取り戻すことができず、エストニアは素晴らしいゴールを決めた。あの瞬間から我々は全て後手後手に回っていた」
「同点にしようと非常に攻撃的な交代をした。あの時間帯、選手たちは持てる力を全て出してファイトしていた。それについては彼らを賞讃する。PKを得られて火中から2-2で終えられたのはラッキーだった」
「デ・フライのミスを責めるつもりは無い。チームのミスという事ではなく、我々がミスをするのは明らかだが、ミスは他の選手で取り返すことができるということ。我々は全くチャンスを与えていなかったが、ボールは入ってしまった」
「デ・フライを代えたのは自信が失われていたから。彼は前のスペースにでることができなくなっていて、それが我々に問題を引き起こしていた」
「スナイデルは前半は彼の所まで簡単にボールが届いていたが、ラストパスがいつも良かった訳ではなかった。後半の彼は雪の下に隠れてしまっていた。とにかくそんなに良いプレーだった訳ではないが、それが全体の一部としてのこと」
「エストニアに2-2で満足とは言えない。あれだけ力強い出だしで多くのチャンスを作ってこの結果はあり得ない事。1ptで祝福してはもらえないだろう、我々は2ptsを失ったんだ」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/16848/van-gaal-vertrouwen-verloren
出場停止の2人の代わりについてファン・ハール
「オランイェに来る選手はある程度のレベルに達していなければならない。我々は怪我人や復帰途中の選手が多い。現時点ですぐ起用できる代わりはいない」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/16860/van-gaal-geen-vervangers
ロビン・ファン・ペルシ
「1-1にされてから下がりすぎてしまったけれど、エストニアには前半チャンスはもう与えていなかった。でも後半始まってすぐ見事なゴールを決められた。あの瞬間から僕らは全て後手に回ってしまった。今週ちょっと不安には思っていたんだ。強い、フィットしたチームでみんな簡単にやれると思っているけど、そんな単純ではない。実際になんとか2-2にした試合」
「PKは間違いなく決めなければいけない。あれで2-2にできて良かった。もちろん3-2にするチャンスもあったけどね」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/16847/van-persie-bizarre-wedstrijd
アルイェン・ロッベン
「守備をもっと良くしないといけないのは僕らも分かっている。専門家たちは僕らの守備陣をまたやり玉に挙げるだろうけど、事はそんなに簡単じゃない。彼らはまだ若く経験もない。サポートが必要なんだ。僕らは全員で進んでいかなければいけない」
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/16858/robben-verdediging-steun-nodig
ミスをしては自信が無くなってプレッシャーをかけられなくなるよくあるいつものステファンな感じの試合。このメンタル面さえ何とかなれば世界トップレベルを目指せる力は間違いなくありますが・・・ せめて隣に容赦無く叱りつけられるデ・ヴォルフのようなベテランがいれば良いんですけど。時間と共に経験積んでの成熟待ちか。
試合は圧倒的なロッベンの右サイドと何一つ良いところがなかったレンスの左サイドな感じ。別にロッベンが右でも良いんですよ、ダリルが裏に抜けられるだけのチーム状態なら。後半はどう見てもそうじゃなかったので、プレーに奥行きを出すには縦に抜けられるレンス右ロッベン左の方が良かったような。
中盤のスハールスとストロートマンも出だし好調ながら時間と共にトーンダウン。キャラがかぶりすぎな印象はありますが、やはりチーム全体が良くなかったのでよく分からず。まぁこのペアは継続でしょう。
ブルーノの代わりは右利きCB並べるとして、ヴィレムスがどうかしたらどうすんのという気はしますが、問題はロッベンの代わりですね。レンスもあの調子だと毎度毎度ながら層の薄さに愕然。スハーケンもなんで呼ばれたのかよく分からないくらいの調子なので、やはりカイトかな?