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ブランツとコクーが去りPSVの1つのサイクルが終焉

ランズカンピューン PSVにとってこのバカンス期間は望んでいたものでは無かっただろう。テクニカル・ディレクター マルセル・ブランツがプレミア・リーグのEvertonに去ったのに続き、監督 フィリップ・コクーもトルコのFenerbahçeに去ることが今日の会見で正式に発表された。

 

ブランツは2010年にAZから移ってPSVのテクニカル・ディレクターに就任。2014年からは同じくAZから移ったジェネラル・ディレクター トーン・ヘルブランツと共に長期的ポリシーを形成してきた。コクーも2013年にユースからトップチームの監督に就任し、近年の成功がこの3人によってもたらされたのは間違いない。特に2013-2014シーズンの低迷で新米監督のクオリティが疑われた際に、性急な判断をせずにフース・ヒディンクをアドバイザーに迎えるなどの手を打ち、翌シーズンもコクーに任せたことでティートル獲得に成功した経緯は、『他のフロート・クラブとは違う、PSVらしい落ち着きあるクラブ運営の賜物』として誰もが知るところだ。

 

再びティートルを奪回した昨シーズン後もブランツとコクーは残留の意思を示していたが、既にEvertonからのアプローチを受けていたブランツは迷った末にステップアップを選択。その可能性を覚悟していたブランツのケースに対し、一方でコクーのFenerbahçe行きはほぼ全ての人にとって突然降って湧いた話であり、メディアで報道されるまでPSV内でもすでにコクーとトルコ・クラブで交渉が行われているとはほとんど誰も知らなかったという。

 

大きな驚きで受け止められたが、その後のPSVとFenerbahçeとの交渉もまとまり、コクーとのお別れも決定。PSVにとっては大きなサイクルが終わりを告げた形だが、新監督には前々からOnder19の監督を務めるマルク・ファン・ボメルの名前が「もうトップチームを率いるだけの準備ができている」という評価と共に挙がっており、その点で言えばショックは多少軽減されただろう。コクーと同様に選手として国際的キャリアを築いたクラブOBであり、ファンからの信頼も絶大なのは大きなメリットだ。PSVも大方の予想通りにコクーが去るという発表と同時にファン・ボメルの監督就任を発表。テクニカル・ディレクターの後任はまだ決まっていないが、チーフスカウトであるジョン・デ・ヨングが有力視されている。

 

PSVはこの夏もファン・ヒンケルのレンタルバック、ルーク・デ・ヨングやロザーノ、ズートに移籍の噂があるなど慌ただしい移籍市場を送ることになるが、件案だった両バックにはドゥムフリースとアンジェリーニョというエールディヴィジである程度計算できる戦力を獲得。ファン・ボメルに期待されるのはコクー同様に結果を出すことはもちろん、前任者があまり積極的では無かったユース出身のタレントにチャンスを与えることだろう。現在のトップチームのセレクションにはすでにアルマンドオビスポ、ダンテ・リホというトップタレントに分類される選手たちがおり、ユース出身選手の割合を増やしたいクラブにとって、彼らをブレイクさせるのが重大な任務になる。

 

ファン・ボメルのテクニカル・スタッフ陣がどのような陣容になるかはまだハッキリしておらず、現オーストラリア代表ボンズコーチ ベルト・ファン・マルワイクが経験面で彼を支える存在としてメディアで有力視されていたが、WK期間中のために関係者は完全にノーコメント。コクーのアシスタントだったルート・ブロートはすでにPSVに延長の意向を伝えているとコメントしており、問題無く留任すると想われる。一方でPSVはコクーと共に去ったアシスタント クリス・ファン・デル・ヴェールデンの後任として、Onder19でもファン・ボメルのアシスタントを務めていたユルヘン・ディルクスがトップチームのアシスタントに昇格すると発表している。