日曜日に行われたエールディヴィジ第4節、フェイエノールトはデ・カイプでフィテッセに4-0と大勝。「欧州戦敗退の失望は大きいが、我々は切り替えて先へ進まなければならない」というマリオ・ベーンの言葉通りEL-PO敗退のショックから見事な立ち直りを見せて再スタートを切った。ゴールを決めたのはフェドル・スモロフ、リロイ・フェル、ルク・カスタイニョス、ジョルジニオ・ワィナルドゥム。カスタイニョスはトップチームでの公式戦初ゴール。
フェイエノールトはこの日もムルデルがゴールを守り、スピッツにスモロフが入った以外は前節と変わらず、ワィナルドゥムも左サイドのまま。ヘント戦でスタメンだったシセはベンチスタート。
オランダはこの週末不安定な天気で、試合前雨は降っていないがやや風の強いロッテルダム。前半フェイエノールトは風上に立った。
積極的にプレスをかけて主導権を取ろうとするフェイエノールトだが、この日もなかなか高い位置でボールを回せず、逆に度々ニルソンに裏を狙われたが1対1の決定的場面でムルデルが好セーブでチームを救う。
フェイエノールトはワィナルドゥムとブラインスがポジションチェンジを繰り返して次第に連動性が出始めると、15分にレールダムが倒されてのFKからフラールが頭で狙ったが枠外。ブラインスのスルーがスハーケンに綺麗に通ったがオフサイドと立て続けにチャンスを創る。
17分過ぎからは軽く雨が降り始めた中、デ・クレルのCKから大外から頭一つ高く飛んだフェルがあわせ、最後はレールダムが頭で押し込んで先制(その後、レールダムの直前に触っていたスモロフのゴールに訂正)!
この日は先制後もペースを落とさないフェイエノールト。左サイドからワィナルドゥムがエリア内で個人技を見せ、最後はスハーケンが狙ったが高いバウンドに正確にミートできず。さらにオーバーラップしたデ・クレルが自ら狙ったがGK正面。スモロフがゴール左から狙うもGKがなんとかセーブ。
さらにワィナルドゥムがスモロフとのワンツーで左サイドを突破したがシュートはDFに阻まれた。しかしそれで得たブラインスのCKをフリーで足に当てたフェルがしっかり決めて2-0。ベンチに走り寄ってシセと抱き合うフェル。スタンドでしかめっ面のジョルダニア。
さらにレールダムのスルーで右サイドをえぐったスモロフのクロスに、ブラインス、レールダムが狙ったがこの決定機は惜しくもゴールならず。
フェルのタックルがステファノビッチの足にかかりイエローカード。これでやや落ち着いてしまったフェイエノールトだが40分過ぎにはワィナルドゥムのスルーパスにスハーケンが抜け出す。フリーのブラインスに出さず自らGKをかわして狙った左足でのシュートは枠外。思わず首を横に振るブラインス・・・。
HTに激しくなる雨と風。両チーム交代無しで後半へ。
2点リードでペースを落として落ち着いて試合をコントロールしようとするフェイエノールトに対し、フィテッセは積極的に仕掛けるが決定機は創らせず。カウンター主体のフェイエノールトはワィナルドゥムとのコンビでスモロフが抜け出すもコントロールを誤り、シュートは力なし。フィテッセはプレッペルが抜け出したがシュートは枠外。
良い動きを見せていたがフィニッシュを連続でミスったスモロフを下げてカスタイニョスを投入。フィテッセもステヴァノビッチを下げてアイサティが大ブーイングと共に登場。
70分過ぎ、レールダムのスルーからスハーケンのバックパス、再びレールダムがゴール前に蹴り入れたボールにカスタイニョスが飛び込んでついに初ゴール!!!カスタイニョスはさらにロングボールに見事なファーストタッチを見せたがシュート直前にDFに防がれる。
左サイドで存在感を見せたデ・クレルがお役ご免でルムブ投入。残り10分にスハーケンを下げてカブラルを投入。
ワィナルドゥムがエリア内Vdストライクとの1対1で倒されてPKゲット。自ら決めて4点目。さらにしかめっ面になったジョルダニア。
フェイエノールトはウロチョロするアイサティに最後まで仕事をさせず、今シーズン一番の内容で素晴らしい再スタートを切った。
Feyenoord – Vitesse 4-0
Scoreverloop:
20’ 1-0 Smolov
31’ 2-0 Fer
74’ 3-0 Castaignos
83’ 4-0 Wijnaldum (strafschop)
Scheidsrechter: Wiedemeijer
Geel: Fer (Feyenoord), Caldirola, Pluim (Vitesse)
Opstellingen:
Feyenoord: Mulder; De Vrij, Vlaar, Martins Indi, De Cler (77’ Lumb); Leerdam, Bruins, Fer; Schaken (80’ Cabral), Smolov (61’ Castaignos) en Wijnaldum.
