Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

2010/0211シーズン予想

シーズン開幕10日前、自称日本一早いシーズン予想。

 

1. フェイエノールトはどこまで行ける?

この夏も財政難で大きな補強はできなかったフェイエノールトだが、VVVからフリー移籍でルーベン・スハーケン、アディル・アウアサルという主力クラスを獲得。さらにレンタルでフィドル・スモロフ、マイケル・ルンブを獲得したがこちらはいまだ未知数であり、年齢層が上下にアンバランスだったセレクションはロイ・マカーイ、ジョバンニ・ファン・ブロンクホルストの引退によって、O/23が大きなパーセンテージを締める結果になった。

幸いにもロン・フラール、カリム・エル・アマーディ、リロイ・フェル、ジョルジニオ・ワィナルドゥムといった主力はいまのところ引き抜きを免れているが、昨シーズン同様カンピューンスハップを争えるレベルとは言えず、4位を守るためにもO/19のタレントやスモロフといった新戦力の活躍が不可欠。

ヨナタン・デ・グズマンの後を埋める、ルイジ・ブラインス、ジョルジニオ・ワィナルドゥムの成長にも注目したい。

 

2. カンピューンスハップの行方は?

昨シーズン、粘り強いプレーとブライアン・ルイスの効率的な活躍で念願のランズカンピューンとなったトゥエンテだが、その再現は非常に困難だと言える。チームの柱のブレイズ・ヌクフォ、ケネス・ペレスの二人が移籍、さらにレンタルしていたミロスラフ・ストッホ、スロボダン・ライコビッチが去り、ロニー・スタムが移籍し、予想通りマルコ・アルナウトビッチも戻って来なかった。

替わって加入したマルク・ヤンコはヌクフォに近い得点力が見込めるとは思うが、エミル・バイラミがどこまで存在感を示せるかは未知数だ。今季はペレスの後を受けてトップ下でプレーするルイスがそのポジションで昨シーズン同様の得点力を示せるかどうかが大きな鍵だろう。

ステーヴン・マクラーレンの後任であるミシェル・プルドームは攻撃的なフットボールを志向しており、これまで中盤の底で動くことのなかったヴォウト・ブラマにかなり自由な役割を与えているが、カウンターに弱くなる懸念もある。

昨夏も同様に多くの主力を失いながらの快進撃だったが、チームのセンターラインは変わらず、両ウィンガーの予想以上の活躍があってのことだっただけに、今シーズンの再現は難しい。ムンステルマン会長の言葉通り5位以内がまずは現実的な目標か。

 

ではカンピューンスハップを争うのはどこか?当然アヤックスPSVに候補は絞られるだろう。

昨シーズン後半に圧倒的な強さを見せたアヤックスは加入当初かなりの批判を浴びながらも新タイプのスピッツとして活躍したマルコ・パンテリッチ、貴重な本格派ウィンガーのデニス・ロンメダールを失ったものの、いまのところルイス・スアレスの引き留めに成功しており、AZから移籍したムニール・エル・ハムダウイが早めにフィットすればスアレスを右ウィンガーに置くことでロンメダールの後釜に悩むこともそれほどなく、昨シーズン同様の攻撃力を見せられるだろう。

 

カンピューンスハップ奪回を目指すPSVはさらに盤石の体勢を整えつつある。主力クラスの放出はアンドレ・オーイェル、ティミー・シモンズだけで、替わりにブラジル人DF マルセロ、カナダ人MF ヒュチンソンを獲得。さらにAZからイェレマイン・レンスを獲得、HSVから待望のマルクス・ベルフをレンタルし、昨冬に薬物使用でアイントホーフェンを去っていたヨナタン・ライスとの再契約で3ラインともエールディヴィジ1の選手層なのは間違いない。あとはエールディヴィジNo1左ウィンガーのバラシュ・ジュジャク、エールディヴィジ最高のタレントであるのイブラヒム・アフェライの残留が決まれば今シーズン明るい結果が待っているのはほぼ間違いないだろう。

 

3. サブトッパーの躍進は?

