長く待たなければならなかったものの、フェイエノールトのレギオンはついて誇りを取り戻した。PSV相手に10-0のリベンジを果たしただけでなく、素晴らしいフットボールができることも示したのだ。今シーズン前半上手く行ってなかった全ての事が、今は上手く回っている。
フェイエノールトの力はピッチの縦軸にある。ステファン･デ･フライとロン･フラールは最高の守備が出来るだけでなく、後方からの組み立てでも素晴らしい技術を見せている。中盤ではリロイ･フェルが至るところで競り勝ち、ジョルジニオ･ワィナルドゥムは「10番」として相手のマークに捕まるこなく二得点を決めた。そしてスピッツのルク･カスタイニョスは見事なゴールで試合を決定づけている。
カスタイニョスはこの夏インテルに去る事はすでに避けられないことであるが、彼にとってもフェイエノールトにとっても少なくとも後1年デ･カイプでプレーした方が良いだろう。しかしデ･フライ、フラール、ワィナルドゥムがいなくなろうとしている事はそれよりも遙かに危惧すべきことだ。このタレントたちの契約は2012年までであり、現時点までまだ延長する意志は見せていない。この状態が続けばフェイエノールトはこの夏彼らを売るしか選択肢が無くなる。1年後にフリーで彼らを手放すことは、財政難のクラブにとって許されることではないからだ。
PSV戦の勝利後に若きフェイエノールダーたちは自分たちの将来について尋ねられた。PSV相手の完勝が彼らの決断に影響するのか？若いセレクションのポテンシャルがいま目に見えるものとなったのか？そしてELへのチケットを手にする可能性は？「全てが関係している」とリロイ･フェルはやや難しい表情で答え、その後ステファン･デ･フライも同じようなコメントを残したが、それを聞いた人々はみな疑いの目を持っており、率直に言えば彼らの漠然とした答えは、タレントたちが自分たちの契約を更新する気はもうないのではないか、という感じをさらに受けるモノだった。
クラブ愛も情熱もプロ･フットボールの世界ではもうよく目にできるものではなくなった。選手たちが考えるのは大部分が権利、自分たちの事だ。フラール、デ･フライ、フェル、ワィナルドゥムなら他のどこへ行ってもスポーツ面、金銭面で自分たちの利益を得られるのは疑いない。しかし彼らは、フラールを別にして、全員フェイエノールト･ユース出身の選手。クラブは彼らに投資し、ブレイクし、失敗し、また這い上がるチャンスを与えたのだ。
この4人のタレントが延長しなければ、フェイエノールトは再び0からのスタートになる。この半年間の成長の何の勝ちもなくなってしまう。そうなればフェイエノールトは来シーズンもレヒターライチェで苦しむことになるだろう。
クラブがそうなることはタレントたちも望んでいないはずだ。ハードなプロ･フットボールの世界では感情論は通用しないが、それでもデ･フライ、フラール、フェル、ワィナルドゥムはクラブとレギオンを見捨ててはならない。もうしばらく留まってクラブが頂点に昇るのを助けるべきだ。現在扉を壊して進むのではなく、数年後には開いた扉から次のステップへと旅立つことができるだろう。
http://www.fcupdate.nl/voetbalnieuws/174687/column-talenten-mogen-feyenoord-niet-laten-vallen/
