Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

2015-2016シーズン展望

・ティートル・レース

今シーズンもPSVが圧倒的本命であり、アヤックスが果たしてどれだけついていけるかどうかだけの問題と見て間違いない。デパイ、ジニ・ワィナルドゥム、レキクが抜けても戦力的にPSVが群を抜いており、アヤックスがよほど安定感を見せなければ昨シーズンと同じ展開だろう。

 

・サブトップ~中位クラブ

AZとフィテッセが主力流出で大きく戦力を下げ、予想は困難。共に新戦力を多く迎えており、どれだけ早くチームにできるか、監督の手腕が問われる。その点ではオランダ・フットボールに慣れた選手ばかりのAZが有利だろう。ヘーレンフェーンとPECは目立った補強が無い。一方でELチケットを活かして駒を揃えたフローニゲンはサブトップ復帰のチャンスがあり、新体制のADOの他、財政状況の厳しい中でリンカーライチェを狙うトゥエンテと、5-3-2システム導入のユトレヒトがリフレッシュからサプライズを起こせるか。

 

・残留争い

2年連続も3クラブ入れ替えとなり、定石通りいけば入れ替え戦での昇格となったデ・フラーフスハップとローダ、そして戦力アップの幅が微妙なヘラクレスが降格候補。ジュピラー・カンピューンのNECが勢いに乗り、エクセルシオール2年目のジンクスに陥らなければ今シーズンはボトム3と他の差が開く可能性が高いように思われる。

 

・トップスコアラー

本命不在の昨シーズンはデパイ、ルーク・デ・ヨング、クラーメルが20点ラインそこそこで争ったが、今シーズンはプレシーズンすでにトップフォームを感じさせるルーク・デ・ヨングが大本命か。ゴール前での空中戦に圧倒的な上手さがあり、相棒のナルシンにアリアス、ヴィレムスとクロッサーに何の不満も無い。何より個人でのアクションが目立ったデパイが抜けたのは大きく、PSV自体が不調にならなければ30点ラインも十分狙えるはず。クラーメルはADOに残ってスタメンで出続け、スハーケンらの助力を得られればさらに飛躍を見せてトップスピッツへクオリティを証明する可能性も。

 

ADO Den Haag

 

ワングに身売りしての新体制で迎えるシーズン1年目。大風呂敷を広げることなく、移籍市場での動きは昨シーズン課題だった採点スペーラーにドゥプランとアゼルバイヤン帰りのスハーケンという実力者二人を獲得し、Swansea Cityからケンジ・ホレをレンタルした程度。ファン・ダイネンが去ったが、クラーメルの中東行きが大詰めの段階で頓挫したことで、現状のままなら10番のアルベルフも含めて強力な攻撃陣に。守備陣もフィテッセ息濃厚と見られたマイヤースが残って戦力を維持。プレシーズンの練習試合でもReal Mallorcaに1-0勝利など結果を出しており、クラーメルの移籍さえなければフレッシュなムードで良いシーズンを送れる可能性は高い。

 

Ajax

 

怪我続きのシクトルソンと例のごとくデ・ブールと揉めたキスナを売却。9番としてメドのたったミリクを買い取り、成長したダイクスが出戻り。さらに中盤のパワー不足をグデルィ獲得で補った。ユース上がりで右バックのスタメンをつかんだテーテなど注目株も。早めの帰還を果たしたハイティンハに頼らずともスタメンを組めるだけの駒はおり、むしろロッカールームの長老役が期待か。注目はデ・ブールが遂に主義を曲げて中盤にプント・ナール・フォールの選択肢を導入。クラーセンのクオリティを最大限に活かす戦術で昨シーズンのgdgdの二の舞を避けてPSVに付いていくことができるか。

 

AZ

 

契約終了のエステバンの穴はコウティーニョ獲得と無難な選択。問題はグデルィの移籍で組み直しを迫られた中盤、プレシーズンはベルフハイスを10番に置いてトレーニングを行っていたものの、突然の移籍でご破算に。結局レンタル修行から戻ったファン・オーフェレームが10番に収まるか。前線はフッペルツが印象を残せないなかでヤハンバクシュを獲得できたのは大きなプラス。アロン・ヨハンソンの移籍にもプレシーズン結果を出した新加入スピッツ フィンチェント・ヤンセンがEL予選でも結果を出しており十分期待が持てる。ファン・デン・ブロムがチームとして一体感を今シーズンも維持できれば再びサブトップから欧州直接枠を狙えるはず。

 

Excelsior Rotterdam

 

