フェイエノールトはシーズン前半戦最後に高くつく敗戦。N.E.C.とのアウエーゲームでジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルストのチームはトニー・フィレーナのゴールで0-1とリードしてHTを迎えるも、後半に試合を手放して3-1. カリム・エル・アマーディは今シーズン5枚目のイエローカードを受けてウィンターストップ明けのリーグ戦初戦 PSVとのホームゲームで出場停止となった。
ここ2試合のFC フローニゲン戦とヴィレムII戦ではフェイエノールトは後半に入ってからようやく目が覚めていたことで、ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルストは今年最後のリーグ戦を前に試合開始1分目からシャープであることを強調していた。
監督はその点ではナイメヘンでのフェイエノールトのスタートに満足できただろう。チームは序盤積極的に見え、20分に相応しいリードも奪う。木曜のヴィレムIIとのベーカー戦同様にゴールを決めたのはトニー・フィレーナ。右サイドからのFKを逆サイドネットに突き刺した。
フェイエノールトは前半優勢ではあったが、それを大きなチャンスに反映させることはできず。スピッツ ミヒル・クラーメルまでほとんどボールが届かず、危険なシーンはマルコ・ヴェイノヴィッチ(横に逸れる)とエルジェロ・エリア(バーの上へ)の遠目からのシュートだけだった。
ピッチの反対側でもケネト・フェルメールはHTまでほとんど問題無くゴールを守っていた。このGKは前半最後の1分にだけグレゴール・ブラインブルフにヘディングで上を抜かれたが、このMFも自身の上げたボールを処理しきれず、決めようと瞬間に倒れてしまった。
このシーンがN.E.C.にフェイエノールトのリードも全く試合は終わっていないということをハッキリさせ、それは後半ホームチームが試合を振り出しに戻して証明される。60分の同点ゴールも不当とは言えないものだった。アントニー・リンボンベが印象的なスプリントで左サイドを制してゴールをお膳立て。そこからボールを受けたヤニオ・ビケールががら空きのゴールに決めて1-1.
フェイエノールトの災難がこれで終わらなかったのは、完全に自分たちの責任だろう。後半半ばにはスフェン・ファン・ベークのバックパスが短くなったところをホームチームに突かれて2-1に。ナファロネ・フォールがフェルメールをかわし、ゴールライン直前でリンボンベが最後の一押し。
これによってフェイエノールトは終盤アレス・オフ・ニーツに出て、チームはコリン・カジム・リチャーズの投入でFW 4人でのプレーに。しかし思うような効果は得られなかった。フェイエノールトはもうほとんど危険なシーンを作れず、一方N.E.C.は試合終了直前に最終ラインに大きくできたスペースを活用。クリスティアン・サントスがゴール前至近距離でフィニッシュを決めてフェイエノールトは二日酔いでウィンターストップに入ることになった。
NEC - Feyenoord 3-1
Scoreverloop:
20’ Tonny Vilhena 0-1
60’ Janio Bikel 1-1
65’ Anthony Limbombe 2-1
85’ Christian Santos 3-1
Scheidsrechter: Eric Braamhaar
Gele Kaart: Todd Kane, Karim El Ahmadi
Opstellingen
N.E.C.: Marco van Duin; Todd Kane, Rens van Eijden, Wojciech Golla, Lucas Woudenberg (92’ Jeffrey Leiwakabessy); Marcel Appiah, Janio Bikel, Gregor Breinburg; Navarone Foor (84’ Marcel Ritzmaier), Christian Santos, Anthony Limbombe.
Feyenoord: Kenneth Vermeer; Rick Karsdorp, Sven van Beek, Jan-Arie van der Heijden (77’ Colin Kazim-Richards), Miquel Nelom; Karim El Ahmadi, Marko Vejinovic (72’ Lex Immers), Tonny Vilhena; Dirk Kuyt, Michiel Kramer (58’ Bilal Basaçikoglu), Eljero Elia.
