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トゥエンテ、アドリアーンセを解任しマクラーレンを再び迎え入れる

2012年最初の大ニュースはコ・アドリアーンセのわずか半年での解任劇だった。2日午後にTC/Tubantiaが速報を報じてからわずか1日、トゥエンテの新年のトレーニング再開にもアドリアーンセは姿を見せず、クラブから解任が発表された。中東へ去ったミシェル・プレドームの後任として昨夏に1年契約で高い期待感と共に迎え入れた「夢の監督候補」だったが、64歳の名将は結局この半年間でクラブ内外にインパクトは残せずに途中解任に終わってしまった。

 

これまで限られた財政をやり繰りし、ピッチ内外の適材適所で健全運営を続けてきたFC トゥエンテにしては思い切った早期解任であり衝撃のニュース。しかしアドリアーンセの強引な手法に対してフロントが不信感を持っている事は今シーズン早くから言われていた。縦に速いイングランドスタイル志向だったプレドームから、再び中盤でしっかりパスを回すホーランセスホールへの回帰を狙ってのアドリアーンセ招聘だったが、選手たちが慣れ親しんだ2コントローラーの4-3-3ではなく、1コントローラーの4-3-3、さらに4-2-4と毎試合監督の独断で変わるシステムに選手が馴染めていないのはプレーを見ていて明らか。特に明らかにフットボール能力に問題があったヤンコを起用し続けたのも疑問を持たれた。12月にはヴィスワ・クラフク戦(2-1)、フェイエノールト戦(3-2)、PSV戦(1-2)と3連敗。ELでは冬越えに成功したが、国内ではAZに5pts差を付けられ、ベーカー戦は敗退。ピッチ上での手法だけでなく、選手とスタッフとの人間的信頼関係も失い、もはや残された問題解決の手段は監督交代だけだったと報道されている。

 

アドリアーンセにとっては不運もあるだろう。AZ時代にはケネト・ペレス、バリー・ファン・ハーレンという二人の10番を常に同時起用できたが、トゥエンテではテオ・ヤンセン、ブライアン・ルイスを失い、代わりの補強はヴィレム・ヤンセンとリロイ・フェル。これではチームに創造性を再び与えることは不可能に近かった。

 

FC トゥエンテは金曜から始まるトレーニングキャンプに向けて新監督としてスティーヴン・マクラーレンを再び迎える。50歳になったマクラーレンは前回の就任時には2シーズンに渡り「オランダ人よりもオランダ流のフットボールをさせる」と高い評価を受け、2010年にクラブ史上初のランズカンピューンのタイトルをトゥッカースにもたらした。紳士的で茶目っ気のあるコメントなど、今もオランダのフットボール界で人気があり、最近ではルテンの契約終了が決まったPSVの次期監督候補に名前が挙げられていた。ムンステルマンとマクラーレンの親密な関係は度々一緒にスタンド観戦していることからも周知の事実であり、昨夏にはノッティンガムと契約していたために叶わなかったが、ムンステルマンがマクラーレンにもう一度指揮を執らせたがっていたのも明らかだった。マクラーレン自身も2010年夏にトゥエンテを去ったのは選択ミスだったと後悔しており、再びエンスヘデでの仕事を熱望している。両者は年末年始にすでにロンドンで交渉を行っており、水曜日に2年半契約でサインすると見られる。