Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

ロッテルダム市議会、ニュー・スタディオン建設プランを否決へ!

穏やかな静かな移籍市場を過ごしているフェイエノールトとサポーターにとって、この夏最大の関心事はクラブがこの数年に渡って計画してきたニュー・スタディオン建設プランをロッテルダム市議会が最終可決するかどうかだった。

 

当初WK 2018か2022の自国開催を見込んで収容人数8万人規模の建設が考えられていたが、金融危機の煽りで計画は年々縮小、フェイエノールトは最終的に将来的拡張を見込んだ63.000席のスタディオンをデ・カイプに隣接するファルケノールトに新たに建設する計画案をまとめたが、しかしこの計画にも(安く見積もっても)3億1.300万ユーロもの建設費がかかり、フェイエノールトロッテルダム市にその内1億6500万ユーロのローンを要求していた。

 

危機的な財政状況から立ち直りつつあるフェイエノールトだが、予算規模ではまだオランダの5位に留まっており、大きく収入を増やせるニュー・スタディオンに期待がかけられているが、問題は多くのサポーターが必ずしもそれを望んでいないということにある。フットボールの聖堂である古き美しきデ・カイプはロッテルダムフェイエノールトの象徴を言うべき存在であり、フットボール専用スタディオンとしてのその独特の雰囲気を愛するヘット・レヒューンはクラブの提唱する(かの醜悪なアムステルダム・アレナに代表されるような)「モダンで複合的施設としてのニュー・スタディオン」プランに明確に反対の立場を取り、合い言葉"レッド・デ・カイプ"(デ・カイプを救え)を名乗るグループが新たなデ・カイプ再建&拡張案を対案として提示。クラブが検討段階で早々に排除した再建プランを専門家の援助で練り上げ、デ・カイプで試合をこなしながら新たに第3リングを増設する"デ・カイプ3.0"プランを作り上げた。席数は63,000でビジネスシートも88に上り、何よりも建設費わずか1億1700万ユーロはクラブにとって大きなリスク回避になる魅力的な案のはずだったが、度重なる交渉機会にもフェイエノールトがレッド・デ・カイプのプランにまともに耳を貸すことはなく、「クラブが成長するためにはニュー・スタディオンは絶対に必要」との態度を固持。ヘット・レヒューンとジェネラル・ディレクター エリック・フッデ、スタディオン・ディレクター ヤン・ファン・マルワイクとの亀裂は深まっていた。

 

先月にロッテルダム市の市長と助役会がフェイエノールトの新設プランを熱狂的に支持したことで、ヘット・ニュー・スタディオンかレッド・デ・カイプかの戦いはクラブの勝利に終わるかと思われた。しかし市議会の投票が木曜に迫った火曜にD66が反対票を投じることを表明、さらに最大多数のレーフバール・ロッテルダムが深夜に反対の態度を明確にしたことで、45票の内24票が反対に回ることが確定、多くのクラブ関係者やフットボール・ファンの関心を超えて最終的にオランダ中の注目を集めた木曜の議会でフェイエノールトのヘット・ニュー・スタディオン・プランはまず間違いなく否決されることになった。

 

レーフバール・ロッテルダムの党首 ロナルド・シュナイデルは「リスクがあまりに大きすぎるし、このプランがフェイエノールトを助けることになるかもまだ疑問が残る。このプランはあまりに楽観的すぎるシナリオだ」と語り、より安価なレッド・デ・カイプのプランを検討すべきと明言。クラブにとっては約5年をかけたプランが否定されたことで大きな交代を余儀なくされたが、レッド・デ・カイプの立場をとるサポーターは市議会の多数派から支持を得られる可能性が出てきたことで大きな喜びに沸いている。