入れ替え戦からの昇格1年目で驚きの15位残留の立役者 ダイクハイゼンがイングランドに去り、久々に表舞台に戻ったフルーネンダイクが新監督に。主力流出はコウティーニョ、デッカース程度で、新GKにクルトーを獲得。フォレンダムのウィンガー クヴァス、スコットランド帰りのスピッツ ナイジェル・ハッセルバインクと攻撃陣を補強。サンデル・フィッシェル、ファン・ミーヘム、ファン・ヴェールトら実力者に一向に移籍の噂が無く、フルーネンダイクも現実的なカウンター・スタイル継続を認めていることから、昨シーズンの経験によって久々の2年目の残留成功は十分可能なはず。

 

FC Groningen

 

シェリーとキーフテンベルトが去ったが、リンセンとイェスパー・ドロストを獲得、懸案だった左バックもタマータを得て、キーフテンベルトの穴もヒアリエイが万全な状態と不安は無し。関心を集めるボテギンに移籍の可能性が高いが、チームとしてはほぼ継続しており、新10番に収まったルスナクを中心にゴール数が伸びれば再び良いシーズンを送れるだろう。後は久々の欧州戦本大会でどれだけ暴れられるか。

 

FC Twente

 

苦難のシーズンから主力を多数放出して再建へ一歩目のシーズンに。ビエラント、カスタイニョス、オーチクらを売却したが、エールディヴィジ最高の10番の一人 ツィエクが新キャプテンとして残り、新スピッツ オライタンをレンタルで獲得。さらに9月以降にプレー可能になるガーナ人ウィンガー Thomas Agyepongをレンタル。グチェーレスも復帰して、コパ・アメリカで台頭したコローナが問題なく残れば戦力は十分。UviniとKatsikasの新CB陣が未知数なものの、新戦力に大外れが無ければ激しい批判を受けつつ残留したテクニカル・スタッフの手腕次第でPO枠は最低ラインか。

 

FC Utrecht

 

テン・ハフ&JPデ・ヨング体制に移行し、5-3-2システム採用でプレシーズンの練習試合では結果もついてきた。特にボイマンスが相変わらず怪我で出遅れる中でバラジテが2スピッツシステムへの順応度の高さを見せて好調。ハレルの再レンタルも叶い、ルートヴィヒとシュトリーデルの新加入ドイツ人コンビが嵌れば今シーズンの注目に。

 

Feyenoord

 

昨シーズン終盤の大きな失望からファン・ブロンクホルストが監督に就任して本格的な再スタートも、期待されたほどのリフレッシュはプレシーズン感じられず。クラーシの移籍にはヴェイノヴィッチの獲得と好対応を見せたが、ファン待望のカイトの復帰にカジム・リチャーズを完全移籍で獲得、アチャバールと契約延長しながらクラーメルにも触手を伸ばす、相変わらずのポリシーの不安定さで、リーグ戦直前になってクラーメル、エリア、ボテギン獲得に動き出すのはパニック・アーンコープと思われても致し方ないだろう。ファン・ブロンクホルストの下でのユース回帰など根本的な変化は見られず、ボエチウスが移籍しフィレーナも同じルートが見込まれるなど、ようやく選手を変える財政状況になったもののポリシーメーカーのフッデとファン・ヘールに批判が高まる状況。カンピューンスハップの夢はまだ現実味を感じさせず、再びサブトップに飲まれずにトップ3が現実的な目標か。

 

De Graafschap

 

入れ替え戦を勝ち抜いて久々のトップリーグの舞台。昇格の立役者のカフラン、主力の一人 ファン・エーワイクが去り、サバセレの再レンタルに成功もエールディヴィジの経験者がほとんどいないセレクションに。唯一 経験豊富な攻撃的MF バニンクを得たが若木監督 フレーマンにとって残留はハードルの高いタスクに。

 

Heracles Almelo

 

なんとか無事に残留を果たして念願のポルマン・スタディオン拡張が終了。スヘンケフェルと、クーンダース、チョマーと契約終了、アフディッチをレンタルバックし、ブライアン・リンセンが移籍。目立った補強はヴァウト・ドロスト、ファン・オーイェン、フラドン程度で、スモール・セレクションの力を最大限に活かして残留を果たせるか、ステーヘマンにとって真価が問われるシーズン。

 

N.E.C.

