Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

2012/2013シーズン前半戦、だいたいのまとめ

今シーズンも先の読めない展開を見せるエールディヴィジ。ゴール数がやや減ったのはドストやルーク・デ・ヨングといったトップスピッツが去って各チームが決定力不足に苦しんでいる影響か。EL勢が全て冬越えに失敗するなど、それぞれの事情でプレーレベルを維持するのに苦しんだのが前半戦の大きな印象だろう。それでもヘラクレスやADOを初め、依然として多くのクラブが攻撃的なフットボールを展開しようとしている。後半戦は怪我人やコンディションが戻ってよりハイレベルで魅力的な試合が多くなるのを期待したい。

 

もう一つの大きなトピックとしてはアルメレでのアマチュアの試合で起きた線審への暴行致死事件によって"Respect問題"が大きく燃え上がり、結果としてKNVBが審判への抗議を厳罰化することを決定。既成事実的に前倒しで適用された前半戦最終節では抗議で即イエローカードを受けた選手が5人。監督たちは漏れなく反対意見を表明しているが後半戦も大きな影響が予想される。

 

上位陣はAZとヘーレンフェーンが失望のシーズンを送り、野望に燃えるフィテッセが勝ち点を積み上げたことでトップ5の争いに。例年に無くPSVとトゥエンテが前半戦から苦しんだことで5位まで5pts差で年越しという大接戦。昨シーズンのようなトップ・パフォーマンスと悲劇的なパフォーマンスを繰り返す不安定さというよりも、飛び抜けたチームはなく全体的に低調で、その日の調子でどんな相手にも苦しむ可能性があるというリーグの現状を示した展開だろう。ただPSVやトゥエンテが後半戦主力の復帰で力強さを取り戻す期待感はある。

 

サブトッパー勢は今シーズンも低調。フィテッセが予想以上の上位争いで抜けだし、ユトレヒトが誰もが予想しなかった見事な活躍を見せたが、フローニンゲンヘーレンフェーン、AZ、ローダらがリンカーライヒェにいないのはやはり寂しい。中位ではヘラクレスが3-4-3で旋風を起こし、ADOがポゼッションを主体としたコンビネーション・フットボールへのリニューアルが遂に完成して高い評価を受けたのが少ない光明。

 

下位は14位ズヴォレから18位ヴィレムIIまで3pts差。ズヴォレが小さな戦力でフレッシュなフットボールを見せてくれる一方、ローダとNACの予想を上回る不振振りが目立っった。

 

 

1. PSV 40pts 13勝1分け4敗 得点60失点42

アドフォカートとファン・ボメルを迎えたものの、アウエーシンドロームが消えずに不安定な前半戦の戦い振りで、いまだにエールディヴィジ最高額のセレクションの力を出し切れていない。GKをティトンからワーテルマンに変更、DFラインの補強に加えたザンカが適応に遅れ、ピータースとヴィレムスの長期離脱で再び左バックがいなくなるなど守備陣の問題は未解決。だがむしろ攻撃陣の方がより問題だろう。前半戦60ゴールの聞こえは良いが、それ以上にチャンスを決めきれずに勝ち点を落としている試合が非常に多い。トイヴォネンの早期復帰だけで解決されるとも思えないが、少なくとも「前半戦だけでメッシの記録を超えられた」と笑いものにされたワィナルドゥムよりはマシなはずで、後はようやくスピッツのポジションを取り戻したマタフスが爆発できるかに期待がかかる。その上でレンス、ナルシン、メルテンスの誰を起用するかもポイント。

 

移籍の意志は見せていないストロートマンだが、もし冬の移籍が実現すれば再び年明けの大失速でティートルを逃す怖れもあるため、ブランツの判断が問われる。主力の離脱が無く後半戦を戦えればトゥエンテと共にティートルレースの本命なのは間違いない。ファン・ボメルがどこまでイエローカードの枚数を伸ばすか、前半戦ではストロートマンやメルテンスら問題児が審判に詰め寄るシーンが再三あったたため、KNVBの『新基準』に対応できるかも注目。

 

2. FC Twente 40pts 12勝4分け2敗 得点35失点14

EL予選1回戦からのスタートで早めの仕上がりは良かったが、疲れが溜まる中でミハイロフ、フェル、チャドリ、ブリキンと離脱。それでも魅力的なフットボールをしていないという批判の中でも11月以外は大きく勝ち点を落とすことなくPSVと勝ち点で並んでウィンターストップに入れたのは満足できる結果だろう。

 

