Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

あるサポーターの証言 「ローマ、私のストーリィ」

「ローマで我が物顔のファンたち」(Metro)、「古くからの建築物が破壊された」(RTL Late Night)、「バーバリアンたち」(Gazzetta dello Sport)と、木曜からのローマでのフェイエノールトのニュースを追えば、フェイエノールダーたちが大挙してローマで動物のような行いをしたという以外の結論を出すのはほとんど不可能だ。しかし微妙なニュアンスについて話をしよう。これは警察の暴力行為、壊れたボトル、そして狭すぎる路地についての目撃証言だ。

 

私が木曜午後の始めに友人たちとスペイン階段の広場に着いた時、酒に酔い、歌を歌い、明るい無秩序状態で雰囲気は文句なしだった。オランダ国内ではいろいろな規制のせいで、試合前に相手の街で酒を飲むのは不可能になっている。欧州ではそれが可能であり、それも欧州戦を特別なものにしている。2012年のプラハ、2014年のセヴィリア、そして今回2015年のローマと、数千人が一つの広場に集まり、力強い一体感を感じて気分を盛り上げるんだ。

 

木曜日もそうだった。雰囲気は良く、内部でもめ事は起きてもすぐに収まっていた。ただ広場にリサイクル・ボックスが無かったことであたりはすぐに汚れ、人々はボトルを広場の中央に投げ捨て、さらに悪いことに、階段前の美しい噴水の中に投げ入れていた。これは余計な、愚かな行為だ。リサイクル・ボックスが無かった責任がローマの人々の誇りから来ているとはいえ(多くの欧州戦では相手側の人々が集まる広場にはそのための準備がなされている)、あれだけ多くの瓶を投げ捨てるのは余計な行為だった。

 

トイレが無いのも注意点だ。広場付近のレストランは大勢のフェイエノールダーがトイレに来るのを拒み、その結果広場の脇道はすぐにおしっこの海になった。「どうしてローマ人たちの側はこんなに準備が酷いんだ?」と私は改めて疑問に思う。水曜に発表された禁止行使も逆効果だった。あらゆるスーパーマーケットと小さなミニ・マーケットでは特に大きなボトルが売られ、それが投げ捨てられたんだ。トイレは無く、リサイクル・ボックスも無い。もしこういうファンゾーンにプラスチック・グラスのビールテントと厚くて大きなゴミ箱があったら。そういうファンゾーンが欧州戦でいつも使える訳ではないが、いくつかの国では全く当たり前なんだ。

 

MEの突撃

噴水で何があったか正確なところは私には分からなかった。実際花火は投げ込まれ、明らかに花火爆弾もあったから、それで多少の損害はあっただろう(当初の予想より小さな被害だったが、それでも恥ずべき事だ)。我々が彼らの街を使っているのだから、地元の文化に相応の敬意を持った振る舞いをしなければいけない。欧州戦のアウエーサポーターがザッキン像やコールシンゲルに損害を与えたらどう思う?

 

もしかしたらローマ警察がより積極的に行動する前に彼らに多少の被害があったのかもしれない。広場の雰囲気は突然根本的に壊されたからね。何の前触れもなく全方向から重装備のMEたちが入ってきて、広場の前面から太線を弾き始めたんだ(写真1の青線と矢印)。広場はパニックになった。MFたちのテンポは遅くはなく、約2,3千人のフェイエノールダーたちを落ち着いてバス乗り場まへ走らせるには速すぎた。

 

(写真1)

https://levenmetfeyenoord.files.wordpress.com/2015/02/schermafbeelding-2015-02-22-om-19-01-26.png?w=750

 

警察の行為の目的はスタディオン行きのバスが出るVilla Borgheseへ全てのフェイエノールダーたちを誘導することだったはずだ。広場の全ての出口が塞がれ、次第にあっちへ行けという叫び声があがったのもおかしな事じゃない。それは殺人的なテンポで進み、その中では誰もが逃げ去るスピードについていけず、警棒に押されながら走っていたんだ。セヴィリアでは警察がサポーターを広場からスタディオンへ誘導するにあたって、ロッテルダム警察ともサポーターとも相談をしていたものだ。

 

圧迫

サポーターの一部が急速に前進するMEラインに対抗してボトルを投げ始め(その場には十分あった)、MEのスピードはさらに速まった。彼らはあらゆる側からきてフェイエノールダーたちを押し込めていった。そしてカオスになり、絶叫が起きたんだ。必死に走って私たちは非常に狭い路地に入った。そこは車とスクーターと、あとの歩道スペースは2mほどだっただろう。さらに勾配がきつくなり、走り続けることはできなかった。

 

私は後ろから押され、倒れ、私同様に抜けだそうとしていたサポーターに揉みくちゃにされた。試合後にその路地の写真をインターネットで見たが、スクーターの列が倒れていて、フェイエノールダーたちが車もスクーターも壊していったという説明がついていた。ナンセンス、とんでもないナンセンスだ。スクーターは確かに倒れたけれど、それはただ数千人の人々が抜け出そうとしていたからに他ならない。全然に抜け出そうと車の上を走るしかない人もいた。あの苦しみを味わった人たち(私もその一人だ)に、そこから抜け出すためには何でもするのかと責める事ができるだろうか?

