Mijn Feyenoord

Feyenoordを中心にNederlands voetbalを追いかける

2015/2016シーズン前半戦、だいたいのまとめ

1 Ajax 13勝2分け2敗 41pts 得点45失点11

 

戦力的上積みは無いものの、CLの負担が無くなったことでデ・ブール就任以来これまでとは比較にならないペースで勝ち点を重ねてウィンターカンピューンに。異分子グデルィを違和感無く馴染ませ、クラーセンを10番に置く新システムに戦術的にも時にロングボールを蹴ってこぼれ球を競り合わせるなど、クオリティの上がらないチームに対してここにきてデ・ブールに宗旨変更の傾向が見られるのが大きなポイント。戦力的には欧州では全く歯が立たないことを再び証明したが、国内では相変わらず格下相手にほぼ無風状態。いつも通りピッチ上よりもクラブ内の大騒動でメディアを賑わわせたが、クラブ会員324名が満場一致でビロード革命終焉を決定。ヨンクらデ・トゥーコムストの主要コーチが去って良くも悪くもとりあえず落ち着くことに。…もちろん一時的だが。ミリクがそれなりに結果を出しながらこの冬も相変わらずスピッツ探しを続けるもよう。

 

2 PSV 11勝5分け1敗 38pts 得点42失点19

 

昨シーズン後半からの内容そのままにCLでも快進撃での冬越えという大成果を収めながらコップローパーに僅か3pts差。格下相手に多少取りこぼしたとは言ってもこれ以上ない出来の前半戦と言って間違いない。デ・ヨングとグアルダードの二大柱に新加入 モレーノが期待に見合う活躍をし、プロッペルも飛躍的に成長。ヴィレムスの穴をブレネットが、家族の不幸に見舞われたレスティエンの穴をロカーディアが、低調なナルシンの穴をペレイロが埋め、後半戦に向けて理想的な流れ。マヘルの存在もヘンドリクスがすでに過去のものにした雰囲気。ベーカー戦もベスト8に勝ち残ったことでタフなスケジュールになるが、それなりにやりくりできるオランダ最高のセレクションの質と層があり、依然カンピューンスハップ本命。この冬も事件が起きない限り動く必要は無いだろう。

 

3 Feyenoord 11勝3分け3敗 36pts 得点37失点18

 

遂にカンピューンスハップへの野望を露わにしたか、と思えた夏の補強だったが、結局前半戦を終えて3位という現実的すぎる目標設定どおりの結果に。近年の調子を考えればウィンターストップまでに36ptsは優秀な数字ではあるが、ファン・デル・ハイデン、ヴェイノヴィッチ、クラーメルの新加入組が全く期待に応えておらず。デ・カイプではカイトを先頭にフェイエノールトらしいファイティングスピリットで勝利を重ねたものの、外に出ると低調なフットボールそのままで格下相手に勝ち点を落とし続けた。プレッシングで決定的仕事をしていたクラーシが抜けたことで失点が増えたのは織り込み済みだが、攻撃面が依然低調なのはヴェイノヴィッチとクラーメルの責任が大きいだろう。後半戦に上2チームを追いかけ、追い越すにはいくらなんでももう少し個人としてもチームとしてもプレーの向上が必要だが、経験値の低いファン・ブロンクホルストとファン・ハステルのコンビがチームを前進させられるかどうか。この冬は今シーズンで契約の切れるフィレーナが移籍した場合にどうするかだが、できればチームのフットボールを助けられる9番が欲しいところ。スタンドにはそれに最適のアチャバールがいるが…

 

4 Heracles Almelo 9勝3分け5敗 30pts 得点27失点21

 

2シーズン連続で残留争いをしていたのが遠い昔に思える、夢のような半年間だっただろう。なんといっても大規模改修を終えた新ポルマン・スタディオンの熱狂的雰囲気がチームに与えた勢いはとてつもなく大きく、ニュー・カイププランをこの10年間全く進められなかったフェイエノールトのフロントは特に羨んでいるだろう。プレー内容もペルペシー、ブルーンス、ベル・ハサーニというダイナミズムとフットボール能力ではエールディヴィジ有数の中盤をベースにヘラクレスらしい人工芝の利点を生かしたフットボールを展開。ステーヘマンの手腕は高く評価されるべきだろう。メンタル面で改善されたタナーネがブレイクし、怪我で離脱はあったものの圧倒的なパフォーマンスを見せているのも大きい。ヴェフホルストにこの冬の移籍の可能性があるが、その場合もすでにフラドンもいるため、致命的な損失は避けられるはず。補強は出来れば手薄なCBが欲しいところ。

 

5 Vitesse 8勝4分け5敗 28pts 得点35失点17

 

毎夏恒例の大入れ替えから予想以上のスピードでチームとして機能させたボスの手腕はさすが。中盤でナカンバがボールを取りまくり、前線はソレンキとカザイシフィリを中心に軽快なコンビネーションを展開。若い分プレーが軽く、遊びする嫌いがあるが、果たしてベスト・オブ・レストの本命に戻れるか。