 

見事にジュピラーリーグを制して1年でエールディヴィジに復帰。キープレイヤーのヤハンバクシュの移籍は想定済みで、アイスランド人GK ハルドルソン、ヘーレンフェーン・ユースのポルトガル人タレントであるMF ビーケル、PSVユース上がりのタレント ライーと効率良く補強。さらにライワカベシーと延長して元トゥエンテのバイセを獲得などエールディヴィジ経験もプラス。新監督 ファーベルがしっかり仕事をすれば残留は当然、クラブ規模を考えれば中位安定の目標へ手ごたえを得たいシーズン。

 

PEC Zwolle

 

スポーツ面では安定した中位クラブと言える成績が続いているが、財政面がついてこずにカテゴリー1で迎えた夏。ファン・デル・ヴェルフ、ルコキ、イェスパー・ドロスト、ネシド、ハーンが去り、ブルーセが引退、ブラマと揉めて契約終了。フリーのマルセリスを迎え、フェルトワイクとメニク、ベッカーをレンタルで獲得した程度。新GKがはいまだ得られず、さらにサイマクが十字靱帯断裂でシーズン絶望など、再生工場を自認するヤンスでもセレクションン内の伸びシロがあまりに乏しく、再びサプライズを起こすには厳しい現状。プレシーズンにDnjepr Dnjepropetrovskとの練習試合で2-2の引き分けなどポジティヴな要素もあるが…

 

PSV

 

グアルダードが完全移籍を果たし、デパイとジニ・ワィナルドゥムを期待以上の高値で売ったことでレスティエンのレンタル、プロッペルとペレイロポウルセンの獲得と十二分な補強。レキクの穴もレンタルしていたイシマツの買い取りに成功し、さらにモレーノ獲得の可能性も十分と、国内では圧倒的過ぎる戦力。オランダ初挑戦のレスティエンが大きく期待を裏切ることが無く、特にゴール前の空中戦で決定的な存在であるるルーク・デ・ヨングが長期離脱する事態さえなければカンピューンスハップ連覇はかなり濃厚と言って間違いない。後は久々のCLの舞台でどれだけやれるか。

 

Roda JC Kerkrade

 

NACとの入れ替え戦フィナーレを劇的勝ち抜いて見事に1年での再昇格。フーイ・ラモス、デムージュ、モイタイネらベテランと契約終了。目立った主力流出はレッチェルトくらいで、新加入も久々のオランダ復帰のサンコーとオランダ初挑戦の27歳の守備的MF フリフィツとやや未知数で、まだフリーの選手数人の獲得を模索中と残留争いを勝ち抜くのが現実的な目標。

 

SC Cambuur

 

バイケル、ヘンリコ・ドロスト、エル・マクリーニが移籍。守備陣はヘーリングスとペールスマンを獲得し、恒例のManCityからのレンタルはMF ビルネ。だが注目はAS Romaから来たスウェーデン人の19歳新スピッツ ベリサだろう。練習試合でも各上相手にゴールを決めており、グイデッティ以来の大爆発の可能性も。リーグ戦開始直前にハウトコープも獲って前線は強力に。

 

SC Heerenveen

 

トップスコアラー ウートがドイツに帰り、GK ノルトフェルトが英プレミアへステップアップしただけでなく、キャプテンのデ・ローンがサプライズ移籍。GKにはフリーになったエルヴィン・ムルデルを得られたが、新スピッツは獲得せずにスラフフェールとフェールマン、さらにユースのフロート・タレント ファン・アーメルスフォールトに賭けるもよう。あとは守備陣にバイケルとカフランを補強した程度でほとんど上積みは無し。サム・ラーソンの大ブレイクに期待がかかるが、次々とタレントを輩出しているユースから次の戦力が台頭してこないとPO枠も厳しいか。

 

Vitesse

 

オランダで最高のフットボールを見せて見事にPOを勝ち抜いたシーズンから、ヴェイノヴィッチ、プロッペル、vdハイデンと数少ない契約選手の主力が移籍し、恒例のレンタル組総入れ替えでこの夏も全くの別チームに。例のごとく未知数な部分が多すぎ、サブトップの上位として継続して成績を残せるかは依然としてボスの手腕にかかっているが、特に昨シーズン 前線の起点として重要な存在だったトラオレの代わりが見つかるかどうか。

 

Willem II

 

昇格1年目で9位と驚きにのリンカーライチェ入りを果たし、2年目の挑戦の立場。ダイクス、メサウド、アルメンテーロスら主力が多数抜け、コッペルス、ファルケンブルフ、オーヨ、ヨッペンらフリーの実力者たちを獲得、ランプルーを完全移籍で迎え、アヤックスからデ・サ、ジヴコヴィッチ、リジョンをレンタル。アヤックス組が期待に応えられなければ大きな問題を抱えることになるが、今シーズンも目標は安定中位へよりも残留が現実的。