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2018-2019シーズン ビデオ判定まとめ

VAR制度が導入された初シーズンとなった2018-2019シーズン。ビデオ判定は多くの話題と議論と関心を呼び集めた。

 

KNVBによるレポート

VARのチェック回数は総計4.000回 (1試合当たり13回!)。介入は106回で約3試合に1回。内87回で誤審が修正され、13回でVARが不当な介入を行って誤った判定が下された。6回は依然疑わしい判定修正。

106回の内、主審が映像を見に行ったのは73回で、33回は事実による判定で主審が映像を見ること無く終わった。

 

VARの助言によって25の得点が正当に取り消され、12のPKが撤回された。

主審が見逃していたファールによるPKがVARによるOFRの推薦で与えられたのは4回。不当にPKが与えられなかったのにVARが介入しなかったのは7回。

VARが正当にレッドカードを取り消したのは1回。VARの助言で正当なレッドカードが与えられたのは16回。VARの介入によって不当なレッドカードが与えられたのは2回。

イエローカードの選手誤認の修正は3回。

https://www.knvb.nl/downloads/bestand/19892/seizoen-18-19-var-in-cijfers1

https://www.knvb.nl/downloads/bestand/19900/0327a-infographic-var-cijfers02-small

 

独自集計 (若干漏れあり)

シーズン前半戦

153試合: ビデオ判定による修正/VARの介入 50/56回 (2,7試合に1回の介入. 106試合69%の試合で介入無し)

OFR実施 39回 (3,9試合に1回. 判定が修正されたのは32回.  82%)

 

ゴール対象の介入 14回 (+4/-10) (OFR2回 +0/-2) (OFRで却下された助言 -1)

PK対象の介入 24回 (+17/-7) (OFR22回+17/-5) (OFRで却下された助言 +1/-2)

レッドカード対象の介入 17回 (+15/-2) (OFR17回+15/-2) (OFRで却下された助言 +3/-0)

選手誤認対象の介入 1回

(上記得点機会阻止によるPKかつレッドカードの介入が1回あり)

 

シーズン後半戦

153試合: ビデオ判定による修正/VARの介入 41/44回 (3,48試合に1回の介入. 117試合76%の試合で介入無し)

OFR実施 28回 (5,46試合に1回. 判定が修正されたのは24回. 86%)

 

ゴール対象の介入18回 (+1/-13) (OFR7回 +0/-7) (OFRで却下された助言 -2)

PK対象の介入 18回 (+11/-8) (OFR18回+10/-8) (OFRで却下された助言 +1/-1)

レッドカード対象の介入 10回 (+10/-0) (OFR9回+10/-0) (OFRで却下された助言 +0/-0)

選手誤認対象の介入 2回

(上記得点機会阻止によるPKかつレッドカードの介入が2回あり)

 

シーズン全体

306試合: ビデオ判定による修正/VARの介入 91/100回 (3,06試合に1回の介入. 223試合72,8%の試合で介入無し)

OFR実施 67回 (4,57試合に1回. 判定が修正されたのは56回. 84%)

 

ゴール対象の介入 32回 (+5/-23) (OFR9回 +0/-9) (OFRで却下された助言 +0/-3)

PK対象の介入 43回 (+28/-14) (OFR40回+27/-13) (OFRで却下された助言 +2/-3)

レッドカード対象の介入 27回 (+25/-2) (OFR26回+25/-2) (OFRで却下された助言 +3/-0)

選手誤認対象の介入 3回

(上記得点機会阻止によるPKかつレッドカードの介入が3回あり)

 

・ゴール対象の大部分がオフサイドに関するもの。エールディヴィジではカメラ6台での試合も多く、オフサイドをより適切に判定するためのカメラ数増加は重要な点。

・PK対象の介入のうち、ファールかどうかについては26回(+17-9)、ハンドリングかどうかについては7回(+7)。

・レッドカード対象の介入でレッドカードでは無いとVARが助言するケースはかなり稀。

 

シーズン前半戦と後半戦の違い

ファン・ハネヘムが「VARはシーズンが始まった時は全てに介入し、いまは全てを流している。そのためにアヤックスが得をしているのはとても奇妙」と言ったように、前半戦で不安定だった介入ハードルがウィンターストップ以降は明らかに高くなったのが数字でも分かる。得点に対する介入(主にオフサイドに関するもの)が増えただけで、PK、レッドカードに対する介入は大きく減少した。

 

主審への影響

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(ナイハイスはシーズン前後半を通して怪我による長期離脱期間有り)

 

ブロムの地位低下?

ブロムは前半戦10試合主審を務めたが、不安定なパフォーマンスだったせいか後半戦は4試合だけに。最も介入を受けたのはファン・ブーケルで、23試合で13回の介入を受け、OFRで修正しない回数も最多3回。

 

VARによる影響

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消えたカンティヌー

 

シーズン前半戦の5試合担当で無能なVARと批判されたカンティヌーは後半戦2試合だけと減らし、全試合同時開催の最後2節でも担当は無く、VARとしての冬の査定が厳しいものだったのが分かる。同じ非エールディヴィジ主審では逆にバイルが評価を上げて前半戦1試合から後半戦は7試合と重用された。

 

各審判員の担当バランス

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ある程度の主審としての担当試合数が確保されている国内のトップレフェリー組はVAR担当試合/主審担当試合+VAR担当試合の値が0.4以下で、これが1つの目安に思える。
VAR担当試合/主審担当試合+VAR担当試合の値が0.5以上の審判員がVARを担当したのは152試合で、全体の約50%.


各クラブへの影響

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最も多く判定が修正されたのはPSVとVVVの16回。PSVは5回得点を取り消され、PKを4回得て、相手にレッドカードが4回出た。エメンとフィテッセはそれぞれ5回失点を取り消され、最もPKを得たのはアヤックスの6回。

VARによる場合の勝ち点の変化は、得点、PKによる得点が最終的な点差に影響した場合と、レッドカードが明らかに勝敗に大きく影響したと判断できる場合のみ考慮。

順位への影響

VARがいなかった場合の想定される順位

1 (2)

PSV

85pt (+2)

2 (1)

Ajax

79pt (-7)

3 (3)

Feyenoord

64pt (-1)

4 (4)

AZ

57pt (-1)

5 (5)

Vitesse

56pt (+3)

6 (6)

FC Utrecht

53pt (±0)

7 (10)

Willem II

50pt (+6)

8 (7)

Heracles Almelo

49pt (+1)

9 (8)

FC Groningen

47pt (-2)

10 (9)

ADO Den Haag

46pt (+1)

11 (11)

sc Heerenveen

43pt (-2)

12 (13)

PEC Zwolle

41pt (-2)

13 (12)

VVV-Venlo

41pt (±0)

14 (15)

Fortuna Sittard

38pt (+4)

15 (16)

Excelsior

35pt (+2)

16( 14)

FC Emmen

34pt (-4)

17 (17)

De Graafschap

27pt (-2)

18 (18)

NAC Breda

21pt (-2)

 

最も影響が大きいのは僅差の試合をビデオ判定の結果で落としたヴィレムIIで、VARがいなければ7位で欧州戦POに進めていた。アヤックスはカンピューンになれず、エクセルシオールではなくエメンがナーコンペティツィに。