オランイェがフンデルローで始まったトレーニングキャンプにおいて、5-3-2の新システムを試みているのは間違いない。ケヴィン・ストロートマンの離脱を受け、「彼がいなければシステムを変える必要がある」とボンズコーチ ルイ・ファン・ハールが語った事で、オランダでは2コントローラーの採用や、4-4-2システムへの変更が話題に上っていたが、どうやら本命はフェイエノールトがシーズン終盤に用いた5-3-2システムになったようだ。
シーズン後半にFC トゥエンテ戦(uit)での悲劇的な形での引き分けと、デ・カイプでのデ・クラシケル敗戦を受けて、後が無くなったフェイエノールト。ロナルド・クーマンは根本的にアプローチ方法を変える必要があると感じ、それまでのスタメン固定を辞め、5-3-2システムの導入によって7連勝、左サイドで攻守に躍動したテレンス・コンゴロの大ブレイクもあって見事に2位でフィニッシュした。特に完全に相手をコントロールしての完勝を収めたアイントホーフェンでのPSV戦、スタンドではストロートマンと共に観戦していたファン・ハールがリハビリ中のロビン・ファン・ペルシと熱心に議論する姿がカメラにも捉えられており、このシステムをWKでオランイェにも導入する可能性を話し合っていたはず、と先日De Telegraafが報じていた。
そして水曜から始まったフンデルローでのトレーニング・キャンプ。まだエールディヴィジ勢にマルコ・ファン・ヒンケルを含む20名のみで、国外でプレーするビッグネームは不在だが、木曜の午前練習の後にジョエル・フェルトマンがカメラの前で「DFを増やした新システムを試している」とコメント。ボールを持っていない時は5-3-2で、ボールを持っている時は3-5-2でプレーする新システムがオプションとして導入されるのはほぼ間違いない。
ストロートマンの不在によるチームのバランスの取り直しだけでなく、経験不足の守備陣の一人一人の負担軽減と組み立ての安定化に5-3-2が有効なのはクーマンが証明済み。ブラジルでの初戦スペイン戦でどのシステムを用いるかは今後選手たちが合流していく中で確定させていく事になるが、5-3-2の”5”の部分はほぼエールディヴィジ組が担う事になるのは間違いなく、おそらく来週土曜のエクアドル戦で新システムが実際に試されるだろう。