シーズン前からの予想通り、最大のポイントはチャドリとタディッチのクリエイティヴィティをどう活かすか。中盤のフットボール能力に依然問題がある以上、両サイドに置くよりもタディッチを中盤に置く方がベターに思える。もう一つの方法はスヒルデルを中盤に組み込んでフェルを高めに置いて突進力を活かす形だが、ヴィスヘルホフがベンチに落ちてDFラインの組み立て能力に大きな問題を抱えているのが悩みの種だ。

毎試合多くのチャンスを作りながら引き分け続きで敗退したELが示すように、スピッツの決定力は大きな問題。おそらくこれだけカスタイニョスを使わなければならなかったのは見込み違いだっただろう。そしてカスタイニョスがこれだけ決定機を逃したのはさらに予想外だったはず。ポストワーカーのブリキンを起点にしてチャドリとタディッチとの連携強化が冬の課題か。

 

移籍市場の度にダグラスの移籍が不安視されながら未だ実現せずにいよいよ残り半年。大きな移籍金は見込めないためにムンステルマンが辛抱するか。主力が戻ったウィンターストップ直前には十分説得力のある魅力的なフットボールを展開していたため、PSVと並ぶ本命。グチェーレス、カブラル、ジェシィと選手層は決して厚くないが、すでにリーグ戦しか残っていない事は不幸中の幸い。後はトッパーで弱腰の采配が目立ったマクラーレンが強気なフットボールを展開できるか。

 

3. Ajax 37pts 10勝7分け1敗 得点42失点20

フロント人事が一通り終わってビロード革命がようやく終了。成果が出るには数年かかり、成果が出るのかもどうかも分からないが、クラブ運営への影響はすでに明らかに出ており、「実は大きな負債を抱えているのでは?」と報道されるほど夏の補強費を出さずに戦った前半戦。CLのグループステージ3位で欧州年越し、ベーカー戦もいつも通りのくじ運でベスト8、リーグ戦でもPSV&トゥエンテと3pts差は例年を考えればあまりに十分すぎる大健闘。「全く守備のことを考えていない」と指摘されるほど脆さを見せてすでに20失点しているが、モイサンデルはフェルトンゲンの穴を埋めるフットボール能力を見せ、これまでファンに幾度となくブーイングを浴びてきたブリントが左バックで遂にスタメンとなって躍動感を見せているなど、DFラインに決して大きな穴は無い。むしろ不安定なのはアニータの去ったコントローラーの穴埋めに獲得したポウルセンだろう。その経験値と期待値に見合うプレーとはお世辞にも言い難い。前線ではサーナのブレイクからブーリフテルが長期離脱から復帰、フィッシェルのデビューとトップクラブとは思えないほど僅かな小駒のやり繰り。バベルの怪我とシクトルソンの再び長期離脱は当然痛手で、現状トップチームの純粋なスピッツエールディヴィジ1年目のフーセンのみで結局デ・ヨングが代わりを務める場面も。

 

冬の移籍では『最後の負の遺産スレイマニがようやく放出の見込みで、エリクセンに多少の噂がある程度。ティートル争いは続けられるだろうが、1月以降も3つのコンペティションを戦いながらスハールを獲る体力がこのセレクションにあるとは・・・ この数年フル稼働の続くエリクセンかデ・ヨングのどちらかが欠ければ即終戦という緊張感。

 

4. Feyenoord 37pts 11勝4分け3敗 得点37失点23

フラール、エル・アマーディ、バッカル、グイデッティというセンターラインを失いながらティートルを争える位置で前半戦を終え、再び多くの専門家の予想を超えるパフォーマンスを残した。欧州予選では9番の不在と新戦力の適応が間に合わず、くじ運も無く敗退したが、移籍最終日にペッレのレンタルというサプライズ補強。AZ戦の決定力不足を知るオランダ人全てが疑問視したが、結果的にこの補強がグイデッティの後継者を見つけられないでいたチームを救うことになった。ポストワーカーとしてもフィニッシャーとしてもトップレベルのプレーを披露し、前半戦リーグMVPの活躍を見せたペッレによってチーム全体のフットボール能力も向上。カウンターに比重のあった昨シーズンに比べ、引いた相手にもペッレとインマルスの高さを使って強引に崩せるようになったのはとてもつもなく大きい。フラールの抜けたDFラインも貴重なベテランのマタイセンを補強。デ・フライ、マルティンス・インディ、ヤンマートとというオランダ代表4人組でクラーシと共に強力な守備組織を形成しており、守備面はエールディヴィジ・トップレベル。ただ、それでも前半23失点はセットプレー守備の問題であり、ウィンターストップでのキャンプで徹底した改善が必要だ。

