とてつもないファイティング・スピリットによってフェイエノールトはようやく再び勝利。ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルストのチームはトニー・フィレーナとディルク・カイトのゴールにとって常に苦しいFC ユトレヒトとのアウエーゲームに2-1で勝ち、チームは3位を狙う上で好結果を得た。12月6日以来のリーグ戦勝利でフェイエノールトはどうしても必要だった自信をつかんで、次の木曜に組まれているベーカー戦準決勝へ向かうことができる。
ユトレヒトでは開始4分も経たずにセバスティエン・ハレルがフェイエノールト守備陣のオフサイドトラップを免れてフリーでゴール逆隅にボールを流し込む。この失点はフェイエノールトにとってはとてつもなく痛い一撃に他ならなかった。
リーグ戦9試合勝利無しのフェイエノールトの脆い自信はこれで再び崩壊。監督 ファン・ブロンクホルストが試合前に語った『真実の1週間』に向け、チームはスタディオン・ハルヘンワールトでスタートの号砲を鳴らしたが、早々の失点が大きな挫折なのは明らかだった。
だからこそチームはHTまでに立て直し、『もう先は無い』という気持ちを見せたのは見事だった。ボールを持った際のフェイエノールトは確かにホームチーム動揺に落ち着きが無かったが、ビジターチームは強大なファイティング・スピリットによって主導権を掴んでいった。
その象徴が20分過ぎの同点ゴールの決まり方だろう。ユトレヒトの組み立てを妨害したカリム・エル・アマーディがミヒル・クラーメルを裏に走らせると、このスピッツが絶好のタイミングでゴール前にパスを送り、走り込んだトニー・フィレーナに外しようのないチャンスを提供してみせた。
HTっ直前にはそのフィレーナがフィニッシャーではなくパスの出し手に。エルジェロ・エリアの長い縦パスからこのMFが再び絶好のタイミングで裏に抜け、最後はファーにいたディルク・カイトが押し込んだ。
このゴールはフェイエノールトにとってほぼこれ以上無いタイミングで生まれた。リードしたことで後半に向けて勢いが付き、FC ユトレヒトは同点ゴールを狙って圧力を強めたが、フェイエノールトはスペースを小さく保ってハードワークで応戦。そのため大チャンスはホームチームには依然生まれず、ピッチの反対側ではカイト(バーの上に)とクラーメル(ファールでゴール取り消し)がヘディングでゴールを狙った。終盤フェイエノールトは思いがけず3対1の状況を迎えるも、結果に繋げられず。
ロスタイムにスフェン・ファン・ベークがゴールライン上でボールをクリアしたことでフェイエノールトはスタディオン・ハルヘンワールトで今シーズンPSVに続いて3ptsをユトレヒトから持ち帰ることに見事成功。さらにチームは『真実の1週間』で素晴らしいスタートを切り、来たる木曜にはベーカー戦準決勝、AZとのホームゲームが待ち構えている。
FC Utrecht - Feyenoord 1-2 (1-2)
Scoreverloop:
4’ Sébastien Haller 0-1
19’ Tonny Vilhena 1-1
44’ Dirk Kuyt 1-2
Scheidsrechter: Pol van Boekel.
Gele kaarten: Mark van der Maarel (FC Utrecht), Terence Kongolo en Karim El Ahmadi (beiden Feyenoord).
Opstellingen:
FC Utrecht: Robbin Ruiter; Mark van der Maarel, Ramon Leeuwin, Timo Letschert, Chris Kum (68’ Andreas Ludwig); Rico Strieder, Yassin Ayoub, Bart Ramselaar, Patrick Joosten (84’ Willem Janssen); Sébastien Haller, Nacer Barazite (52’ Ruud Boymans).
Feyenoord: Kenneth Vermeer; Rick Karsdorp, Sven van Beek, Eric Botteghin, Terence Kongolo; Marko Vejinovic (73’ Jens Toornstra), Karim El Ahmadi, Tonny Vilhena; Dirk Kuyt, Michiel Kramer, Eljero Elia.
ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルスト
「もちろん安堵感は大きいよ。選手たちは絶対に勝つんだという意思を示してくれた。それがベースだし、誇りに思う。私は選手たちを信じていたし、彼らは流れを変えられる力があるのを今シーズン見せてきた。勝利の瞬間は自ずとやってくるし、そうなった」
「早々に失点し、チームがそれにどうリアクションするかが気になるところだった。我々は上手く立ち直ったよ。ユトレヒトは後半すぐにロングボールに切り替えてきた。特に終盤には我々に1-3にするチャンスがあったが、それを決められずに緊張感を残してしまい、スフェンがライン上でボールをクリアしてくれて助けられた。先週はあの流れてやられていたが、今回は凌げた」
「最後のクリアシーンは見ていなくてスフェンに彼がクリアしたのか聞いたんだよ。ユトレヒトの1-0の歳には彼がミスをしたが、それでもこのチームにとって重要な存在。とてつもなく嬉しいよ。カンブール-uitでも彼はあれをやってくれた。しっかりポジションを取って上手くクリアしてくれた」
3-5-2システム採用について
「ユトレヒトを研究して一人少ない中盤でやりたくなかった。今日は上手くやれたと思う。後半は苦しくなったが問題に陥ることは無かった。もっと早く試合を決めるべきだった。もちろんスタートは悪かったし早々にビハインドを背負った。だがリードを奪い、終盤あれだけチャンスがあったのだから一度は決めないと。相手を試合の残してしまったのは自分たちの責任と言える」
「今日のこの勝利で我々は非常に苦しい時期を終わらせた。ここからは前を向いてゆく。末は木曜の試合だ。フィナーレに出れるのは人生でそうそうあることではないし、それを成し遂げられればとても素晴らしいこと。今からAZ戦に向けて取り組んでゆく」
http://www.fr-fans.nl/nieuws/23154/van-bronckhorst-dat-kunnen-we-onszelf-wel-verwijten
https://www.fr12.nl/nieuws/36114-van-bronckhorst-looft-reddingsactie-van-beek.html
ディルク・カイト
「クラブ全体がこれを熱望していた。これがどうしても必要だったんだ。でも勝った後も僕らは落ち着いて観客の方に行きたかったし、全てがファンタスティックだったかのように急にお祝いはしたくなかった。ここから上に上がっていけることを願ってるよ。酷い時期だったけど、これでもしかしたら今夜3位になるかもしれない。アムステルダムでどうなるか待とう」
http://www.fr12.nl/nieuws/36109-kuyt-hopelijk-is-dit-het-begin-van-de-weg-omh.html
スフェン・ファン・ベーク
「この数週間僕は何度も間抜けだったし、今日はヘルトのようで嬉しいよ。失点シーンはラインを上げるのに僕が出遅れて周りも見れなかった。あの時は『またか』と思ったよ。でもそれ以外では僕は良い試合をしたと思う。僕らは苦しい時期にいるし、また勝てて嬉しい。スタメンに戻るために僕は全力を尽くしているし、外されるのは楽しくはない」
「いつも自分を信じなければいけないし、自分の力も、自分がそれを十分見せてきたのも自分で分かっている。ただ最近はミスを犯していたし、外されるのは仕方が無かった。僕らに批判がくるのも当然だと思うけど、問題はそれにどう対応するか。僕らは一度終わらせないといけないと言い合ったんだ。毎日ク ソみたいな気分でクラブに来るなんてできないからね」
エルジェロ・エリア
「試合後に僕のシャツはアウエーボックスのあるサポーターにあげたよ。度々デ・カイプの試合後にいるから顔を知ってるんだ。この数週間の結果でも彼はずっとポジティヴに僕らを励ましてくれていた。僕から見てヘット・レヒューンの忠誠心の象徴だよ」
「今日はやっとサポーターはまた歓声を上げることができた。試合後のロッカールームの雰囲気も良いけど、熱狂的ではないよ。実際もうすでに木曜に目を向けている。今年もっとも重要な試合。待ちきれないよ」
https://www.fr12.nl/nieuws/36116-elia-de-belangrijkste-wedstrijd-van-het-jaar.html
マルコ・ヴェイノヴィッチ
「フェイエノールトのようなフロート・クラブにいれば毎週状況は変わり得る。常にプレーできればいいけど、そうでなくても受け入れる。監督の選択は理解しているけど、それは僕と監督との間のこと」
http://www.fr12.nl/nieuws/36112-vejinovic-over-wisselingen-ik-accepteer-de-ke.html
やっと勝ちました… 出だしコロッと失点していつものパターンな雰囲気でしたが、フットボールができない代わりに中盤で頑張ってプレスを掛け続け、試合が進むにつれて少~しずつ良くなっていった印象。特にアユプにプレッシャーをかけまくったカリムが良い仕事をしました。前半は多少ならずとも運も味方した内容。とにかく良いタイミングで上手いことゴールが決まってくれたのが大きい。
後半は完全に押し込まれていたもののほとんど崩されず、特にボイマンスをボテギンがしっかり抑えてくれたのが大きい。クラーメルがちゃんとマークを外す動きをしてたところでパスを合わせられればもっと良い攻撃ができたはずですが、それでも終盤ユトレヒトがアレス・オフ・ニーツになった時間帯はフェイエノールトも綺麗にボールが回せられてたので、まぁ良いリハビリになったんじゃないでしょうかね~。
スフェンが立ち直りを見せてロスタイムのクリアは久々の雄叫び。リックもスペースがあってやり易そうでしたし、エリアもスキンヘッド効果でなかなか良かったです。いまだgdgdのマルコのところをどうするかがとりあえず木曜の心配。あとは低調な組み立てをなんとか、というところですが、まぁこれでほとんど消えていた希望が少しは戻って前向きな気持ちでベーカー戦を迎えられます。負ければシーン終了に変わりは無いですが。