 

友人が私をつかみ、引っ張ってくれた。私たちは手に手を取り合って走り続けようとしたけど、MEたちに花火爆弾を投げる者もいた(信じられないほど愚かだ)。それで彼らはさらにスピードを上げ、サポーターに追いついて、彼らを押し続けたんだ。MEが私の後ろに来ているのが見えたけど、動きようが無かった。どこに行けば良かったんだ?彼は私を推し、私はまたスクーターの上に倒れた。彼が近寄ってくるのが見えた。私は手を頭の上にやったけれど、彼は構わず私を叩き続けた。わめき声を上げて引きはがそうとしたけれど、彼はさらにもう一度、もう一度と叩き続けた。体中をだ。彼が次の目標に移って、ようやく私は助かった。

 

意識と無意識の狭間はおかしなものだ。私は荷物を持ったまま、ゆっくりと歩き続けることができたけれど、ゾンビのような気分だった。頭を叩かれたのは分かっていたけれど、はっきりとせず、ふらついていた。離れていた知り合いに気づき、彼が大丈夫だったかと聞いてきた。私は友人のところにたどり着いて、一緒に静かにバス乗り場まで歩いた。今ならその時の自分が脳震盪だったと分かるよ。

 

バス

バスに乗る際にもまた問題があった。30台はバスがあるものと思っていたけれど、コンスタントに来るのは3,4台だけ。サポーターはそれでもMEによって満杯のバスにさらに押し込められた。

 

バーバリアンたちばかり!

試合後数日でいま話題になっているのは一つ、フェイエノールダーたちは街全体を破壊したかのようにローマで我が物顔だった、ということだけだ。現実は、被害の責任は確かにあるけれど、そこまで酷いものじゃない。路上や警察にボトルを投げるのはあってはならないこと。悪いことをした人たちが逮捕されるのは当然のことだ。でも報道されているほとんどのことは事実じゃない。新聞やTVで全てのフェイエノールダーたちに責任があるような言われ方をされているのはイライラする。まるで僕らみんなが乱闘騒ぎを起こして数多くのモニュメントを破壊したかの言われようだ。ああ、確かに噴水に被害はあった。それはスキャンダラスと言おう。ああ、確かに警察に向けてボトルが投げられた。小さな喧嘩もあったと思うけど。7千人のフェイエノールダーたちが一つの街に行けばそれは常に起き得ることだ。酔っぱらえば人々は放蕩になるもの。

 

でも数千人のフェイエノールダーたちを狭い路地に押し込めて大きな混乱を招いた原因はどこにある?押し潰され、地面に倒され、身の守りようのない無抵抗のサポーターをMEが容赦無く叩いた怒りはどこに向ければいい?私たちはどこにも行き場が無く、ぺしゃんこにされた気分だったんだ。数日経って、私たちはみんなで壊したんだからそれも当然だという記事を読むと、頭痛はさらに酷くなるよ。

 

これは行きすぎた警察の行為だ、だとか、暴力行為を容認しろだとかいうことじゃない(ローマの警察がフットボール・サポーターに対してどういう行為をするかはそもそも知られている)。自分たちの国のセレブや政治家さえも、この数日「バーバリアン」という言葉を言いたくてたまらないようだ。暴徒のパスポートを取り上げろというCDAの党首 ブーマのコメントには笑わせてもらったよ。パスポートを取り上げれば現在の問題は全て解決すると思っているようだ。マースヘバウでの暴動の時のように、水曜も木曜も最初に手を挙げた人たちがサポーターを逮捕した。彼らの間違った行為は用心のためとは言えない。

 

結論として、私はこの数日の報道にはウンザリしている。悪い行為は確かにあったけれど、あの広場の雰囲気はずっと良かったんだ。古い建造物は何一つ壊されてなかったし、店先での破壊もなかった。MEが入ってきたところから雰囲気は変わり、サポーターの一部が攻撃的になった。それに対してMEが猛烈な対応を見せ、数千人のサポーターがあまりに狭い路地に押し込められることになった。バス乗り場でもMEは善意の、罪のないサポーターに対して不必要に攻撃的だった。その後のスタディオンでは何の不協和も聞こえていない。全てのストーリィを語るのはそれほど難しくないはずだ。新聞、TV番組、政治家、解説者、そしてスタディオンの中でも外でも大抵の行為でクラブ、街、スポーツのための素晴らしいショーケースだった数千人のサポーターに対してフェアに話をしてくれる人たちに。

 

https://levenmetfeyenoord.wordpress.com/2015/02/23/rome-mijn-verhaal/