 

6 NEC 8勝3分け6敗 27pts 得点23失点19

 

歴史的数字でジュピラー・リーグを制しての迎えた新シーズンも昇格チームとしては歴史的ペースで勝ち点を積み上げる大成功の2015年に。ファン・アイデンの相棒として新戦力のゴラが大活躍。左バックのヴァウデンベルフもほとんど相手バイテンスペーラーに仕事をさせない力強さを見せる一方でリッツマイエルとスレーヘルスがまだ期待に応えておらず、中盤の構成にやや苦戦。フォールが多少違いを作っているが、攻撃面はサントスとリンボンベに依存する部分が大きいため、この冬サントスが移籍した場合に代役を得られるかどうか。しかしまずはなにより3人が離脱したGKの獲得がこの冬の急務。

 

7 FC Utrecht 7勝5分け5敗 26pts 得点28失点25

 

テン・ハフ1年目で着手した5-3-2システムをシーズンスタートから3ヶ月も経たずにあっさり4-4-2をメインに変更したのは英断だろう。序盤好調だったヌガニオニの調子が落ちたが、クライベルはむしろ調子を上げており、チームが複数のシステムを使い分けられる最大の要因に。万能スコアラー ハレルと遂に覚醒したバラジテに続いてタレント ヨーステンがブレイクして攻撃陣のオプションが増えた。ハレルが移籍しても1年ぶりに復帰したボイマンスが十二分に代役を果たせるのが心強い。テン・ハフ&JPデ・ヨング体制でついにクラブとしてキャラクターを取り戻した感があるが、ユトレヒトが好調のシーズンは怪我人が少ないことが顕著な理由なのは今シーズンもここまでは変わらず。

 

8 FC Groningen 7勝5分け5敗 26pts 得点21失点22

 

ベーカーを制してEL挑戦の半年間。結局欧州での勝利は挙げられなかったが、内容的には十二分に互角に戦っていたため、得点力がもう少しあれば、というのはエールディヴィジでも変わらず。典型的フィにシャーのデ・レーウはなかなか来ないチャンスを昨シーズンほどは決められずにわずか4得点で、スーパーサブのマヒーが5得点でトップスコアラーというのが分かりやすい数字。契約が今シーズン限りのデ・レーウはこの冬の移籍も止められておらず、すでにノルウェーの20歳スピッツ ソルロートの獲得を決定済みで、PO圏内へ向けてかかる期待は大きい。

 

9 PEC Zwolle 7勝4分け6敗 25pts 得点28失点25

 

ポゼッション45%と驚きの低さでヤンスがカウンター路線を推進。ベッケルとフェルトワイクのコンビを軸に、相変わらずナイラントは冷遇されているがそれなりに勝ち点を重ねて残留は問題無し。

 

10 ADO Den Haag 4勝8分け5敗 20pts 得点25失点26

 

大きな期待と共にシーズンに入り、PSV-thuisで引き分け、トゥエンテ-uit1-4勝利と台風の目であることを証明したかに見えたが、ガオ騒動の報道が始まると共にあっという間に失速。ドゥプラン-ハーフェナールのラインでゴールは決められるもののチームとして前にプレッシャーをかけられずに守備のミスから競り負けるか勝ち点を落とす試合が続いたが、第11節フェイエノールト-thuisでの勝利から7試合で12ptsを得て上向きに。特にデライクをコントローラー起用で復活させ、ハーフェナールが負傷欠場だった第17節ヘーレンフェーン-uitでドゥプランとスハーケンの2スピッツ戦術で0-4大勝などフレーサーの手腕が光る。オーナーのワングの振込先延ばしで騒動が続いたが、無事にとりあえず解決。冬の補強の可能性も。後半戦は落ち着きたいが、それが難しいのはフレーサーが一番よくわかっているはず。

 

11 SC Heerenveen 5勝5分け7敗 20pts 得点25失点32

 

ウートだけではなくサプライズ移籍でデ・ローンも失ったチームは第1節の勝利から9試合勝利無しと不振に陥り、フロントも権力争いで大混乱に。身売りの噂まで出た末に結局運営陣総辞職でローデワイクスも解任。しかし愛するクラブの窮地を救うために暫定監督としてフォッペ・デ・ハーンが戻ってきたのはオランダ・フットボール・ファンなら誰もが喜んだだろう。フォッペは即座にvdベルフをCBにコンバートしてシント・ジュステをコントローラー起用する采配を見せ、チームに明確な方向性と正しいスピリットを植えつけて3試合2勝1分けと持ち直し。その後不安定な戦いぶりに戻ったが、ラーソンに復調の気配などチームの伸びシロも見えたフォッペは今シーズン最後まで指揮を執ることを決断。

 

