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エールディヴィジと人工芝

先週末のエールディヴィジでは現在のトップ2が揃って人工芝での試合だったことで、オランダ・フットボールでは改めて人工芝問題がトピックに。今シーズンのエールディヴィジでは実に全体の3分の1である6クラブが人工芝を使用しており大きな関心事となっている。

 

ADは全18クラブの監督、キャプテン、GKに対して人工芝へのアンケートを実施。ちょうど全回答者54人の3分の1である29人が「この状況はエールディヴィジを歪んだリーグにしている」との認識に賛同。41人という大多数が「人工芝では天然芝でのフットボールと違うプレーになる」と認識しているが、「人工芝禁止」については賛成23に対して反対24と棄権7で賛成が多数を得る事は無かった。

 

昨夏の移籍市場では人工芝6クラブの状況にファン・ヘールが「国外選手がエールディヴィジを選ばなくなる」と懸念を示し、実際にフンテラールアヤックス復帰の可能性について「人工芝6クラブなら無い。KNVBがなんとかすべきだ」と現状が異常であることを指摘した。オランダで人工芝が増えているのは財政難が根本的な理由であり、10年前のヘラクレス、近年のカンブールやPECのようにジュピラー・リーグから昇格してもそのまま天然芝に替えずに人工芝で続けるクライネ・クラブがほとんど。さらに昨シーズンのADOもキオ・セーラ・スタディオンの芝が破滅的状況になったことで予定前倒しで人工芝への移行を決定した。

 

そのADOの監督 ヘンク・フレーサーは人工芝の支持者だ。「私は人工芝には何の反対もしていない。我々が人工芝でプレーしているからではないよ。問題は全てのクラブが同じ環境でフットボールをするべき、ということだろう」と各クラブの問題では無く、リーグ全体の問題だと指摘。

 

もう1人の代表的な人工芝支持者はヘラクレスの会長 ヤン・スミットであり、彼は人工芝への批判そのものが正当なものではないと認識している。「人工芝の有用性という事実とは別に、多くの人々が固執する怪我やプレーのクオリティについての意見は大部分がナンセンスだととっくに科学的に証明されている。人工芝で8回もやりたくないから選手がオランダリーグに来ないというファン・ヘールの言葉には笑ってしまうよ。同じ選手が10.000ユーロ多くサラリーを提示されれば、コンクリートの上でもプレーするだろう」

 

唯一この問題を解決に導ける能力があるはずのKNVBだが、公式には『中立』を旨とするこの組織は当然人工芝問題にも積極的にかかわる姿勢は見せていない。「人工芝はFIFAによって認められている。人工芝を選ぶか天然芝を選ぶかはクラブ次第。我々は各クラブが選手、監督、サポーターの利益を考えていると確信している。当然イングランドのように天然芝でしかプレーしないとコレクティーフに決めるのも各クラブの自由だ」

 

FOXの解説者 ブルヒンクは人工芝では天然芝と違うテクニックが求められると強く主張。「例えば16~20mの距離からのシュートだ。天然芝ではそういうシュートは普通インステップで蹴るが、人工芝ではインサイトで蹴った方が上手くいくし簡単でもある。特にドライな人工芝ではね。そして良くある問題は、人工芝に水を撒いても10分もすればまたドライな状態になってしまうということ」

 

キック・テクニックの違いはドライな人工芝でのボールの転がり方にもあるとブルヒンク。「ボールを浮かせようとすれば上に飛びすぎるリスクがある。天然芝ではボールに十分なスピードを与えられるし、インサイドでシュートしてもそれほど距離は問題にならないんだ。この違いはスルーパスにもある。少し離れたところから蹴っても人工芝ではボールは転がり続けるからFWがボールを受けるのは難しくなる。ヴィレムスがAZ戦で見せた素晴らしいパスは人工芝では届かなかっただろう。一方で人工芝ではチップボールならスピードが消せる」

 

人工芝では奥行きを出すボールを送るのが難しいため、フットボールはより足元へのパスが多くなる。「そのせいで静止した状態でのプレーが多くなるんだ。立ち止まり、トラップして、パスを出してまた動く。だからそういうスローなフットボールをしている選手は人工芝でやる時より天然芝になった時により多くの問題を抱えるんだ。それにさらに競り合いの激しさという面もある」

 

人工芝世代はトラップ・テクニックにも問題を抱えているとブルヒンク。「足元のトラップだ。天然芝ではボールがスリップするリスクが大きいから、それを見ることはほとんど無い。しかし今の若い選手たちは止まった状態で足元にトラップしたがることが多い。これは他の国の天然芝でプレーしている選手たちにはほとんど見られないこと」

 

全世界でスポーツ・スタディオンでの芝育成最適化を行っている専門企業 SGL社のオランダ人 ニコ・ファン・フーレンは「人工芝はその内にスタディオンから消滅するだろう」と語った。「実際非常にシンプルな問題。フットボールは純粋に感情のスポーツ。クオリティをプラスチックにパッケージすることはできない。それに天然芝の中でもこの10年で革新があった。10年前のCLを見れば芝には問題があったが、今ではわずかな例外を別にすればもうほとんど見あたらない。芝テクノロジーの進歩はかなりのテンポで進んでいるんだ。つまり維持費は今後数年で下がっていき、クオリティはさらに上がるはず」

 

特にオランダの不安定な気候下では芝の状況改善により経費がかかるという人工芝支持者たちの声に足しても、ファン・フーレンは明確な意見を述べた。「良い天然芝のピッチを管理するための経費はおよろ60.000~150.000ユーロ。これはトップクラブにとっては何でも無いもの。選手半人分以下だ。人工芝の各クラブがすぐに天然芝に戻そうとしても財政期にヘマを犯す事は無い」

 

ファ・フーレンはむしろ、プラスチック・メーカーの商売目的がスポーツに大きく影響することを懸念している。「特にオランダでは彼らがフットボールにおいて次第に支配力を増している。これは悪いこと。例えばヘラクレスのように人工芝システム工業会社がスポンサーにいれば、検討するのは難しいかもしれない。しかしすぐに誰もが天然芝に未来があると気づき始めるだろう」

 

http://www.ad.nl/ad/nl/5610/Eredivisie/article/detail/3786911/2014/11/10/Kunstgras-is-voor-koeien-zonder-tanden.dhtml

http://www.ad.nl/ad/nl/1016/Nederlands-voetbal/article/detail/3787116/2014/11/10/KNVB-staat-neutraal-in-kunstgrasdiscussie.dhtml

http://www.ad.nl/ad/nl/1016/Nederlands-voetbal/article/detail/3787808/2014/11/11/Bruggink-Kunstgras-vraagt-ander-soort-techniek.dhtml

http://www.ad.nl/ad/nl/1016/Nederlands-voetbal/article/detail/3788508/2014/11/12/Expert-Kunstgras-gaat-op-termijn-verdwijnen.dhtml

http://www.feyenoordpings.nl/nieuws/14470/-als-feyenoord-directeur-van-geel-dat-zegt-moet-ik-daar-om-lachen-.html