7月1日付けてフェイエノールト・アカデミーの責任者に就任するリチャード・フローツホルテン。ロシア、ポーランド、北アメリカなどで仕事をしてきたベテラン育成者は新刊のフェイエノールト・マガジンの広範囲なインタビューに答えた。
オランダのユースはロシアやポーランドのユースで何を学べる?
スポーツ・タレントたちの総合的な専門度だ。東欧ではスポーツ選手は自分たちのコーチにもっとリスペクトを払っているし、その敬意がタレントたちが絶対に必要な仕事をする助けになるんだ。確かにオランダの我々は子供たちに自分たちの成長プロセスを自分で考えさせるようにしている。しかしそれはバランスを欠いているんだ。もっと多くのことが要求されなければいけないし、コーチも自分たちを主張しなければいけない。ロシアとポーランドではユース選手は自分たちの才能を伸ばすことにもっと必死だ。オランダの我々は全てボールを使ってやらなければいけない、そこで全て上手くいかなければいけないと考えいてる。しかし私は時にはボールを持っていない時のことを考えなければいけないと思うし、ボールを持った時に上手くいかない時のことも考えなければいけない。トップに到達したいならね。
それはなぜ?
例を出そう。私がオランダで指導者たちに5つのトレーニングメニューを用意させると、4~5がポゼッションをベースにしたものだ。国外ではちょうどその逆。4~5は相手がボールを持った状況でトレーニングをさせる。目から鱗だよ。私はまだポゼッションをベースにしたフットボールを追及しているし、5つのトレーニングがあれば3つはそれをする。しかしチームがボールを持った時では無く相手がボールを持った時に試合が決まることもとても多い。だからその部分のトレーニングはもっとしないといけないんだ。我々のフットボールは絶対にもっとダイナミックなものにならなければいけない。
あなたの北アメリカの経験から我々はフェイエノールト・アカデミーの将来に何を期待できる?
タレントたちのメンタルの成長と選手たちのフィジカル面の補強。これはすでにフェイエノールトでも取り組まれている。北アメリカの学校とスポーツクラブを通ってきた子供たちはフィジカル面-パワー、敏捷さ、スピード、スタミナ-で絶対的に我々より先に行っている。11~12歳の子供たちは毎日自分たちで20分間のストレッチを行っており、それは柔軟性をマシ、怪我を予防することに役立っているんだ。オランダではまだ公園で遊んでいる頃から、合衆国の子供たちはプロフェッショナルなアスリートとなっている。向こうでは自分たちの身体について取り組むカルチャーがあるんだ。
他にもまだ例はありますか?
Vancouver Whitecapsのトップチームはアウエーゲームにいくつもの時差線を越えて旅をする。選手たちはみんなサングラスをかけて飛行機に乗り、光の刺激から脳を守って睡眠とバイリズムを守る。睡眠前の2時間はラップトップも携帯も禁止だ。そういう点をオランダの我々は気にする必要が無く、ここではみんな携帯を側に置いて眠る。しかし科学的にはそれは悪影響があるという答えが出ている。
そうした科学的知識もすぐにフェイエノールト・アカデミーに反映される?
オランダの我々はフットボールのいくつもの側面でとても上手くやれている。最近プレッシャーが増してはいるが、戦術とテクニックが我々の能力。しかしこうした科学的知識を導入しないのもクレイジーだろう。オランダは知識の国だ!絶対にやらなければいけないし、やらなければ他の国に敗れることになる。