12 AZ 5勝4分け8敗 19pts 得点23失点28

 

エステバン、フート、ポウルセン、グデルィ、ベルフハイス、アロン・ヨハンソンと縦軸が綺麗に抜け、新チームを作りながらのシーズンは予想通り厳しいものに。新鋭 フィンチェント・ヤンセンが新スピッツとしてスタメン出場を続け、ターゲットマンとしてもフィニッシャーとしてもELで貴重な活躍を見せたものの、なぜかエールディヴィジではそれほどチャンスに恵まれずにヘンリクセンの7得点に続く6得点。負傷明けのヤハンバクシュは全くフィットせず、チームのクオリティ不足を感じたフロントがコンディション調整でトレーニングに加わっていたエル・ハムダウィと契約も依然本調子には程遠い状況。守備面ではセットプレーで簡単に失点を繰り返してELでみすみす冬越えのチャンスを逃すなど、苦しい戦いに。だがフラールと契約したことでチームを落ち着かせられる存在をようやく得られ、後半戦巻き返しには何よりもまずヤハンバクシュとエル・ハムダウィのコンディションだろう。

 

13 Willem II 4勝6分け7敗 18pts 得点24失点25

 

フットボールの内容は昨シーズンと比べても遜色ないものの、アルメンテーロスに代わる新スピッツとしてレンタルしたジヴコヴィッチが案の定期待外れでネメチも全く適応できず、結局ファルケンブルフやファン・デル・フェルデンが9番をこなす状況で得点力不足が顕著。アヤックスからのレンタル組で唯一アンデルセンが結果を残しているが、まず何よりもこの冬のスピッツ獲り。

 

14 Excelsior 4勝5分け8敗 17pts 得点20失点31

 

見事な残留からダイクハイゼンが去るも、フルーネンダイクが全く見劣りしない仕事ぶりでチームを整理。特にホームではヴァウデスタインの環境を活かして勝ち点を積み上げた。スタンスの成長ぶりが目覚ましく、ファン・ヴェールトがやや低調だったが2年連続残留へ向けてまずまず順調。

 

15 Roda JC Kerkrade 3勝7分け7敗 16pts 得点14失点30

 

昇格1年目のシーズンで厳しい残留を強いられているのは予想通りだが、サンコー、スヴィンケルスのベテランCBデュオがチームを牽引。走力を生かした4-4-2システムは健在で、グリフィスとユリッチのオーストラリア組もある程度納得てできる結果。ファン・ヒフテが違いを作っているが、残留に向けてはできれば中盤にもう一人存在感のある選手が欲しいところ。

 

16 SC Cambuur 2勝7分け8敗 13pts 得点22失点43

 

昨シーズン後半からの悪い流れを引きずり、さらに怪我人も続出して崩壊状態に。讃えるべきはヘンク・デ・ヨングを信頼し続けたサポーターとフロントだろう。第16節でようやくNEC相手に初勝利を挙げ、ようやくスピッツ起用されたオフベチェの調子が上がって2連勝で大きく雰囲気が変わってのウィンターストップ入り。怪我人が戻り、キープレイヤーであるファン・デル・ストレークに当たりが出てくれば後半戦巻き返しての残留は十分可能。

 

17 FC Twente 3勝4分け10敗 13pts 得点18失点41

 

クラブ創設50周年目の2015年はまさに悲劇的な1年に。危機的財政状況がハッキリして勝ち点剥奪処分、ムンステルマンが辞任した上半期が遥かにマシだったと思わせるのに十分なほどこの半年間は惨劇の連続だった。ピッチ上ではツィエク以外エールディヴィジのレベルに達している選手がおらず、悲劇的な試合の連続。さらにピッチ外ではDoyen文書のリークを切っ掛けにかねてから疑念を持たれていたDoyen Sportとの関係が真っ黒だったことが明るみになってvdラーンも即座に辞任。しかしライセンス委員会は3年間の欧州戦出場停止と45.250ユーロの罰金という驚きの軽い処分で済ませ、まだKNVB検察とFIFAの調査も残っているもののとりあえずはムンステルマンとvdラーンが個人的に謀ったこととして決着させる方向に。財政破綻の危機もエンスヘデ市が救済プランを通したことでこちらも生き残れる見込みに。この冬はツィエクらを売ってフリーの即戦力を狙うだろうが、出直しのために一度降格すべきという声が大きいのも当然。

 

18 De Graafschap 1勝2分け14敗 5pts 得点15失点39

 

奇跡的な入れ替え戦勝ち上がりで昇格を果たしたものの、予想通りエールディヴィジで戦える戦力ではないことを証明した前半戦。完全に自信を喪失したカンブール相手に14節目にして初勝利を果たしたものの、フレーマンも明確なプランはもっておらず、歴史的な成績の悪さで最下位は間違いなし。直接降格を避けるにはトゥエンテのライセンス剥奪が唯一の希望だったが…