オランイェはまだ死んではいない。それがアムステルダム・アレナでの90分間を終えた結論だ。オランダはブルガリアに3-1で勝利し、PO出場権が濃厚な2位への希望を僅かながらも持ち続けることができた。しかしスウェーデンがベラルースの大勝したことでオランイェの勝利の歓びは大きく水を差される形に。
パリでの暗黒の木曜の夜、アルイェン・ロッベンの顔にかすかに安堵の表情が出た。スウェーデンが負けた?オランイェは歴史的な大敗を喫したものの、WKへのドアはまだ閉まっていないとキャプテンは理解した。彼は頭を振りながら「それには僕らがチャンスを掴まないといけない。手でも、足でもね」と語った。
ボンズコーチ ディック・アドフォカートも2日後のブルガリア戦前の記者会見でその言葉に賛同。「選手たちは力を示さなければいけない。自分自身に、ファンにリベンジしないと。我々は勝つしか無い。勝ち方は全く重要では無い」
こうした言葉は日曜夜のアレナで彼のチームに反映され、オランイェは数日前の試合から、出場停止のケヴィン・ストロートマンと外されたヴェズリー・スナイデル、さらにティモシー・フォス・メンサがポジションを明け渡し、代わりに右バックにケニー・テーテ、中盤にはトニー・フィレーナとデイヴィ・プロッペルがスタメンに並んだ。
オランイェは激しさを持って試合に入る。観客がアレス・オフ・ニーツを歌い、チームは決然とそれに応えるかのようなプレー。時計の針が5分を指した時点で最初の大チャンスを迎えたが、ロッベンがパスか自らシューとかを迷ってチャンスを無駄にしてしまった。
しかしそれから1分もせずにゴールが決まる。デイリー・ブリントとフィンチェント・ヤンセンの素晴らしい連携から、前者がゴール前にボールを入れると走り込んだプロッペルがシンプルに決め、オランイェは望んでいた早々のリードを得た。
先制に励まされたオランイェは15分以内にほぼ2-0にしかけたが、ヤンセンが対面の相手をかわしてのシュートはゴール前を通過し、プロッペルのシュートには今回はGK Plamen Ilievが足で弾き出した。この時点までブルガリアからの脅威は全く無かったが、右サイドからゴール前にボールが入るとそれが一変。テーテの上を越えたボールをGeorgi Kostadinovがフリーでヘディング。しかしオランイェにとって幸運なことにそのシュートはポストを叩いた。
その後オランイェの激しさは多少消え去り、ブルガリアが試合に入ってくるも危険なシーンには至らず。前半の終わりに向けてオランイェは再び攻勢に出たが、ロッベンの2本のシュートは鋭さを欠き、特にロスタイムの右サイドからの閃光のような攻撃の後の2本目のシュートはもっと良い結果に相応しかったが、それは得られず。
ヤスパー・シレセンの背後のゴールネットに穴が見つかったことで予定より延びたHTの後、オランダは再び試合をコントロール。その結果ヤンセンにチャンスが生まれたが、このスピッツのシュートはゴール前を通過。その後ヤンセンがもう一度ゴールに迫るも、今回はプロッペルのクロスをゴールに変えるにはつま先が届かなかった。
67分に2-0のゴールを決めたのはロッベン。再び左サイドでクインシー・プロメスの周りを回ったブリントからクロスが出ると、ロッベンがゴール前至近距離から決めてチャンスをモノにした。しかしスタディオンの歓声はシレセンが抜かれて2-1にされたことで長くは続かず。Georgi KostadinovのFKに誰も触れず、ボールはそのままファーポストのネットを揺らした。
オランイェはよろめいたものの、次の大チャンスが再びロッベンに。特徴的な中への動きからのシュートはIlievの拳に弾かれ、ヤンセンのシュートの後に3-1に。再び左サイドからで、今回はプロメルのクロスがプロッペルの頭に届き、彼にとってこの試合2点目で再び2点差に。
終了直前にブリントがさらに4-1のゴールに迫ったが、そのまま終了。このゴールが決まっていればオランイェにとって2位を狙う上でかなり大きかったが、スウェーデンがベラルースに驚きの大勝をしたことで得失点差はさらに開く結果に。逆にオランイェにはロスタイムに至近距離からのヘディングがシレセンの守るゴールを僅かに外れる幸運もあった。
Nederland - Bulgarije 3-1
Scoverloop:
7’ Davy Pröpper (1-0)
67’ Arjen Robben (2-0)
69’ Georgi Kostadinov (2-1)
80’ Davy Pröpper (3-1)
Geele kaarten: Vilhena (Nederland), Terziev, Manolev, Milanov, Popov (Bulgarije)
Opstelling Nederland: Cillessen; Tete, De Vrij, Hoedt, Blind; Wijnaldum, Pröpper (86’ Van Ginkel), Vilhena; Robben, Janssen, Promes.
