フェイエノールトのユース育成は毎年何人ものタレントを輩出して称賛を浴びているが、全てのユース選手がトップチームのスタメンに到達する訳では無く、別の場所でキャリアを続ける者もいる。FR12.nlは毎週火曜にそうした選手たちにインタビューしており、今週はシャビル・イソフィ。
シャビル・イソフィは長年フェイエノールトのユースのフロート・タレントと見られていた。このMFはミケル・ネロムやケルフィン・レールダムらと共に若くしてクラブと契約。しかしAfghaan生まれのこの選手がフェイエノールトのトップチームでデビューすることは無かった。22歳になった彼は現在BVV Barendrechtでプレーしているが、プロ・フットボールに戻る希望を捨ててはいない。
「僕はAZでD1の時にフェイエノールトにスカウトされたんだ。結局フェイエノールトに行く事になって、C1に入った。フェイエノールトでの時間は最高に楽しかったよ。最初のC2ではステファン・デ・フライとブルーノ・マルティンス・インディがいたし、C1に入れた時はリッキー・ファン・ハーレン、ルク・カスタイニョス、ジェフリー・ブルマがいた。才能溢れる楽しいグループで、僕らはたくさんのタイトルを獲った」
イソフィは16歳でフェイエノールトと最初のプロ契約を結んだ。 「ハードワークが報われたと思った。僕はあの世代で最初に契約した一人だったんだ。あの若さであんなフロート・クラブと契約できるのは素晴らしいこと。当時あれ以上のことは望めなかったし、とても光栄だった」
イソフィはA1当時の監督だったジャン・パウル・ファン・ハステルに対して賞讃の声を惜しまない。「ジャン・パウル・ファン・ハステルでの下でのA1は僕の最良の時だった。彼は僕が知る限り最高の監督の一人。いつもポジティヴでいつも選手のベストの力を出させようとするんだ。いつか彼がフェイエノールトの監督になれると確信している。彼にはその資格も才能もあるからね。彼の下でチームが多くのタイトルを獲ったことが彼の力を物語っている」
このMFは2010-2011シーズンにファン・ハステルの提案でエクセルシオールにレンタルされた。「ファン・ハステルに僕の成長のためにはエクセルシオールに行った方が良いと言われたんだ。フェイエノールト1へのステップはあの時には大きすぎたからね。エールディヴィジのクラブでプレーできるなら僕も是非行きたいと思ったよ」
「でも結局エクセルシオールでほとんどプレーできなかった。A1からエクセルシオールへのステップはそれほど大きくなかったけど、競争がとても激しかったんだ。当時のチームには経験ある選手がたくさんいて、僕には経験がなかったからね。振り返って見れば僕の成長にとってエクセルシオール行きはそれほど賢明では無かったかもしれない」
2011-2012のプレシーズンに、イソフィはマリオ・ベーンのもとで力を証明するチャンスを得た。「あれで子供の頃からの夢が叶った。ユースの頃からずっとトップチームに到達したいと思っていたからね。僕はプレシーズンで良いプレーをしてたくさんゴールも決めた(3得点)けど、マリオ・ベーンが辞めてクーマンが後任になると、僕は結局控えになってヨングの試合しか出れなかった。マリオ・ベーンはB1とA1時代から僕を知っていてくれたけど、クーマンは僕を知らなかったんだ。でもこれがフットボール。誰かが去ればまた別の誰かが来る」
「ロナルド・クーマンの下での1シーズン目、中盤の競争はとての激しかった。今のようにヨルディ・クラーシとカリム・エル・アマーディがいたし、10番ではオトマン・バッカルがとても上手くやっていた。競争は激しかったけど、でもそれは僕にとってだけじゃない。リッキー・ファン・ハーレンもカモヘロ・モコチョも当時フェイエノールトにいたけど、ほとんど出場機会を得られなかった。モコチョは今はFC トゥエンテで毎週良いプレーをしてるけど、当時からフットボール選手としての彼の力は全く変わらなかった。だから彼が活躍しているのはとても嬉しいよ。チャンスをモノにするには間違いなく運も必要だからね」
2011-2012シーズンと2012-2013シーズンにはFC ドルドレヒトとテルスターに再びレンタルされ、イソフィの契約は延長されなかった。「辛かったけど、そうなるとは感じていた。3回レンタルされて、思うようにもいかなかったしね。それを考えれば、多少予想はできる」
「テルスターへのレンタル期間には僕は良いプレーをして、定期的にゴールも決めていた。フリー移籍になった時にもっと良いクラブから関心が来ることを期待したけど、具体的にならず僕はテルスターと1年契約をした。でもプレシーズンを離脱してゲームリズムを取り戻さなければいけなかったんだ。1月頃になってまたプレーできるようになったけど、1年目ほど上手く行かなかった。僕は攻撃的フットボールが好きだけど、テルスターは守備的プレーだったからね。だから1年が終わって、お別れするのがお互いのためだった」
そしてイソフィはいまアマチュアのBVV バレントレヒトでプレーしている。「移籍市場の最終日にバレントレヒトとサインしたんだ。シーズン前半は何事も無かったよ。良くもなかったけど、僕はここで出場時間を得られるし、フィットネスを保てている。プロ・フットボールに戻るんだという僕の野望はクラブも知っている。いろいろあったこの数年間から僕はここで頭をクリアーにもできた。今は自分自身のためにたくさんトレーニングしているし、プロ・フットボールに戻るために必死にやっている」
決して思うように行かなかったフェイエノールト時代だったが、イソフィはクラブでの時間を良いフィーリングで振り返った。「僕はいまとても高いレベルでプレーしているみんなと一緒にプレーできた。自分は当時最高のタレントの一人だったし、幸せだったよ。ただトップチームでは上手くいかなかった。本当のチャンスは貰えず、デビューもできなかったから、本当の自分を証明することもできなかった。でももっと良い選手たちがいたから、監督の選択は理解できる。僕はクラブで8年間を過ごしたし、その時間は誰も僕から奪うことはできない。フェイエノールトはオランダ最高のクラブだ」
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