フェイエノールトの2013-2014シーズンの欧州での冒険はELプレーオフ・ラウンドで終わって閉まった。ロシアのKuban Krasnodarは2試合を通してロナルド・クーマンのチームに勝利。ロシアでのアウエーゲームを1-0で敗れたのに続き、木曜夜もフェイエノールトはデ・カイプで1-2の敗戦。グラツィアーノ・ペッレが序盤にフェイエノールトの唯一のゴールを決め、その直前にはPKを失敗している。
デ・カイプはキックオフから大興奮の声援が鳴り響き、近年のフェイエノールトのクラブ史においても最も美しい夜だったと言えるだろう。ロシアでの1-0敗戦のビハインドのため、ELのグループステージに到達するにはチームが最大限のパフォーマンスを出さなければならないのは明らか。ヘット・レヒューンはそのためにも試合開始の笛からプレーを盛り立てようとハリケーンのような音を創り出してくれた。
その大音量に駆り立てられるように、この夜のフェイエノールトは素晴らしい序盤。Krasnodarでは単発的にしか相手ゴールに近づけなかったフェイエノールトだったが、デ・カイプでは早々にゴールを決めた。レクス・インマルスの見事なスルーパスからペッレがシュートを決めるとスタディオンは熱狂で揺れ、試合も2試合通してタイに。
ペッレはこの先制点で1分前のミスを取り戻した形に。試合の出だしに主審 Michael Oliverはボールをペナルティ・スポットにおいていたからだ。サムエル・アルメンテーロスがAleksei Kozlovに足をかけられ、このイギリス人の判定は正当なものだった。しかしボールの後ろに立ったペッレの強烈なシュートはAlexander Belenovに止められてしまった。
序盤に得られた点差は「たった」1点だったが、フェイエノールトは望みうる最高のスタートを切ろうと精力的にリードを広げにかかっていた。ミケル・ネロム(シュートはセーブされる)、レクス・インマルス(ヘディングは逸れる)、ペッレ(ヘディングはバーの上に)に大チャンスがあったが、フェイエノールトは背後に大きなスペースも与えていた。
クーマンはDFにスピードのある選手を選んではいたが、20分にビジターの苛烈なカウンターを見せつけられてしまう。ダリル・ヤンマートがドリブルで進む対面のGheorghe Bucurのスピードに付いていけず、ゴールラインまで到達させてしまう。そこからBucurのパスを受けたがノーマークのIvelin Popovはゴール前至近距離で触るだけだった。
ロシアの相手のフィニッシュの効き目は後半早々から明らかに。ピッチ上で最もゴールを狙おうとしていたのはフェイエノールトだったが、得点は再びピッチの反対側で生まれる事に。奥のスペースへのパスを受けたBucurがそのままGK ムルデルを破った。
これでグループステージに進むには非常に堅いKuban Krasnodar相手に3ゴールが必要になり、フェイエノールトにとってこのゴールは非常に痛い一撃。試合の残り時間は相手がほとんど自陣から出てこないのも事態を難しくさせた。攻撃をしかけ続けたフェイエノールトだが、最後の笛までロシアの守備をトラブルに陥れることはもはやできず。
敗戦にも関わらず、フェイエノールトにはELグループステージに進むごく小さな可能性はまだ残されている。POラウンドで敗退した全チームから、参加資格停止となったFenerbahçeの代わりにEL本戦へ進む1チームを決めるドローをUEFAは金曜9.00に行う。
Feyenoord – Kuban Krasnodar 1-2
Scoreverloop:
7’ 1-0 Pellè
19’ 1-1 Popov
50’ 1-2 Bucur
Scheidsrechter: Oliver (Eng)
Geel: Martins Indi (Feyenoord), Bucur, Kozlov, Bugaev (Kuban Krasnodar)
Bijzonderheden: Pellè mist strafschop (3’).
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; Janmaat, De Vrij, Martins Indi, Nelom; Clasie (53’ Vormer), Immers, Vilhena; Schaken (59’ Manu), Pellè en Armenteros (76’ Verhoek).
Kuban Krasnodar: Belenov; Kozlov, Xandão, Dealbert, Bugaev; Tlisov, Kaboré, Tsorayev (69’ Sosnin); Bucur, Baldé (90’ Cissé) en Popov (83’ Fidler).
ロナルド・クーマン
「序盤は前もってやりたかった事ができていた。アグレッシブなプレーと早めのプレッシャー。先制のシナリオはパーフェクトだった」
「自分たちのミスから不安定になってしまった。GKへのバックパスが相手のCKになり、組み立てで不必要にボールを失った。それでもまだ前半の我々のプレーは素晴らしかった。ただ4,5回の大チャンスがあってHT1-1では足りない」
「2失点目で信じる気持ちが消えてしまった。この敗戦は避けられたものであり非常にがっかり。我々は主に自分たちで負けた」
多くのチャンスを逃したレクス・インマルスについて
「彼はポジションに入るクオリティはあるが、最低でも一つは決めるべき」
クラーシの交代について
「ハムストリングに痛みがあり、私もリスクは冒したくなかった。1-2で替えた訳ではない」
http://www.feyenoord.nl/nieuws/nieuwsoverzicht/koeman-vooral-van-onszelf-verloren
ステファン・デ・フライ
「10分で2-0にしていても相手は何も言えなかったはず。1-0でデ・カイプの興奮が爆発し、僕らにとって素晴らしい夜が始まったはずだった。それを続けられなかったのが残念。僕らが相手に試合に戻るチャンスを与えてしまった。最初のベストチャンスを決められ、後半出だしの1-2でさらに難しくなった。僕らにとっては効率性の教訓。この結果はクラブにとっても選手たちにとっても大きな失望だ」
ミケル・ネロム
「良いプレーをするだけではこのレベルでは不十分。僕らはサイドから多くのチャンスを作ったけれど、そのろ決めなければいけない。それができなかったのがとても残念」
「HTにこのまま同じプレーを続けようと言い合った。まだ45分あったし、観客のサポートがあればまだどんな可能性もあったはず。1-2にされた後でもスタディオンの雰囲気は最高だった」
ルーベン・スハーケン
「特に若い選手たちにはELグループステージは素晴らしい経験になったはず。最高のスタートだったし、僕らの方がチャンスは多かった。狙い通りに先制できたけれど、その後はチャンスを決められなかった」
開始15分間は素晴らしい内容でした。正直PK'erはトニーで良い気がしますが。
ただそこから急にプレーレベルが落ち、ブルーノが謎のミスを連発。クラーシのパフォーマンスも急激に落ちて勢いを失うとダリルの一瞬の判断ミスで痛い失点。その後もまぁチャンスはあったんですが、1年前同様に決められず。
後半も相手はきっちりと決めてきましたし、これは普通にクオリティの差ですね。相手が悪かったと言うべきか、まだ欧州のレベルではなかったと言うべきか。
残念ながら今シーズンも週一ということでクーマンのプランもいろいろ変わってくるでしょうが、まずは日曜にクラーシ抜きでローダ戦。