 

デ・フライやクラーシにいよいよ移籍の噂が出てきたが、共にまだ国外に出る意志は無し。フォルメルやホーセンス、フェルフークはまだスタメンを奪えていないが、フィリェナやボエチウスが台頭。ムルデル、デ・フライ、マタイセンの離脱もランプルーやコンゴロの活躍で何とか乗り切るなど選手層は厚く、問題は替えの効かないペッレが怪我や出場停止になった時にアチャバールが代わりを務められるかどうか。

 

トッパーで圧倒的なパフォーマンスを見せた昨シーズンに比べ、今シーズン前半戦ではトップ5相手にわずか1pt。ただデ・クラシケル以外はアウエーだったため、1年間無敗を誇るデ・カイプで後半戦巻き返せればティートルレースも視界に入ってくる。まずは1月の再開直後のベーカー戦を含むトッパー3連戦。

 

5. Vitesse 35pts 10勝5分け3敗 得点34失点18

誰一人真実味を感じていなかったヨルダニアの『3年計画』の3年目でついにティートル・レース参戦か、というところまでやって来た前半戦。ただルテンの監督就任とテオ・ヤンセンの加入でチームに一見安定感が生まれ、ボニーとライスの連携も機能しているように見えるが、次々と相手にチャンスを与えてはフェルトハイゼンのセーブに救われた試合も多く、18失点という数字ほどの安定感は決して無い。攻撃陣はカクータの加入でようやく両サイドにウィンガーを置ける布陣が実現したが、あまりにローテンポな試合も多く依然ちぐはぐさも残る。

 

欧州トップクラブがボニーに関心を寄せている以上、ボニーの移籍によって後半戦は別チームになる可能性は高く予想は困難。ターゲットマンとフィニッシャーと10番を兼ねるボニーの穴をハーフェナールやライスが埋めるのは不可能であり、最も現実的なのはファン・ヒンケルをトップ下に上げ、ファン・デル・ハイデンを中盤に戻すことだろう。テオ・ヤンセンも高めの位置を取りやすくなることで、むしろ中盤の機能性によるフットボールとしてはこちらの方が期待できるが・・・ 最低3人の補強を求めるルテンに対してヨルダニアがどう動くかも注目。前半圧倒的な成績を残したトッパーでも多くの試合で多くのチャンスを作られながら少ないチャンスで取った勝ち点が多く、現実的に見ればやはり4位以内が目標。

 

6. FC Utrecht 30pts 8勝6分け4敗 得点24失点19

この順位での年越しを予想した人は誰一人いなかっただろう。財政難からこの夏もまともな補強はできず、ほとんどの人が今シーズンも下位で苦しむと予想していた。ただドゥプランらが売れ残ったのが不幸中の幸いで、オール、カーリ、ファン・デル・マーレル、ブルトハイス、サロータら昨シーズン「ほどほど」だった選手たちがいずれも大きく成長。ヴァウタースのプレッシング戦術も機能し、数少ない新戦力でもライテルがフォルム以来の守護神として高いパフォーマンスを披露、ムレンガが怪我無く過ごすなど怪我人も例年に比べて遙かに少なく、ほとんど全てが上手く回った半年だっただろう。

 

サブトッパー勢が苦しむ中で次々に勝ち点を獲得しての6位。この冬も補強資金がない中でドゥプランとヴァイテンスが移籍すれば後半戦は苦しくなるが、5位とも7位とも勝ち点差が離れているため、このままPO枠死守は現実的な目標だろう。

 

7. N.E.C. 24pts 6勝6分け6敗 得点24失点30

今シーズンも大きく崩れることなく、昨シーズンを上回るPO圏内で年越し。シェーネとホーセンスが抜けて当初はコールワイク、ロールダ、スノのダイナミックな3センターを計画も、ロールダが期待に応えられなかったことで早々に断念。とスノが再び心不全を起こしたことで当初の予定は大きく狂ったが、リェクスの活躍もあってフォールを10番に回すことができたおかげで結果的には好転。ゼーファイクの抜けたスピッツの穴はスコアラーとしてはプラッチェが何とか埋めているが、ターゲットマン不在の中で同フットボールをするかはまだ模索中。ナイティンクの抜けたCBも結局ブロイエルを回して埋めたが、コンボイがすでに3枚のレッドカードと悩みの種。守護神バボシュの離脱はシヌーが埋めているが、足りなくなったGKの枚数をどうするか・・・

