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AZがフェルベークを解任!

日曜の昼、エールディヴィジ第8節のヘルダールセ・ダービーを待っていたオランダ・フットボール界に衝撃のニュースが走った。先日土曜にコップローパー PSVに完勝していたAZが監督 ヘルトヤン・フェルベークの解任を発表。クラブサイトで「選手グループと監督との間に化学反応が起きておらず、信頼関係も築けていないため、RvC(監査会)とディレクターでこれ以上協力関係を持つベースが無いと判断した」とコメント。12.30から会見を開き、テクニカル・ディレクターのステュワルトとキャプテンのマルテンスが出席した。

 

テクニカル・ディレクター アーネスト・ステュワルト

「組織内から、監督と選手グループの化学反応が無くなっているという様々なシグナルを受けていた。そのため、我々は残念ながらこの決断をせざるを得なかった。一晩で決めた訳ではなく、時間を掛けて見てきた結果。

 

「今日午前中のRvC、ディレクター、フェルベークとの話し合いは敬意に満ちたものだった。私自身フェルベークとはずっと良い関係を築けていた。結果の面でも3年と3ヶ月の間素晴らしかった。しかし好結果が水面下で起きていたことを包み隠していたのかもしれない。この数週間でそれらが表面化してきたことで、今回の決断に至った。上手くいっていなかったことが、ここ最近はさらに悪化したんだ。残念だがこの動きを止める事はできない。PSVに勝った?感情に身を任せることはしない。化学反応の欠如は長期間にわたっている」

 

「今回の事はAZとして誇れることではなく、クラブにプレッシャーをかけることになるが、こうせざるを得ない。フェルベーク解任の決断は昨日のPSV戦後に行った。解任は試合の結果とは何の関係も無い」

 

「いま新監督について話をするのは敬意を欠く。我々はこれからその件に取り組むところ」

 

http://www.ad.nl/ad/nl/1442/AZ/article/detail/3518166/2013/09/29/Stewart-Ontslag-Verbeek-was-onvermijdelijk.dhtml

http://www.voetbalprimeur.nl/nieuws/item/stewart-helaas-was-dit-niet-tegen-te-houden

 

マールテン・マルテンス

「AZは結果だけでなく多くの事に目を向けている。フェルベークのプロセスは最近はもう前進が見られなかった。もうスムーズに行っていない点がいくつもあったんだ」

 

「僕らは良いグループであり、何かをやれると感じている。PSV戦での僕らのリアクションはチームにとって賞讃すべきもの」

 

「フェルベークとは話をしたし、握手して感謝を伝えた。彼もしっかり答えてくれたよ。彼はとても現実的だった」

 

「フェルベークと選手グループの間で何があったかを言って事件にするつもりはない。単純にもう一緒に成長することが無かったんだ。それにこの解任は選手グループからの不満だけによるものではない。僕らに監督を辞めさせる権利はないからね」

 

http://www.voetbalprimeur.nl/nieuws/item/martens-proces-met-verbeek-ging-niet-vooruit

 

久々のフリーセ・ダービーを楽しみに待っていたフォッペ・デ・ハーンもFOXのカメラを前にしてこのニュースに驚きを隠せず。

「ショックだ。彼にとって非常に残念な事だろう。監督をやっていれば誰だってこういうことは望んでいない。いつもならAZの人々は理性的な人たちが多いし、何があったのか私には分からない」

 

http://www.voetbalprimeur.nl/nieuws/item/de-haan-geschrokken-van-ontslag-verbeek

 

ヘルトヤン・フェルベークは冷静に受け止めてコメントを発表。

「私にとってこれは晴天の霹靂。選手たちの中に不穏な動きがあるのに私がほとんど気づかなかったのは奇妙。それに結果も良かった。多分私個人の保存可能期間とトレーニング・アプローチの有効期限が今日では少し早まっているんだろう。しかし私は結局の所、自身のリーダーシップ・スタイルと自身のキャラクターがある人間。私は私でしかなく、そのキャラクターが行きすぎることもある」

 

http://www.voetbalprimeur.nl/nieuws/item/verbeek-zelf-weinig-gemerkt-van-onrust

 

フェルベークはヘーレンフェーンの監督として評価を高めたものの大成功のシーズンにも関わらず契約延長のオファーを提示されず、結局復権を目指すフェイエノールトの監督に就任したが、悲劇的なシーズンを過ごした数ヶ月後のウィンターストップにやはり選手グループと対立して解任、しかしヘラクレスでの2年間は再び成功を収めて、2010年からディック・アドフォカートの後任として「クラブの哲学にあっている」とオファーを受けたAZで指揮を負かされた。それ以後クラブを3度の欧州戦へ導き、昨シーズンはKNVB-bekerのフィナーレでPSVを破ってベーカーを獲得。今シーズンもヨハン・クライフ・スハールで延長の末にアヤックスを破り(2-3)、欧州戦本大会では現時点オランダ勢唯一の勝ち星をあげ、リーグ戦は8試合を終えてコップローパーに2pts差の13ptsで8位と上位を狙える位置に付けていた。

 

ステュワルトの口からも正確な解任理由は明かされず、実際に何があったかは推し量るしかないが、他者に合わせることを知らずに自身の考えを貫くフェルベークは、名将であることに疑いはないものの過去にKNVBやクラブと度々衝突。AZでの最初の2シーズンは好成績によってカバーされてはいたが、ラスムス・エルムやニクラス・モイサンデルらが去った昨シーズンはチーム再建に苦戦。リーグ戦で下位に沈んだ中で、規律委員会への批判によって処分を受けるなど大きな話題となり、クラブイメージを損なっていたのは確かだろう。

 

AZは木曜にはELのグループステージ第2節が待ち構えているため、暫定監督としてアシスタントのマルティンとデニスのハール親子が指揮を引き継ぐが、2人ともコーチ・ライセンスの要求を満たしていないために長期的に最終責任者としてベンチに座ることはできない。現在名の知られたクラブを持たない監督にはフランク・ライカールト、フレッド・ルテン、コ・アドリアーンセ、アレックス・パストールらがおり、その中でパストールはユース時代を過ごしたAZで監督をする野望を持っているのが周知の事実であるが、フェルベークの親しい友人であることがネックになるかもしれない。