Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

2016-2017シーズン展望

・ティートル・レース

当然のように今シーズンも変わらずPSVが大本命。ブルマが移籍し、ヴィレムスがオファー待ち、ファン・ヒンケルの再レンタルが美容という状況ではあるが、質も量も他チームとの戦力差は明白。アヤックスはvdホールンとミリクが去った程度で今のところ大きなマイナスは無く、コロンビア人の新加入組も未知数だが、それよりもボスの志向する攻撃的フットボールを実践しつつ結果も残せるかは大きな賭。この2シーズン、トップ2に大きく離されていたフェイエノールトはファン・ヘールが遂に「カンピューンスハップを目指す」と断言。フェルメールの長期離脱が痛いが、移籍市場での戦力ダウンが無い上で新スピッツヨルゲンセンを迎えて2年目のファン・ブロンクホルストの真価が問われるだろう。

 

・サブトップ~中位クラブ

AZは大きなインパクトを残したフィンチェント・ヤンセンが1年で去り、ヘンリクセンもオファー待ちながら、実績のある後任もすでに確保済みで1年前より遙かに状況は良く、サブトップの1番手。テン・ハフのもとで昨シーズン好印象を残したユトレヒトはとにかくハレルが移籍した場合の後任次第。ポルマン・スタディオンの大改修で大躍進したヘラクレスが今シーズンもサブトップを争えるかどうか、フィテッセがフレーザーのもとで結果重視の現実的フットボールを見せるかどうかが中位からサブトップの注目点。

 

・残留争い

カンブールとデ・フラーフスハップが降格してスパルタとゴー・アヘッドが昇格。財政能力的に見ても通常ではやはりこの昇格2クラブとエクセルシオールが残留を目指して厳しい戦いになるという予想だが、今シーズンは絶望的状況で生き延びたじり貧状態のトゥエンテがおり、残留争いはどう考えても免れないはず。さらに昨シーズン入れ替え戦で残ったヴィレムIIもvdローイのもとで最悪迷走する恐れが。

 

・トップスコアラー

昨シーズンは大穴のフィンチェント・ヤンセンがタイトルを掻っ攫って高額で国外トップクラブへ移籍。ミリクも謎の高すぎる額で去り、ハレルも移籍濃厚。アヤックスの新スピッツが誰に落ち着くか不明な現状では本命はやはりルーク・デ・ヨングだが、ヴィレムスとナルシンが去ってクロスを得られなくなる可能性も大きい。対抗はクラーメルからポジションを奪い、スタメンに定着しそうなヨルゲンセン

 

ADO Den Haag

シナ人オーナー ワングの騒動に終始した昨シーズンから、フロントが一新。ヤンスマ、アドフォカートらが役職を得て雰囲気はポジティヴに。ただし新監督人事が濃厚だったスタインからアドフォカートの意向でゼリコ・ペトロヴィッチに決まったことは、結果が出なければ多少火種になるだろう。エールディヴィジで初監督のペトロヴィッチの手腕は不明で、ヴォルムホール、デライクらが去ったDF陣の補強もそれほど進んでおらず。アルゼンチン人右バック サン・ロマン、ドイツ人CB マイスネルと獲得も、駒が足りないために8月末までまだまだ忙しい。ハンソンの抜けた後の新GKにはリトアニア代表のベテラン セトクスを獲得。中盤はアヤックス・ユースの元トップタレント アチュラフ・エル・マディアウイがインパクトを残せるかどうかが注目。前線はドゥプラン、ハーフェナールが無事に残留すれば計算が立つが、果たして・・・ 今シーズンは野望は持たずに残留が現実的目標。

 

Ajax

クライフの革命後の一連の流れが終わり、毎度いろいろあった末にこのタイミングでペーター・ボスを監督に迎えるという謎の流れ。ピッチ内外で劇薬となり得る存在であり、CL予選ではこの数年見られなかった魅力的なフットボールを取り戻させて一旦ファンの信頼を得たが、結果が伴わなければ容赦無いプレッシャーに晒されるのは目に見えている。移籍市場では余剰戦力とユースのヴィム・ヨンクっ子を放出。主力ではvdホールンとミリクが抜けたが、特に後者は望外の移籍金を得てむしろ笑いが止まらないだろう。新戦力ではドイツ人ベテランCB ヴェスターマンが適応できるかは疑問。コロンビアのサンチェスとカシエラも時間がかかるはずで、新スピッツがドルベルフか新加入になるかは置いておいて、信頼できる戦力はほぼ変わらずやっていくことになるだろう。