 

8. ADO Den Hagg 5勝8分け5敗 得点30失点29

エールディヴィジのクラブとしては珍しくプレシーズン早々に補強を終わらせて予想通り安定して高いパフォーマンスを披露。マイヤース、ヴォルムホール、ホラと新戦力も期待通りの活躍だが、プポンのゴール数の少なさが唯一の誤算か。デ・フラーフスハップ時代に比べてゴールへ向かう動きが悪く、一人だけ意思疎通に苦しんでいる印象。ただキャンプでそこを修正できればこのままPO枠を狙える可能性もある。

 

9. RKC Waalwijk 22pts 5勝7分け6敗 得点24失点22

リンカーライヒェでの年越しももはやサプライズではない。昨夏に多くの主力が抜けながらも中盤はダイツが台頭。ヨーゼフゾーン、シェヴァリエと新戦力も特にカウンターで違いを作っており、トップコンディションならサブトッパーと十分対等に戦えるチームに。

冬の補強はほとんど無いだろうが、むしろブカーリがまだアマチュア契約、スタメンの9割が今シーズン限りで契約切れと、来シーズンを見据えてのチーム構成をどうしていくのかはクラブ戦略としてとてつもなく大きな問題。

 

10 Heracles Almelo 20pts 4勝8分け6敗 得点35失点35

大きな入れ替えのあったDF人だが、リーンストラ以外のCBが欠場した第6節フィテッセ戦から3バックを採用。それまでの5試合1勝2分け2敗という苦しいスタートから超攻撃的な3-4-3でゴールを多く生み出し始めて好転。エヴァートンが不調ながら、ハウリエのブレイクとアルメンテーロスの活躍で今シーズンも『オランダで最も魅力的なフットボールをするチーム』と高い評価を受けている。

 

今シーズンで契約の切れるアルメンテーロスとオヴァートムらには多くの関心が集まり、この冬の移籍が濃厚。その後ボスがどういうチームを作るかが興味深い。

 

11. FC Groningen 20pts 5勝5分け8敗 得点18失点28

マースカント1年目で、昨シーズンからの不調を引きずる苦しいシーズン。特に僅か18得点とサブトップへ復活を狙うにはあまりにも攻撃陣の迫力不足。ゼーファイクの決定力不足は予想通りとしても、明らかに体重オーバーの体でキレが無く、11月にセレクション外にしての特別ダイエット・プログラムを組むという有様。おかげでウィンターストップ直前にはキレを取り戻したので、冬休みで太らないことを願おう。

 

懸案の左サイドでキルムが多少好プレーを見せているが、むしろ右サイドのスヘットがまだ期待はずれで、唯一期待に大きく応えているのはフィニッシャーとしての才能を発揮しているデ・レーウだけ。ファン・ダイクが昨シーズンの不調を乗り越えて開花しつつあるが、セレクション全体としてはやはりサブトップを狙うにはあまりにも心許ない。出戻りの決まったリングレンが中盤でチームに安定感をもたらすことができるかどうか。

 

12. AZ 18pts 4勝6分け8敗 得点23失点32

左サイドの二人にモイサンデルとラスムス・エルムという主力の多くが抜けて予想された以上の苦戦。シーズン序盤はまだ多くのチャンスを作ってアルティドールがフィニッシャーとしての力を見せていたが、次第にチャンスを決められなくなると脆さを見せる守備から再三の失点がパターン化。さらにコンビネーションプレーにも陰りが見え始め、遂にはチームとしてのフットボールに全く見る影も無くなるという悪循環。

10月頃まではプレーに見合った勝ち点を取れていないと言えたが、ウィンターストップ前の戦い振りはあまりに悲劇的。これ以上悪くなる前にこのタイミングでウィンターストップに入れてラッキーだったと言うべきだろう。マヘル以外のタレントがいないが、ハウウェレーウの獲得が濃厚との報道もあり、実現すれば攻守に重要な存在となるはず。ウィンターストップにフェルベークが修正して後半戦へ入れることを期待しよう。幸いにもPO圏内とは大きな差はない。降格圏とも同じ事が言えるが・・・。

 

13. sc ヘーレンフェーン 18pts 4勝6分け8敗 得点27失点38

昨シーズン クラブ記録を塗り替える好成績を残したヤンスをスパッと切ってファン・バステンを迎えた1年目。看板だった3トップが抜けるにも関わらずあまりに動かない夏の補強で予想はされた通りの低調な前半戦。時に良いフットボールを見せるも、それを上回るあまりに悲劇的な試合もあり、チームの不振にデ・ハーンらOBがメディア上で再三プレッシャーを掛けるなどチーム周辺も落ち着かず。

