サポーターはますますエールディヴィジに足を向けなくなっている。 今シーズン15節を終え、昨シーズンからの16クラブが合計で毎週平均56.000人の空席を生んでいる。昨シーズンのリーグ戦現段階での空席はまだ50.000席だった。特に厳しいのがフィテッセの空席数。魅力的なフットボールを始めたコップローダーだが、依然ヘルレドームの2分の3しか埋まっていない。
フィテッセはエールディヴィジのコップローパーだが、関心は引きつけることができていない。ペーター･ボスのチームはそのプレーで賞讃を浴びてはいるが、シーズンの前半で昨シーズンの同時期よりも1試合平均1.000人減少している。
この減少傾向はフィテッセだけではない。特にFC ユトレヒトの観客数減少が留まることがない。昨年現時点でのハルヘンワールトの空席は1試合平均6600席だったが、いまは8600に。NEC(-10.7%), RKC(-6.6), ヘーレンフェーン(-5.9)もそれぞれ数字を減らしている。
何が原因なのか？もちろん経済危機によりファンが財布の紐を固くしているのはあるだろう。もしかしたら代わりとしてのTV観戦の存在もあるかもしれない。「各クラブはFOXと上手くやっていると思う」とFC ユトレヒト･サポーターズ･クラブの テウン･デン･ハルトーフ。「クラブはFOXでの放映権収入を歓迎しているが、現在我々の会員からは家でコーヒーを手にTVで観戦するという声が聞こえる」
そのフィーリングはエールディヴィジ組合(ECV)が調査した視聴者数に現れており、FOX スポーツの視聴者数はECVによればこの3ヶ月間増え続けいる。具体的には毎週100万人がTV観戦、先週日曜のNOSのハイライト放送は340万人が視聴した。
FC ユトレヒト･サポーターズ･クラブの テウン･デン･ハルトーフは試合日程の変更への不満もあると語る。「我々のファンの大部分は日曜2時半を希望している。NACが土曜夜を好んでいるようにね。土曜夜もまだいいが、今回のように金曜夜のNEC戦ではどうにもならない。もう1回シンタクラースのお祝いをする家族が多いはずがない」
しかし財政危機とTV番組の影響があるとしても、フィテッセのようないつもと違う順位にいるクラブが昨年よりも観客数を減らしているのが奇妙な事に変わりはない。先週カンブールに3-0で勝った試合、25.000人が入るヘルレドームに来たファンは16.903人。「もっと多くの人が来ると思っていた」とMF デーヴィ･プロッペルもコメントしていた。
ヨルダニアとChelseaからのレンタル選手たちの到来以来、アイデンティティを失ったと言われているフィテッセだが、サポーターグループは現在のフィテッセに大部分満足しているという調査データもある。
クラブは観客数の減少についてすぐに説明をすることはできていないが、サポーターズ･クラブ会長は意見を持っている。「理由は非常にシンプルだ」とステフ･テン･タイ。「フィテッセのシーズンチケットは190ユーロ。息子を連れて行こうとすればすぐに400ユーロが飛ぶ。経済危機の時代にこの金額は多くの人にとって高すぎる」
観客数減少の"コップポジション"を走るFC ユトレヒトのジェネラル･ディレクター ヴィルコ･ファン･スハイクは心配していないという。「リンゴとオレンジを比べるようなもの。シーズン全体で見ないといけない。昨シーズンの我々はこの時期すでにフェイエノールト、PSV、アヤックスと対戦していたが、今シーズンは全てのトッパースがまだハルヘンワールトへ来ていない」
ファン･スハイクは今シーズンまだチケット売り上げが伸びると予想している。「シーズンの最後はいつもそうなる。本当の勝ち負けが決まるのはそこになってからだからね」
エールディヴィジ18クラブを総括する組織であるECVでは今シーズンの「荒れたスタート」を指摘しているが、「しかし」とスポークスマン マールテン･ファン･ローイェンはポジティヴな姿勢を崩していない。「この1ヶ月は内容が良くなっているし、各クラブがレベルを維持するために全力を尽くしている。復調傾向は見えてきているので、シーズンの最後には最低でも昨シーズンよ同じレベルになるだろう」
昨シーズンのエールディヴィジの試合での平均観客数は19.631人、現在は18.945人である。
コップローパー フィテッセの平均は16.387人で平均を大きく下回っている。監督 ペーター･ボスは今シーズンの最後までにはヘルレドームが満席になると予言したが、サポーターズ･クラブ会長 ステフ･テン･タイはそれは非現実的と考えている。「まぁ良い方向には向かっている。新監督はスペクタクルをもたらしてくれたし、今月末までエールディヴィジのトップにいられれば、ウィンターストップ明けには2000～3000人サポーターを増やせるかもしれない」