 

AZ

怒濤のシーズン後半戦で4位を確保した昨シーズンからフィンチェント・ヤンセンが抜け、ヘンリクセンがオファー待ち。フラールが契約延長したことで新たなクラブの旗頭になったことは大きく、ヴェフホルストとマッツ・スーンチェンスとAZらしい穴埋めで、チームのプレースタイルはほとんど変わらずにやれるだろう。リーンストラの離脱もファン・アイデンの獲得でスタイン・ヴァイテンスが満を持してコントローラーに戻り、中盤でのボールキープと展開力はむしろ増すはず。ナイジェリア人スピッツ フライデーなど注目の存在もおり、若いタレントたちの伸びしろを考えれば今シーズンも期待は膨らむ。

 

Excelsior

クラブ初の2シーズン連続残留に成功するも、フルーネンダイクも1年で去って新監督はエールディヴィジ初挑戦のミチェル・ファン・デル・ハーフ。FCアイントホーフェンでの手法が通用するかは未知数で、さらにサンデル・フィッシェル、スタンス、アウアサル、クヴァス、ファン・ヴェールトとクオリティのある選手が移籍。補強は戻ってきたベテラン コールワイクにハドウィル、怪我で苦しんだオンダーンと獲得。懸案の新スピッツは vdハーフのコネクションで獲得したアンゴラのリベイロに落ち着くか。シーズンスタート直前にGK コーチのロブ・ファン・ダイクがvdハーフと合わずに突然去るなど、プレシーズンから落ち着かない状況で、見通しは過去2シーズン以上に厳しい印象。2年連続残留でも十分な奇跡だったが、果たして3度目もなるか・・・

 

FC Groningen

vdローイが去って新監督に就任したファーベルには再びユーロボルフを盛り上げられるプレー内容が求められるが、それでもまずは質も量も足りないDF陣の補強が必要。しかし次々に選手をテストするも契約には至らず、8月末までフロントは必死の仕事が続くだろう。ただ新戦力は中盤にノルウェー代表のルーベン・イテルガルド・イェンセン、前線にイタリアのニコロ・ポゼボンをそれぞれレンタルし、新スピッツにはファン・ヴェールトを獲得。戻ってきたヒアリエイが練習試合で好印象を残しており、イェンセン、イェスパー・ドロストとの中盤のクオリティは悪くない。選手層に不安はあるが、DFが揃ってファン・ヴェールトが決定力を発揮できればファーベルもPO枠目指して手腕発揮を楽しめるだろう。フロントにはイェルテマを失ったことで今後Juventusとの提携を狙う動きが。

 

FC Twente

散々問題をまき散らした末に結局裁判で勝って土壇場で残留。ファン・ハルストを待望のテクニカル&財政ディレクターに迎え、自治体とスポンサー、債権者たちの支持も得て一応クラブを存続できる体制を整えたものの、当然補強費も無く現実的には今後もクラブ存続のためにとにかく残留が目標。何かしら補強をするにはとにかくツィエクの移籍金が必要だが、なかなか現実的な動きが起きず。

 

FC Utrecht

形のある結果こそ得られなかったもののテン・ハフ体制で好印象を残して迎える2年目。ハレルの移籍待ちと見られた状況でボイマンスが驚きの中東行きとなり、ここからハレルが移籍した後の穴埋めをどうするかが大きなポイントに。レッチェルトの移籍がほぼ決まって、代役はゴー・アヘッドのスヘンクに触手を伸ばしそうだが、どれだけ代役をこなせるか。若手の起用がクラブポリシーと語るテン・ハフは平行して他の選択肢も用意しているはず。他にはライテルの移籍も見込んでGKにもすでにデンマークのラーガールト・イェンセンを獲得。中盤はアユプが怪我から戻り、アムラバトら次のブレイクが期待できる若手もいて期待が持てる陣容なだけに、ハレルの移籍に対するリアクションで今シーズンの結果は大きく分かれるはず。

 

