オランダ代表にとって大きな弾みのつく勝利だ。ボンズコーチ デニー・ブリントのチームはWembelyでイングランドの練習試合に1-2で勝利。フィンチェント・ヤンセンがPKを決め、決勝ゴールのルシアーノ・ナルシンにアシストをする見事な活躍でスタメンデビューを飾った。
ブリントはヤンセンをスタメン・スピッツにサプライズ起用。金曜のフランス戦での途中出場に続いて、AZの攻撃リーダーは初めて試合開始からピッチに立った。リシェドリー・バズールも同様にスタメンに入り、オランイェは4-3-3システムに。
フランス戦と同じく、ロンドンの神聖な芝でも世界で起きている出来事への関心が払われ、試合前にはBrusselのテロの犠牲者を追悼する印象的な1分の静寂。14分目にはヨハン・クライフの死去に対して60秒間のスタンディング・オベーションが行われた。このグラウンドはクライフが1971年に選手として初めて立ち、1992年には監督としてヨーロッパ・カップ1を勝ち取った至福の地として知られている。
オランイェは葯万人の前で3日前にヴェレルトカンピューン ドイツをアウエーで破った(3-2)イングランドにしっかり対応。40分間にわたって守備陣が問題に陥ることはなかったが、それでもオランイェはビハインドを背負ってHTに入ること。Leicester Cityのフェノメーン Jamie VardyがBarkleyやWalkerが絡んだイングランドの見事なコンビネーションの終着点となった。オランイェはワィナルドゥムのシュート以外ほとんどの相手ゴールを脅かすことができず。36分にはクインシー・プロメスが膝を痛めてルシアーノ・ナルシンに交代している。
後半に入って5分でフィンチェント・ヤンセンがオランイェに歓声をもたらす。DF Roseがナルシンのクロスにハンドを犯してPK. ヤンセンは一瞬も迷うことなくボールを掴み、GKの逆を突いて1-1.
この状況はちょうどオランダがWembelyで試合をした1993年4月28日を思い起こさせるものだ。WK予選で2-1のビハインドを背負っていたオランダは残り5分でPKを獲得。当時比較的知られていなかった途中出場のペーター・ファン・フォッセンが迷うことなくボールを蹴り、オランイェに決定的な1ptをもたらした。
残り5分にはヤンセンが1-2にするゴールをナルシンにアシスト。こうしてオランダは今世紀 イングランドとの7回の対戦で3勝4分けと未だ無敗を保っている。
だが遥かに重要なのはこの勝利が間違いなく自信を回復させることだ。Wembleyでの勝利は常にそういうものなのだから。
Statistieken:
Engeland-Nederland 1-2 (1-0).
Scoreverloop: 40. Vardy 1-0, 51. Janssen 1-1 (pen.), 77. Narsingh 1-2.
Scheidsrechter: Lahoz (Spanje).
Gele kaart: Bruma (Nederland).
Opstelling Nederland: Zoet; Veltman, Bruma, Blind, Willems (83. Van Aanholt), Bazoer (78. Van Ginkel) , Afellay, Wijnaldum, Memphis, Janssen, Promes (37. Narsingh).
http://www.onsoranje.nl/nieuws/artikel/20841/flinke-opsteker-oranje-op-wembley
デニー・ブリント
「イングランドは好調だった。一方で我々はスタメンに入り得る7人を含む14人を欠いていた。実際この勝利は嬉しいサプライズ」
「規律あるプレーをするためにウィンガーには多くの事が求められた。メンフィスが一瞬それを放棄して1-0にされた。しかし後半は特にMFたちがファンタスティックなプレーをした。1-1にしたあとはもう我々が問題に陥ることは無かった」
「我々にはこの勝利がどうしても必要だった。勝つのは常に嬉しいものだし、特にイングランドのような良い相手とのアウエーゲームならなおさら。勝ち点は得られないが、良い気分が多少戻ってくる。その良いフィーリングがまた次につながる」
「ヤンセンがPKを蹴るのは決まっていたんだ。彼とプロメスがクラブでPKを蹴っているからね。彼のキックは非の打ちどころが無い。ヤンセンは相手に不必要なリスペクトを全く示さなかったし、特に競り合いで断固とした意思の強さを見せた。彼はより高いレベルに自分を合わせられるんだ。これが続けばどこまで行けるか私も楽しみだよ。次の代表戦にも彼は加わる」
「好結果は有益なものだし、ヤンセンやバズールといった若手がこういう試合を経験できたのは素晴らしいこと。こういう経験が彼らをもっと良くしていく。大事なのは夏以降に始まるWK予選でなるべく強いチームを組むこと。ロッベン、スナイデル、ストロートマン、デ・フライ、フラールらが今回はいなかった。彼らがいればオランイェはまだまだ良くなれる」
フィンチェント・ヤンセン
「実感はまだないけど、これは僕の人生で最高の瞬間の一つ。素晴らしい夜だ。決して忘れないだろう」
「非常に難しい試合だった。イングランドは強いチームだし、特に前半はほとんど絡めずに苦労したけどチームのためにハードワークを続けた。そして後半に大チャンスを逃した。あれは首を吊らないと。でも幸運にも1分後にPKを得られた」
「主審がPKスポットを指さした時、『これは僕のだ』と思ったんだ。エヒテ・スピッツとして真っ直ぐボールをつかみに行ってもう手放さなかったよ。誰がPKを蹴るのか事前の約束が無かったし、他の選手も誰も止めずに僕に任せてくれた。GKが早めに倒れたから、左隅が空いた。PKを決める自信は十分ある。僕はしっかりしたキックを持っているし、ちゃんとボールにhitすればほとんど止めようが無い。どこでPKを蹴らなければならんくなっても問題ないよ。自分がちゃんと蹴れるのは分かっているからね。アシストのシーンもバズールから良いボールを貰えて、ナルシンがフリーなのが見えた」
「ちょうど1年前はアルメレでアヒレスに負けていた?状況はあっという間に変わり得るということ。今日もこういうことがまだ起きるんだから、もっと素晴らしいことが起きるのもあり得ないことじゃない。でも僕がどうやってここまで来たかを人が知れば、ほとんど信じられないだろう」
「7年前にスタディオン・ツアーでWembleyに来ていたんだ。自分がここでプレーするなんて想像もできなかったよ。ゴールとアシストで重要な存在になれたのはファンタスティックなこと」
フィンチェンとのシンデレラ・ストーリィにまた新たな1ページ、ということで、まぁどこまで行きますか…
前半はバイテンスペーラーもかなり下がって全体で自陣で手堅く守る戦術を取り、ボールを取っても当然前線にフリーの選手や1対1の選手などいないためにほとんど守ってるだけに。まぁ前進守備の自信を無くしたチームがまず規律からというよく見られる光景でした。それでもワィナルドゥムが判断を誤り、バズールが傍観し、デパイが相手についていかずにいろいろ重なってさすがに失点。
ただ後半は多少前への姿勢が出てきて当然のように負けまくっていた競り合いも多少持ち直して攻撃に出られるように。フィンチェントはこのレベルでもしっかり起点になれることを示し、確かなキックテクニック、競り合いで相手のバランスを崩す体の使い方の上手さ、PKを得た瞬間にボールを取りに走るメンタルの強さといろいろ証明。来夏一気に国外挑戦する自信もついたんじゃないですかねぇ。