それでも唯一残ったジュリチッチが独力で違いを見せ、スコアラーとしてのクオリティを見せるフィンボガソンとの連携が機能したことで18ptsを獲得できたのは前半戦半ばでの見込み以上。ファン・バステンの首も一応は繋がった。

しかしハウウェレーウとジュリチッチの冬の移籍が濃厚なため、途中で開き直った5バックを採用するなど迷走感のあったファン・バステンが再びチームを作れるかが大きな疑問。今シーズンは下位で残留争いを避けるのが精一杯だろう。

 

14. PEC Zwolle 15pts 3勝6分け9敗 得点17失点29

ジュピラーリーグを制したチームそのままに、フレッシュささえ感じさせるほどまっとうなフットボールを展開して高い評価を受けた前半戦。スピッツ不在に苦しんでここまでわずか17得点。ただアフディッチが途中からポジションをつかんで4得点と結果を残し、スロットも長期離脱からようやく戻って来たことで後半戦は攻撃力強化の期待が持てる。守備面はブールの好セーブに救われているが、どのチームに対してもチャンスが作れるフットボールをしているため、残留に必要な勝ち点は十分稼げるだろう。

 

15. Roda JC Kerkrade 15pts 3勝6分け9敗 得点22失点37

フォルメル、ユンケルとキープレイヤーが抜けて新チームを始動させたが、攻守におけるキープレイヤーの不在がそのまま不振に繋がってしまった。新GK クルトのセーブとデニーロのCBへのコンバートだけが光を感じさせたが、中盤は全くボールを運べず、キャプテンに就任したマルキのフィニッシュ能力を活かせる相方も見つけられず。10月からはVVVとのダービーに勝った後は9試合勝ち無しで、フェイエノールトヘラクレスに2試合連続5失点など悲劇的な状況。全くフットボールができないまま年内最終節のダービーでも前半は絶望感の漂う内容だったが、そこから屈強なポストプレイヤー レベデンスキの投入で流れが一変。常時4-2-4は採用でこないだろうが、後半戦に向けて戦術的な可能性を感じさせた勝利。これ以上は悪くなりようがないどん底と言って良い状況なため、ブロート次第で後半戦は巻き返せるはずだが、多少の補強は必要か。

 

16. VVV Venlo 15pts 3勝6分け9敗 得点22失点38

積極的な補強策も全く結果に繋がらず、10試合未勝利で迎えた第11節AZ戦で4-5-1でのドン引きカウンターにシフト。AZの決定力の無さと拙攻に助けられて棚ぼたで初勝利したことでその後もカウンターに賭ける超守備的戦術をとり続け、大ブレイクが期待されたヴィルツフットは不調の影響もあってベンチ生活が続き、前にはクレンとオーツの日本人コンビが並ぶ結果に。すでに15ptsを獲得したが以前入れ替え戦圏内なため、10人になったフローニンゲン相手に85分間低調な攻めで崩しきれないなど、バランスを取りつつのフットボール能力を向上させることができるかが課題。

 

17. NAC Breda 14pts 3勝5分け10敗 得点15失点37

財政難からまともな補強は全くできず、予想はされたがそれ以上の苦しいシーズン。特に純粋なスピッツがスハルクだけでほとんどルールリングがこのポジションでプレー。サイドプレイヤーもホーイやフェルベークといった未熟な若手だけでここまでリーグ最小15ゴール。

カレルセ解任でネボ・グデルイェが就任するも、戦術的にもメンタル的にも大きな変化は見られず。唯一ネモ・グデルイェが高めなポジションでフィニッシュワークに絡むシーンが多くなりチャンスを作れるようになったが、そのグデルイェがいよいよこの冬の移籍濃厚。カテゴリー1の脱出は決まったが、、多少の移籍金を得て新戦力を得られるかどうか。『NACの夜』の雰囲気を取り戻せなければ入れ替え戦の怖れが。

 

18. Willem II 12pts 2勝6分け10敗 得点16失点38

ダントツの最下位候補と見られていたが、すでにRKCヘーレンフェーン相手に2勝でNACと2pts差。それでもクオリティの低さは否めず、プレー内容も前半戦半ばからカウンター狙いの低調なものに。この冬はどうやら待望の純粋スピッツとしてコルクと契約のもようだが、普通にいけばこのまま最下位降格。