Feyenoord

主力の流出が無い上にニコライ・ヨルゲンセンを新スピッツに迎え、トップ2との大きな差を埋めてカンピューンスハップを争うのが目標とファン・ヘールも遂に認めるシーズン。フィレーナが長い交渉の末に遂に契約延長し、カイト、エル・アマーディ、エリアとベテランの主力も次々に延長。フェルメールの長期離脱というショックはあったが、それにも昨シーズンNECで高い評価を得たブレッド・ジョーンスを獲得と素早く対応。大きな問題なく静かな夏を過ごし、JCスハールに競り負けたものの、待望のベルフハイスのレンタル成功のニュースでデ・カイプには再びポジティヴなムードに包まれている。2年目のファン・ブロンクホルストには結果は当然、試合内容にも大きな改善が求められるが、フットボール面で批判の多かったクラーメルからポジションを奪ったヨルゲンセンがどれだけ貢献できるか。今シーズンも失敗に終わればファン・ブロンクホルストとファン・ヘールにとってデ・カイプでの将来はもう無くなるだろう。

 

Go Ahead Eagles

入れ替え戦でデ・フラーフスハップを下してのエールディヴィジ復帰1年目。フリーンツ、ライスダイクが去ったものの、大きな入れ替えは無く、CBにサンデル・フィッシェル、中盤に出戻りジョーイ・スク、前線にもケヴィン・ブランツ、サム・ヘンドリクスにエストニア代表のヘンリク・オヤマーとバランス良く戦力アップ。それでも戦力的には依然厳しいが、デ・アデラールスホルストの雰囲気を味方にできるフットボールができれば残留はノーチャンスでは無いはず。そのためには第1スピッツのデ・コーヘルがエールディヴィジの舞台でもゴールを決められるかどうか。ただスヘンクをユトレヒトに引き抜かれそうな予感も。

 

Heracles Almelo

大改修したポルマン・スタディオンで夢のようなシーズンを過ごしての2年目。ヴェフホルストが去ったものの、ベル・ハサーニにはまだオファーが来ずにEL予選でも昨シーズンと変わらない見事なフットボールを披露。特にテ・ヴィーリク、ペルペシーが素晴らしいシーズンを送りそうな雰囲気があり、右バイテンのクヴァスに当たりが出始め、新スピッツフェルマイの獲得がほぼ決定で見通しは明るい。しかし再びサブトップを目指すには替えの利かないベル・ハサーニが移籍した時に動けるかどうかが鍵。

 

NEC

ファーベルの後任にドイツ人監督 ヒバラを迎えてフレッシュな風を入れたが、プレシーズンは大量失点が続く厳しい戦い。ジョーンス、ファン・アイデン、ケイン、ヴァウデンベルフ、リンボンベ、サントス、フォールとクオリティのあるキープレイヤーが去り、大補強する資金も無いために四苦八苦。結局リーグ戦開始直前まで練習試合でテストプレイヤーを試し続け、チームビルディングにはまだまだ時間がかかるだろう。ドゥミッチの再レンタルが唯一明るいニュースか。右バックにはドイツ人のミハエル・ハインロートを獲得も左バックはまだテスト中。FW陣にはフリーのオウス・アベイエと契約するも果たしてどれだけ動けるか。スピッツには複数のポジションをこなせるフランス人FW Kevin Mayiを得たが、ヒバラの手腕を評価するにはまだまだ時間がかかる雰囲気。

 

PEC Zwolle

この夏も例のごとく出入りが多く、レンタルしていたフェルトワイク、ブイー、ベッケルが去って新たにフェルドンク、マストゥールをレンタル。契約選手でもラム、ファン・ヒントゥムが去ったが、vdパーフェルトを得てベテランは確保。新スピッツはアチャバールとナイラントが争うはずで、共にフロート・タレントと呼ばれながらここまでポジションを確保できずに来たために、今シーズンに賭ける意気込みもかかるプレッシャーも大きい。イタリアのトップタレント マストゥールと共にフットボールができるチームをヤンスが作れれば再びPO枠を争うハイパフォーマンスの可能性も。

 