**De actuele stand in groep A **
1. Zweden - 8 duels gespeeld - 16 punten - +11
2. Frankrijk - 7 duels gespeeld - 16 punten - +10
3. Nederland - 8 duels gespeeld - 13 punten - +5
4. Bulgarije - 8 duels gespeeld - 12 punten - - 4
5. Wit-Rusland - 8 duels gespeeld - 5 punten - -12
6. Luxemburg - 7 duels gespeeld - 4 punten - -10
ディック・アドフォカート
フリットが試合後のロッカールームの映像を”fantastic game”とSNSに流したことに
「率直に言ってとても奇妙。想像もできない。私が喜んでいないことは彼に伝える」
「結果には満足だが、もっとゴールを決めなければいけなかった。もっとゴールを期待していたが、6-0や7-0での勝利はもう無理。今日ではみんなもうブルガリアに3-1勝利では満足しなくなっているが、自分たちをフランスを比較するのではなく、スウェーデン、ブルガリア、ベラルース、ルクセンブルクと比較すべき。私の見立てではPOに進むチャンスは変わらず残っている」
エクストラ・スピッツの投入をしなかったことについて
「もちろんベラルース-スウェーデンの途中経過は分かっていたが、スピッツの数で決まるわけでは無い。大抵の場合、大事なのはピッチ上にいるスピッツの数では無くプレーの仕方。FWを投入すればMFを減らなければならない。フィンチェント・ヤンセンは良いプレーをしていた。プロッペルの2得点は彼のおかげ。だから例えばドストを入れる理由は私には見つからなかった」
ロッベンの「プレーが淡泊」との批判に
「上手く試合に入れていない選手が数人いた。しかし淡泊?私はそうは思わなかった。ブルガリアが何人の選手がボールの後ろで留まっていたかかを見れば、9人。それを突き崩すのは簡単では無いし、相手は逆に裏へのボールを出せば遮られることはない。そうなれば選手たちは『確実な』プレーをしようとするし、守備面で必要の無い不安を抱えてしまっていた」
「DFラインで何人かの選手たちはもっと良いプレーをしなければならない。この数ヶ月でクラブでのプレーを見る。戻ってくる選手たちもいるだろう。例えばフィルジル・ファン・ダイクだ」
アルイェン・ロッベン
試合後一人だけで観客に挨拶したことに
「自分一人だけで行くのは意図してなかったこと。でも他の選手たちはもう中に入ってしまっていた。意識してのことでは無いけど、この事はみんなで話し合うだろう」
「勝つしかなかったし、できればたくさんゴールを決めたかった。その点では上手く行った。でも後半もとても淡々としていたと思う。ゴールをたくさん決めないといけないんだ。その意思はみんなあるけど、もっと活力が必要」
「僕らはまだ2位争いに残っている。でも多少自力では無くなった。直接対決で無く得失点差で決まるのはどうしようもない。スウェーデン戦がエヒテ・フィナーレだ」
「今は完全い空っぽ。厳しい1週間だった。自分にとって今シーズン90分間は初めてでそれが2試合はかなりハードだった。チームのために戦うけど、自分がまだトップで無いのも頭の片隅で分かっている。10/10のスウェーデン戦で大量得点もできなくは無いはず。生き残っている限り僕らは諦めない」
ということでほぼ終了です。まぁもう少しやりようがあった気はしますが、最後までアレス・オフ・ニーツという感じも無く淡々と終了してしまったことは試合後のロッベンの表情が物語っているかと。試合全体としては特に良くも無く悪くも無く、普通の出来。トニーも概ねそんな感じでした。プロッペルが結果を出したのでしばらくは10番システムでスタメン安泰か。逆に2コントローラーはしばらく誰もスタメンを確保できずに入れ替わりが激しくなるような・・・
ドストのコメントがまだ出てませんが、どういう気分なんでしょうねぇ。