月曜にEKへ向けてプレセレクション36人を発表したボンズコーチ ベルト・ファン・マルワイク。しかしその発表直後にアムステルダム・メディカル・センターで診察を受けていたエリック・ピータースから「EKでプレーできない」というバッドニュースが届いてしまった。
「右足の具合は良かったんだけれど、EKへ行けずにリハビリにもっとかかるとドクターに言われてしまった。今シーズンすでに長いリハビリを経て頭の中をEKへ向けていたからとても残念」
もちろんピータース自身にとって大きなショックだが、ファン・マルワイクにとっても怖れていた事態が現実となってしまった。オランイェの左バックの層の薄さは万人が知るところであり、ファン・ブロンクホルスト引退後はピータースが一人でこのポジションを支えていた。彼が長期離脱した今シーズン、オランイェの守備が突如不安定になったのも偶然ではない。
急遽フィテッセのアレクサンダー・ビュートネルを追加招集したファン・マルワイクだが、代役を誰にするかはまだ決めかねている。
「クラブでこのポジションをやっているのはビュートネルとヴィレムスだけ。バウマ、エマヌエルソン、スハールスは近年左バックではプレーしていない。まだ時間があるし、ピータースの代わりに誰をEKへ連れて行くか、トレーニングキャンプで決めたい」
ただフィテッセはエールディヴィジのEL枠を賭けたPOがあるため、最終ラウンドへ勝ち進むと第1次トレーニングキャンプには参加できない状況となり、ファン・マルワイクの悩みは尽きない。
幸い他のポジションについては大きな怪我人はおらず、全員フィットした状態で臨めそうだ。
GKは不動の3人の最終セレクション入りが確約済み。ムルデルとシレセンはあくまでトレーニングキャンプのみの招集で、いつもの3人に何かあった時にはフェルメールが招集されるということだが、なぜそのフェルメールがプレセレクションに入らなかったのかは理解しがたい。
CB枠はスタメンのハイティンハ、マタイセンに加えて左バックもできるベテランのバウマ、フェイエノールトを支えるフラールとデ・フライ、AZのフィールヘーフェルが招集されているが、順当に行けばバウマとフラールか。右バックはいつも通りvdヴィールとブラルーズで間違いない。
コントローラーはファン・ボメルとナイジェル・デ・ヨング、ストロートマンの立場は揺るがず、4番手をスハールス、マドゥロ、アニタで争う。10番の位置はスナイデルとコントローラーも任せられるvdファールトに続いてワィナルドゥム、シーム・デ・ヨング、マヘルとなるが、だいぶクオリティが落ちるのは否めない。
ウィンガー枠にはロッベン、スピッツもできるカイト、そして10番もできるアフェライが長期離脱明けでリズム感に不安はあるものの絶対的立場。縦に勝負できてクロスを上げられるタイプが不在なため、エールディヴィジの新鋭ナルシンとオラ・ジョンがどこまで迫れるか。
スピッツにはフンテラールとファン・ペルシ、ルーク・デ・ヨングといういつもの3人。PSVで終盤このポジションで評価を上げたレンスもいるが、さすがに23人枠は争えない。