ユース・フットボールはチームスポーツではなく、個人スポーツ。今年10月までFC フローニゲンでパフォーマンス・マネージャーを務めているヘラルト・ケムケルスは木曜にDe Volkskrantでそう主張した。オランダ・フットボールがどうすれば谷から抜け出ることができるかという質問に対し、彼はユース選手たちの育成はアマチュア・クラブの方が上手く行えるという意見を語った。
彼によれば才能ある選手たちにとってはプロクラブにつなぎ止められるのは16、17歳になってからで良い。そうすれば若いスポーツ選手たちがプロクラブがもう彼らを望まなくなった時に大きな失望をするのを避けることもできるという。また、ケムケルスはフットボール界には発展する意思が欠けているという事にも気づいている。
チームパフォーマンスがタレントの成長よりも重要視されている
「最も共通しているミスは『フットボールはチームスポーツであり、だから育成もチームに重心が置かれている』ということ。Onder15やOnder17のカンピューンスハップが重要視されている。誤りだ。ユースでは結果は副産物。育成で重要なのは個人であり、個々の成長だ」
ユースチーム全体がトップチームに上がることは決して無いとケムケルス。「そしてトップチームのための育成こそが目的。私からすれば全ての育成は個人スポーツ。そしてそこでは個人個人のルートというものがある」
しかしケムケルスの目には、個性的なキャラクター、特徴が取り除かれているように映っている。「これは駄目、あれは駄目。『なぜなら我々が望むのはチームとしてのパフォーマンスだから』、という理由だ」
選手のキャリアは彼ら自身のもの
ケムケルスは若い選手たちはそれを受け入れるべきでは無いと信じている。「彼らは自分のキャリアは自分たちで支配しなければいけない。キャリアは彼ら自身のものだ。チーム内で他の誰かの手助けをしたいのはいつだって構わないし、チームの結果を第一に置くのも構わない。しかしトップチームへ昇格する選手たちは絶対に彼ら自身の権利を守らなければならない」
ケムケルスはエールディヴィジのレベルに到達するまでのフットボールを、個人個人の曲線を持つ個人スポーツとして見ている。「いまオランダには例外を除いて画一化されたたフットボール選手たちが多すぎる。我々の輝いてるスポーツ選手たちはどこにいる?それこそが核心だ。トップ選手は自分たちのためてに戦っている。それをフットボールにコピーしなければいけない」
ケムケルスはフットボールではユース選手たちにさらに成長しようとする意欲が欠けていると感じている。彼の目には将来ビジョンや野望が見えない。「私は知りたい。4年後のオランダ・フットボールのモデルは何だ?8年後は?そういう疑問を立てることがあまりに少なすぎる」
フットボールはちょっと進歩が無い
フットボール界では革新という言葉に間違った意味が持たれているとケムケルス。「彼らはデータ、ICT、ビット、バイトという言葉を連想する。しかし私が思う革新とは別のトレーニング方法、別の週リズム、別の指導法だ。私が以前やっていたスポーツであるスケートと違い、フットボールはちょっと進歩が無い」
ケムケルスはイレーン・ヴストやスフェン・クラーメルといったスケート選手だけでなくエプケ・ゾンダーラントやマックス・フェルスタッペンといったスポーツ選手たちのトレーニング面についても指摘する。「彼らは毎値に成長しようとしている。クラーメルやヴストに対し、私はTVMでブレーキを掛けなければいけなかった。他のスポーツ選手たちはフットボール選手たちよりもハードワークしているんだ。彼らには経験を積みたい、成長したいという意思がある」