正直に言えば私は槍のようなスピードのある選手を常に嫌っている。彼らは不誠実な選手だ。判断力は怖ろしいほど無く、恥ずかしい酷いテクニックをお金を掛けずに得たターボ付きの太ももで補っているのだから。Igor Belanovがそういう人物だったし、私はエドウィン・ファン・アンケレンをよく覚えている。彼らはアスリート面では別格のものを持っていたが、彼らは陸上競技をやらずにフットボールをやろうとした。しかし彼らはDFかFWにはなっても、MFには決してなれなかった。
エリック・ボテギンはそういう不平不満を全く言わないDF. 彼にはあめ玉にたかる蝿のような素早さは無い。スピード面ではエリック・ボテギンという名前は”Jan Modaal”に等しい。
私に彼のことを注目させた最初の人物はフットボールへの卓越した目を備えるヤン・エーフェルスだった。2008年あたりのことだ。『フーゴ、スパルタは彼を獲るべきだよ。ズヴォレは50万ユーロで手放す。2年後には4倍でトップ3に売れる』と言われた。
予言の言葉だ。実際エリック・ボテギンがブレイクするまでにかなり時間が掛かってしまったが、今シーズンになってようやく我々は彼がどれだけ怖ろしく優秀かを目にしている。DFとして彼の素晴らしいところは、冷静さだ。ポジショニングに優れ、DFとしては良いテクニックを備え、空中戦に非常に強く(1.94m)、そして素晴らしいタックルを持つ。ハードだが決して汚いゴロツキではない。足下へのパスはもっと上手く蹴れるはず。もし彼がウリ・ファンホッベルのスピードを持っていたら、今頃はManchester Unitedの所有物になっていただろう。
リヌス・イスラエルはフェイエノールトがかつて得た中で最高のDFに常に挙げられる。全く正しい。エリック・ボテギンと同等の選手を探すと、デンマークのイヴァン・ニールセンに行き着く。『決してパニックにならない』という同じ要素が見える。ニールセンもスーパーなスピードは無かったが、戦術的で天賦の才があるDFだった。強力なヘディングと素晴らしいタックル。ニールセンは多分ボテギンよりも多少パスが上手かった。
イヴァン・ニールセンはフェイエノールトで1回カンピューンになった。おそらくエリック・ボテギンの近い将来にもそれが待っているだろう。