まずはAZだ。トッパーに位置づけても良いのだが、昨シーズンはあまりにもピッチ外のゴタゴタが多すぎた。クラブの行く末はいまだ安定しているとは言い難いが、新たに監督に就任したヘルトヤン・フェルベークは移籍の可能性のある選手ではなく、新加入中心に意欲のある選手たちでチームを作り上げており、エル・ハムダウイに続いてムサ・デンベレ、セルヒオ・ロメロといったスター選手を放出すればクラブ財政に安定感を取り戻せるだろう。

先日のEL予選を見る限り、フェルベークの新スタイルのフットボールはチームに浸透しつつあり、久しぶりに人もボールも動くトータルフットボールを見せてくれそうな期待感は高まっている。エル・ハムダウイに替わる得点源が不安点だが、その点さえ解消できれば再びトップ3に返り咲く可能性はあるだろう。

 

その他のサブトッパーでは昨シーズン躍進したヘラクレススピッツのバス・ドストが移籍、GKのマルティン・ピーケンハーゲンが引退。スピッツに新たにTelstarからGlynor Pletを獲得したが、ドストとはまったく違うタイプであり、この選手がフィットできるかどうかに上位躍進がかかる。

 

注目はロン・ヤンスが新監督に就任したヘーレンフェーンだろう。長年スピッツを務めたジェラルド・シボンが去ったもののバス・ドストという最適の後継者を獲得。悩みの種の最終ラインもミハエル・ディングスダッハ、ゴラン・ポポフを放出し、昨シーズン後半ローダで注目を浴びたアルノルト・クライスワイク、NECと揉めたユセフ・エル・アクシャウィといった実力どころを補強。昨シーズンは序盤の苦戦でソリートを解任してからデ・ヨンゲ、エーフェルスとなかなかチームを掌握できずに苦戦が続いたが、長年フローニンゲンを率いたロン・ヤンスに同様の心配は不要だろう。

 

昨夏大補強を行い、POを勝ち抜いて欧州の舞台に舞い戻ったユトレヒト。この夏は余剰人員を整理した上で獲得したのはオーストラリアのタレント3人のみという安全運転。EL予選ではここまで安定したプレーを見せており、相変わらずドリース・メルテンスが決定的な違いをもたらしている。さらに昨シーズン期待に応えられなかったリッキー・ファン・ヴォルフスヴィンケルがゴールを量産できれば昨シーズンとは違う攻撃的なフットボールにシフトしてさらに上位を目指せるかもしれない。

 

ヤンスが去って新体制のフローニンゲンは主力選手の入れ替えも多く、今シーズンはまずリンカーライチェに入りPO枠を目指すことが現実的な目標。財政難で多くのベテランを放出したNACはさらに困難な状況になるだろう。

 

4. 残留争いの行方

今シーズン、エールディヴィジのレヒターライチェの中で残留候補はエクセルシオール、デ・フラーフスハップ、VVV、NECヴィレムIIの5クラブに限られると見ている。

昨シーズン前半ホンダ・ケイスケを中心に快進撃を見せたVVVだが、ホンダが去った後の後半戦の戦い方は力強いものではなく、多くの主力選手が去った今シーズンはさらに苦戦を強いられるだろう。

危機的財政難のNECは非常に多くの選手を放出。獲得した選手で主力クラスはリロイ・ジョージくらいだろう。昨シーズン怪我で棒に振ったラッセ・シェーネが活躍できなければ今シーズンも低迷することになる。

同じく危機的財政難のヴィレムIIも非常に多くの選手を放出。替わりに獲得した選手たちを見ても、昨シーズン壊滅的だった中盤から後ろの守備力が向上するかどうか未知数。

昨シーズン、エールステディヴィジを制したデ・フラーフスハップは大きな補強を行っておらず、スパルタからプポン、ローダからサーイス、AZからワーテルマンを獲得した程度。

スパルタとの劇的な入れ替えPOを制しエールディヴィジに戻ったエクセルシオールは提携関係のフェイエノールトのヨングチームから多くの選手をレンタルしているが、お世辞にもエールディヴィジで結果を出せるセレクションとは言えない。フェイエノールトのタレント選抜の場に使われるだけで残念ながら圧倒的最下位候補なのは否定できない。

 

 

というわけで今シーズンもPSVをガチガチ本命でよろしくお願いします。