Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

エールディヴィジ2014-2015シーズン展望

ブラジルでエールディヴィジのタレントたちが躍動し、新たなホーランセ・スホールを見せた夏から、今週末に再びエールディヴィジがスタートする。育成国として若手中心のリーグであることに変化は無いが、フットボールのスタイルに変化はあるのか?大まかな予想順位毎にシーズン展望を見ていくが、当然オランダでは移籍市場が閉じない限りあらゆる可能性がオープだ・・・

 

・ティートル・レース

説得力に欠けるトップチームの中で最も安定しているだけのアヤックスが5連覇濃厚なのが残念ながら現実。9番が誰になるかがハッキリしないが、デ・ブールは例のごとくミリク、ジヴコヴィッチで適宜回していくはず。問題は対抗になるべきPSV、トゥエンテ、フェイエノールトの3チーム。PSVは念願のルーク・デ・ヨングを獲得、デパイとワィナルドゥムに極端なオファーが来なければ今シーズンもリーグ最高のセレクションになるはずであり、2年目で厳しさを見せ始めているコクーにとって指導者としての真価が問われるシーズン。トゥエンテはタディッチに続いて新10番になるはずだったプロメスも高額で売却間近だが、その資金でツィエクとモコチョというエールディヴィジ最高レベルのMF二人を獲得できれば十二分にお釣りが来るはず。チャンスをしっかり決めて自信を得ていけばカンピューンスハップを十分に争えるチームになるポテンシャルはあるが、今シーズンも9番の決定力次第。フェイエノールトはデ・フライとマルティンス・インディの穴を埋められるタレントはすでにおり、ヤンマートの穴もウィルクシャーとロペス・カブラルで埋めていくだろうが、明らかな問題は絶対的存在だったペッレの穴であり、移籍市場が閉じるまで判断はできない。

 

・サブトップ

最も注目すべき存在がヘーレンフェーンであったのは間違いない。フィンボガソンを失ったものの、カンブールで手腕を証明したローデウェーヘスがユースから出てきた多くのタレントたちにしっかりフットボールをさせるチームを作るのでは、と大きな期待があった。ちかしバサチコグルに続いてツィエクの移籍の可能性も高まっており、残念ながら攻撃面でのタレントがシンクフラーフェンのみに。プレシーズンを見てもしっかりボールを繋げるスタイルはまだできあがっておらず、三十路過ぎの新スピッツ ダルガールトも期待に応えられるかどうか。フィテッセは再び身売り話が出るなど例のごとくスポーツ面以前の状態。AZもファン・バステンの能力に未だ疑問符がついており、トップ3を脅かせるかどうか予測は困難。むしろジヴコヴィッチに続いてコスティッチにも移籍の可能性があるフローニゲンがシェリーとアントニアを中心にフットボールができるチームになる可能性があるが、それも当然シェリーの残留が前提。

 

・中位クラブ

この数ヶ月でベーカーとJCスハールの2つのタイトルを獲得したPECだが、クリシに続いてモコチョの移籍も近づいており、ブールも含めて代えのきかない存在を失う怖れが強いが、ギリシア人コンビがフィニッシュ面で強みを出せれば今シーズンも大きく下位に落ちる事は避けられるだろう。注目がアドリアーンセのもとで一新したユトレヒト。レーウヴィン、クム、カーリ、バラジテ、ボイマンスなど限られた資金で驚くほど積極的に動いたが、アルフレンがアドリアーンセの求めるハイリスクなフットボールをどう実現していくかが問題。フレーサーが正式就任したADOは今シーズンも守備戦術にアクセントを置くはずだが、攻撃面では新加入のハウトコープに期待。

 

・残留争い

昨年同様に半数近いクラブがシーズン半ばまで残留争いを強いられる可能性は十二分にあるが、それは昇格3クラブ次第。近年PEC、カンブール、ゴー・アヘッド・イーグルスが攻撃的なフットボールで比較的楽々と残留を決めており、今回のヴィレムII、ドルドレヒト、エクセルシオールも守備的スタイルは取らないだろう。実際ヴィレムIIにはそれだけのセレクションがあるが、移籍市場でやや主力を失い、ファン・デル・ハムが去ったドルドレヒト、戦力的に劣るエクセルシオールはここから残り3週間での工夫が必要。一方で昇格勢を受けて立つ側では昨シーズンも全く魅力的なフットボールをできなかったNACと世代交代の波から抜け出せずにエールディヴィジ経験者のベテランをかき集め、多少迷走感のあるヘラクレスが残留争いに苦しむはずであり、もちろんさらに主力のを失ったカンブールとゴー・アヘッドもまずは残留が現実的目標。

 

・戦術的注目点

もちろん4-3-3でのホーランセ・スホールの存在感は圧倒的。昨シーズン欧州でアヤックスを完膚無きまでに叩きのめしたSalzburg戦術を採るクラブが現れるかという期待もあったが、今のところその気配は全くなく、5-3-2を試しているのも相変わらずフェイエノールトくらいと、予想通りリーグ戦ではフットボールの内容が求められ続ける空気が強い。オランダ・クラブとしてはやはり欧州の舞台で現実的なスタイルで結果を出せるかだが、少なくとも理想論者のデ・ブールがその道を選ばないのは確実だろう。

 

トップスコアラー

フォームに無くとも最低限のゴールをなんとなく決め続けたフィンボガソンと、この2年間前戦で圧倒的存在だったペッレが去り、今シーズンの予想は困難。もちろんルーク・デ・ヨングがかつてフォームを取り戻し、サイドからナルシンの助けを得られれば大本命。トップチームではトップスコアラー不要のアヤックスは論外であり、カスタイニョス、アロン・ヨハンソン、そして当然テ・フレーデもクオリティに欠ける印象しかない。むしろジュピラー・リーグで結果と自信をつかんだボイマンスがユトレヒトの攻撃的スタイルに嵌れば大穴も。