水曜夜に行われたエールディヴィジ第33節、フェイエノールトはデ・カイプでヘラクレス・アルメロに4-1と大勝し、4位以上に与えられる欧州戦へのチケットを見事確定させた。ゴールを決めたのはオトマン・バッカル、ジェルソン・カブラル、セク・シセ、ルーベン・スハーケン。フェイエノールトは日曜には2位を守るためにアウエーでのヘーレンフェーン戦へ臨む。
フェイエノールトは特に最初の20分間でヘラクレスを圧倒。ハイテンポでビジターチームを落ち着かせず、前線に並んだジェルソン・カブラル、セク・シセ、そして臨時にスピッツ起用されたルーベン・スハーケンのスピードをフルに活かす攻撃を仕掛けた。
その結果10分後に先制。怪我のギオン・フェルナンデスの代わりのポジションに入ったスハーケンがケルヴィン・レールダムの素晴らしい縦パスによって裏に抜けだし、シュートを決めたかに見えたが逆ポストに命中。しかし前のAZ戦でも決勝ゴールを決めていたオトマン・バッカルがしっかりポジションを取っており、冷静にゴールを打ち抜いた。
その後もヘラクレス・ゴールに迫って良いチャンスをいくつも作ったが、ステファン・デ・フライ、カブラル、シセとシュートを決められず。ただより多くボールを持ったヘラクレスも前半エヴァートンの遠目からのシュートだけでフェイエノールトにとって危ないシーンは皆無だった。
後半に入ってヘラクレスが優勢に試合に入ったかと思えたが、ビジターチームの希望は数分後に打ち砕かれた。カブラルがスピードに乗った素晴らしいカウンター。ボールを持ったまま右サイドから中へ切り込み、ゴール隅へ低い弾道のシュートを決めて2-0。
デ・カイプで勝つ可能性をほとんど失ったヘラクレスはボールを持ってもミスを連発。フェイエノールトはさらに危険なカウンターで何度もチャンスを作ると、後半開始からわずか20分間で4-0と試合を終わらせた。
どちらのゴールもスハーケンの力による所が大きい。60分過ぎに見事なシュートをセーブされたスハーケンだが、その直後のCKからシセがフリーでヘディングシュート。その1分後にはまたもカウンターからスハーケンが今度はしっかりとシュートをゴール隅に決めた。
ヘラクレスは終了20分前にヴィリー・オーヴァートムのゴールで4-1とするも、フェイエノールトの勝利が危うくなることはく、激しい雨が降り始めた中で主審ボッセンが試合終了の笛。今シーズンの目標を達成したことでデ・カイプは大きな喜びに包まれた。
Feyenoord – Heracles Almelo 4-1
Scoreverloop:
11’ 1-0 Bakkal
53’ 2-0 Cabral
65’ 3-0 Cissé
66’ 4-0 Schaken
72’ 4-1 Overtoom
Scheidsrechter: Bossen
Geel: Quansah (Heracles Almelo)
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; Leerdam, De Vrij, Vlaar (89’Nelom), Martins Indi; El Ahmadi, Bakkal, Clasie (70’Mokotjo); Cabral, Schaken en Cissé.
Heracles Almelo: Pasveer; Breukers (46’ Te Wierik), Rienstra, Van der Linden, Davidsson; Quansah, Overtoom, Bruns; Gouriye (74’ Pedro), Armenteros en Everton).