PSV

もはや国内では唯一国外からの多少のオファーには怯える必要が無い状態を築き上げ、ブランツの手腕は見事。ブルマの移籍もイシマツがいる上にドイツからモダンなCBのシュワープをフリー移籍で獲得し、JCスハールで早速高い能力を披露。今シーズン大きなインパクトを残す可能性も。デ・ヨングは契約延長の一方でヴィレムス、マヘル、ナルシンがオファー待ちながら、唯一代役が難しいのがヴィレムスだけで、その場合にブランツがどう動くかが逆に注目。近い将来のズートの後継者にもユルユスをあっさり獲得していつもながら万全の体制。カンピューンスハップの大本命なのは明らかであり、CLでの冬越えを狙うために8月にさらに動きを見せるはずで、ファン・ヒンケルの再レンタルが無理と分かった時にどうするか。

 

Roda JC

カーネンと揉めたカレジッチとあっさりお別れしてクラブマンのアナスタシウがエールディヴィジで初采配。どの程度指導力があるかは未知数だが、移籍市場では昨年の反省から凄まじいスタートダッシュを見せた。昨シーズンの多少パニック買いでの余剰戦力を大幅に整理し、ベルギー人GK デ・ヴィンテル、ドイツ人DF Ananou、ナイジェリア人MF Ajagun、ドイツ人FW Schahin、デンマーク人FW Boysenといつも以上に多国籍な布陣に。依然としてクラブの長期的プランが見えないが、とりあえず果たしてアナスタシウがこのセレクションをまとめ上げてチームにできるかどうか。

 

SC Heerenveen

クラブ運営陣からピッチ上までゴタゴタだった昨シーズンから、一旦落ち着きを取り戻して新監督にストレペルが就任。主力流出はvdベルフとファン・アーンホルトが去り、テ・フレーデも引き留めずに移籍待ちと、サム・ラーソンやシン・ジュステ、ファン・アーケンらの周りは今のところ静か。問題の中盤はフリーのスハールスを得て、スピッツも出戻りのGhoochannejhadと一応頭数は揃ったが、さすがにもう1枚ずつ欲しいところだろう。若く不安定だったチームをストレペルがどれだけまとめ、スハールスがどれだけ引っ張れるか。POを狙うには現状の戦力ではまだ多少厳しい感が。

 

Sparta

ジュピラー・リーグを制して7シーズンぶりにエールディヴィジに戻ってきた名門 スパルタ。去った主力も少なからずいたが、バルト・フリーンツ、久々のエールディヴィジのメンデス・ダ・シウバとベテランを獲得。左バックにはフランス・ユース代表のFlorian Pinteaux、

攻撃的MFにはスペイン・ユース代表 Iván Calero Ruizとそれぞれタレントを得て、前線には複数のポジションをこなせるオーストラリア・リーグのベストプレイヤー Craig Goodwinと、即戦力かつ長期的にも展望のある補強。目標は残留だがエールディヴィジ再挑戦のパストール指導力を発揮すれば今シーズンのサプライズになる可能性も。

 

Vitesse

新監督にフレーザーを迎えて仕切り直しのシーズン。例のごとくChelsea組の出入りがあるも、ソレンキがいなくなっただけでナータンとベイカーが再レンタルで、問題のスピッツも出戻りダウダとプレシーズン結果を出したザングだけでは不安なところにファン・ヴォルフスヴィンケルがサプライズ復帰で万全の布陣。特に守備面でボス路線をフレーザーがどれだけ引き継ぐかはシーズンが進んでみなければ分からないが、多かれ少なかれより結果重視のスタイルになるはず。ゴール前での非情さに欠けた昨シーズンからどれだけ前進してサブトップを目指せるか、カシアと並ぶクラブの顔としてファン・ヴォルフスヴィンケルにかかる期待は大きい。

 

Willem II

入れ替え戦の末に何とか残留した昨シーズンからストレペルが去ってvdローイが就任も明らかに前途多難。フリーのハイエを獲得、スフールマンをレンタルと若いタレントを得たが、プレシーズンでカーリとオフベチェが再び負傷離脱と暗雲。スピッツにスペインからソル・オルティス、サイドにはルーマニアからアンドレアス・カルカンを獲得、中盤にはアイスランドのクリストファー・インギ・クリスティンソンを加えたが、安定した中位を目指すには質も量もまだまだ不足しており、8月に幸運に恵まれなければ厳しいシーズンになるだろう。