http://www.feyenoord.nl/feyenoord-1/uitslagen/nec-feyenoord-netherlands-eredivisie-2015-2016/verslag
ジョヴァンニ・ファン・ブロンクホルスト
「この勝ち点獲り逃しは高くつく。失望が数日間残るだろう。ウィンターストップ前最後の試合だったからね」
「前半トニーの素晴らしいFKで上手く先制し、そこから2-0を狙わなければいけなかった。カウンターのスペースはあったのに、急ぎ過ぎてそれを上手く使えずに2点目を決められてなかった。そして後半に入ってすぐにNECに追いつかれたが、1-1の失点も2-1の失点も我々がミスで与えたもの。我々の守備はナイーヴ過ぎた。そこからは何とかするしかならなくなり、スペースが広がって苦しくなった。見ての通り我々はエネルギーが付き、N.E.C.はしっかりとチームにエネルギーを入れてきた。あれで我々の負け試合と誰もが感じただろう」
「我々は良いシーズン前半を送ってきたが、この敗戦がウィンターストップに入る我々の気分を大部分決めてしまった。この失望は数日間残るだろうが、その後はシーズン後半戦へ向けて前を向いて進んでゆく」
「私は我々がカンピューンになるとは一度も言っていない。我々の目標は3位以内で終わることだが、届く限りの頂点は目指さなければいけない。もしもカンピューンスハップを争いたいならアウエーゲームでも勝たなければいけない。これでは難しい」
エル・アマーディの出場停止について
「ああいうシーンであれはあってはならないこと。非常に愚か。試合はすでに決まっていたし、イエローカードを受ければ出場停止になるのは分かっていたこと。もっとスマートにやらなければいけない。非常に愚かだ」
「クラーメルのいるフェイエノールトは10人でプレーしている?ノーコメントだ。試合が終わったばかり。クラーメルを下げたのはリードしている状態でサイドにスピードが欲しかったから。カイトの右サイドはバサチコグルほどのスピードは無いからね」
http://www.fr12.nl/nieuws/34958-van-bronckhorst-nooit-gezegd-dat-we-kampioen.html
http://www.fr12.nl/nieuws/34961-van-bronckhorst-reageert-pissig-daar-ga-ik-ni.html
ディルク・カイト
「シーズンの前半の僕らは16試合と45分間にわたって上手くやってきたけど、今日の後半45分で台無しになってしまった。これで酷い気分でウィンターストップに入ることになる」
「僕らは上手く試合に入っていたと思う。後半の頭に0-2にするチャンスを逃して同点にされた。僕らのCKからのカウンターで1-1にされたのはとてもフラストレーションがたまる。個人のミス?いや、今日の僕らはチームとして失敗した。このチームの武器はキャラクターだと僕は何度も言ってきたけど、今日はそれが無かった。全員で90分間集中力を維持できなかった。僕らはトップスポーツ選手だし、後から疲労を言い訳にはできない。集中力の問題」
「ウィンターストップ後はもうこれ以上の失敗は許されない。僕らは追いかけなければいけない立場だし、すぐに連勝を始める必要がある」
カリム・エル・アマーディ
「愚かだった。あの瞬間自制できなかったんだと思う。振り返ってみれば愚か。でも僕は常に競り合いに行くし、今回のように時に考えずにやっている。これでPSV戦でのチームを見捨てることになってしまった。僕自身の責任」
http://www.fr12.nl/nieuws/34963-el-ahmadi-over-gele-kaart-ik-laat-het-team-in.html
年の最後に絵に描いたような崩壊ゲーム。スタートは久しぶりに良かったので期待できましたが、如何せんゴール前がクラーメルだと全く何も起きず。今日は珍しくフットボールにも加わろうとしてた時間帯もありましたが、ミスが多く出る悪循環で、ちょっとどうにもならないですね。アナスが見たい…
1年半ぶりくらいに直接FKでゴールもまともなシュートチャンスは創れず、その後反撃にあうとあっさりと下がってしまってカウンターもまともにできずに後半は凹凹に。1-1のシーンはCKからのカウンターを喰らってマルコが中盤ファールで止めずに後ろに残っていたリックとネロムも詰められずに万事休す。2-1のシーンもマルコが競り負けから相手について行けずに困ったスフェンの戻しが弱くて奪われる結果に。この失点は痛かった。
前半戦を終えて分かったのはシーズン前から懸念されていた問題点が結局解決されずに山積み状態ということ。このチーム状態でよく5pts差にいるのをむしろ感心しますが、後半戦もカンピューンスハップの夢を抱くにはもうちょっとなんとかならないとあまりにも厳しいです。クラーメルを外してマルコとエリアが好調になるだけでかなり変わるはずという期待はまだありますが…
カリムは馬鹿。