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20120502_verslag_hera
ジョン・グイデッティ、エモーショナルな夜
グイデッティにとってはこの日の試合はすぐには忘れられないものになっただろう。神経炎で最後の3試合を欠場になったこのスピッツは、スタンドからチームの4-1勝利を見守り、試合後はピッチに出て、チームメイトに肩に担がれ、セレクション全員と共に今シーズンのサポートをファンに感謝した。
カブラルが2-0となるゴールを決めた時、スタンドで涙を堪えられなかったとグイデッティ。ゴールを決めたカブラルはピッチに寝そべり、今シーズン何度もグイデッティが見せたゴールパフォーマンスを披露した。「あれは僕にとってはエモーショナルな瞬間だった。カブラルは僕の兄弟のようなもの。彼が僕に声援を送っているように思えた。試合後もたくさんの選手に『この勝利はおまえのためだ』と言われたよ。ファンタスティックなこと」
「みんな僕のことを心配しているのを示してくれた。みんなのことが死ぬほど大好きだ。フェイエノールトはいつまでも僕の心にあり続ける。クラブ、選手、ファンに心を打たれた」
「僕らはとても素晴らしいシーズンを贈ってきた。僕がこの最後の数試合に出られなかったのは残念だけれど、この試合から僕はまた完全復帰へ向けて前に進んでいける」
症状は毎日少しずつ良くなっているとグイデッティ。
「珍しい病気だけど、快復の進み具合には医者にも驚ろかれてるよ。僕自身は医者じゃないから正確なところは僕には言えな。でも最高のドクター陣に快復へ向けて万全を尽くして貰っている。きっと治ると確信している」
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20120502_guidetti
ジェルソン・カブラル
「ボールを決めたらああやってジョンをジョンを励まそうと思っていたんだ。ああいう方法で僕がジョンのことを思っているのを伝えたかった。もう一緒にプレーできないからね」
「僕のゴールでジョンを泣かせようというつもりはなかった。ジョンから今日の午後3時に悲しいニュースを電話で伝えられて、僕は何も言えなかった。エモーショナルな日だった」
グイデッティとはシーズンの最初から特別な関係を築いてきた。
「ジョンはちょっとクレイジーで楽しい奴だから 最初にあった時からウマがあったんだ。今ではお互いに本当の兄弟のように思っている」
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20120502_her_cabr
ロナルド・クーマン
「欧州戦確定は素晴らしい成功。誰も期待していなかっただろう。私もだよ。チーム全体のこの成果は大きな賞讃に値する」
「我々はここ1,2ヶ月でチームとして本当に成長した。ほとんど失点していないし、相手をどうやって傷つけるべきか分かってきた。もう少し早くからこの調子を続けていればカンピューンになることもできたかもしれない」
「2位になれればファンタスティックなことだが、欧州戦確定だけでもすでに祝福に値する」
「今日は前半で試合を決めるべきだったが、プレーが不正確だった。後半はそこが良くなっていくつもの素晴らしいゴールで4-0に広げられた。素晴らしいプレーだったよ。今は喜んで、それからもう一度日曜の試合に向かおう」
http://www.feyenoord.nl/pages/newsdetail.aspx?contentcode=20120502_koeman_hera
ルーベン・スハーケン
「クーマンにスピッツに置かれたのは僕も驚いた。まずは自分の強みを活かそうと思った。ゴールはボーナス」
ホーム最終戦も快勝!スタンドで見守るグイデッティへの選手、サポーターの想いが感じられる試合でした。特にカブラルは再びその価値を示したと言えるプレー。たとえピッチで一緒にプレーできなくても最後まで大きな存在感を残したことがグイデッティという選手がいかにフェイエノールトにとって大きかったかを改めて感じさせました。一日も早く快復してどのクラブでプレーする事になっても元気な姿を見せてくれることを願っています。John bendakt en YNWA.
試合内容は意表を突いたスハーケンのスピッツ起用で開き直ったカウンター攻勢。前半はえらくチャンスを逃してややペースダウンしましたが、後半はきっちりと決めて快勝。3トップと10番がそれぞれゴールですから素晴らしい結果です。
ステファンも完全に自信を取り戻したようで力強いプレー。どんどん前に上がってきて、決めていればスーパーゴール、というシーンも。クラーシは70分でお役ご免。最後はここまで全試合フル出場のキャプテン フラールも交代でスタンディングオベーション。いろいろありましたがようやくキャプテンらしくなってきました。
これで欧州枠は確定で残るアウエーでのヘーレンフェーン戦で2位を賭けて勝負。ヘーレンフェーンも他の試合の状況によっては負けた方が良いというちょっと奇妙な状況の試合になりますが、どうなるんでしょうね。