Vitesse: Room; Drost, Caldirola, Sprockel, Van der Struijk; Stevanovic (64’ Aissati), Matic, Pröpper, Van Ginkel (82’ Büttner); Nilsson (82’ Snijders) en Pluim.
マリオ・ベーン
「ヘント戦の敗戦が選手たちに残っていたが、みんなよく立ち直ってくれた。私がこの3ptsに歓び満足しているのはみんな分かるだろう」
「20分過ぎの先制ゴールが我々を解放してくれた。すぐに2-0にできて、我々は試合を決めにかかった。HTまでに3点か4点、もしかしたら5-0にできたかもしれないが、その分は次に残しておこう」
「後半3-0になってチームに自信が戻った」
終盤ワィナルドゥムがPKを得た場面で、ブラインスとワィナルドゥムがPKの取り合いに。結局ブラインスはワィナルドゥムのゴールを祝福せずに抗議の態度。
「今シーズンは特にPKのキッカーを決めていない。普通ならルイジに任せるところ。けれど試合の中で好調な者がいたら、その選手が蹴って良い。あのファールはジニが取ったものだし、ブラインスは喜んで彼に任せるべきだった」
「監督としてこういう些細なもめ事は誰も期待していない。二人にはまだ何も言っていないよ。みっともないが、お互いにそんなに傷つけあっているとは思えない。ルイジがオープンにジニともみ合おうとしなかったのはまだポジティブなことだと思う」
「まぁいずれにせよ、今週の宿題がまだ増えたね」と最後は笑顔でコメント。
ルク・カスタイニョス
「このゴールをずっと待っていたんだ。いつか決まるものだし、辛抱が必要なのは分かっていた。今日がその日だった。素晴らしい瞬間。決して忘れられないよ」
「最初のゴールをデ・カイプで決められたのは最高だし、その上スタディオンのホームサイドだったからね。みんなが僕の名前を呼んでくれるのを聞くのは鳥肌が立った。ファンにサポートして貰えるのは嬉しいよ」
「これで切り替えられる。気持ちを入れ替えるのは難しかったけれど、また次の相手が待ち構えているからね。今日は自分たちの観衆の前で僕らがやれるところを見せなければならなかった。それは上手くいったと思う」
「僕はまだ落ち着いて成長を続けなければならない。フェイエノールトが17歳の選手に34試合スピッツを任せることはないということは理解している。それはあり得ないこと。もちろん僕にとっても無理な話だし、僕自身も現実的でなければならないからね。僕はまだ若いし、もっと成長しないと。でも今日のゴールはきっと後々僕の記念になるだろう」
いろいろありましたが、代表戦休みを前に完勝で良い形で一区切り。今日はみんな良かったです。素晴らしいゲームでした。こういうフェイエノールトが観たかった・・・。
みんな良かったですが、あえて名前を挙げるとファイティングスピリットを見せていたステファン・デ・フライと攻守のリンクマンとして存在感を出しまくったケルフィン・レールダムに拍手。クラブの財政が厳しいのは確かですが、それでもフェイエノールトの将来は明るいはず、と再び期待を抱かせてくれるモーイ・ヴェーツトライトでした。