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ストロートマンの代役は誰にすべきか

ケヴィン・ストロートマンの負傷によるWK欠場が確定し、ボンズコーチ ルイ・ファン・ハールのWKセレクション選考は今まさに1からのスタートを余儀なくされたと言える。未だ不透明のGKとDF陣だけでなく、ロビン・ファン・ペルシとアルイェン・ロッベンに続く第3キャプテンとしてセレクション入りが断言されていたストロートマンを失ったことで中盤の構成がチームのプレースタイルを考える上で大きな問題になるのは明らか。

 

現時点でメディア、専門家たちの間で主に名前が上がっている代役候補はナイジェル・デ・ヨング、リロイ・フェル、ヨルディ・クラーシ、デーリー・ブリント、トニー・フィレーナ、デーヴィ・クラーセン、スタイン・スハールス、ラファエル・ファン・デル・ファールト、ウルビー・エマヌエルソンらという面々。

 

ストロートマンはオランイェでは常にコントローラーの前とスペルマーカーの後ろを繋ぐランナーであると同時に決定的な仕事をするスペルデルデラーの役割を果たしており、走力と展開力、狭いスペースでのテクニック、ミドルシュート能力に競り合いの強さといういくつものクオリティを兼ね備えた彼はオランイェのプレーに欠かせないものだった。

 

これだけのクオリティを同時に備えたもう一人の選手 マルコ・ファン・ヒンケルがすでに長期間離脱しておりWKには間に合わないことが残念だが、まずランナー役割を求めるならリロイ・フェルが一番手だろう。Box-to-Boxプレイヤーとしてはフィレーナもその素質はあるが、要求されるレベルはまだ満たしていない。さらにこの二人はストロートマンに比べて視野の広さと展開力には乏しい。それを重視するならファン・デル・ファールトの起用も候補に入ってくるが、バランスが大きく崩れるスナイデルとファン・デル・ファールトの同時起用をこれまで完全に否定してきたファン・ハールがそれを考えることは、クラーセンのこのポジションでの起用同様にないだろう。

 

オランイェでは常時コントローラーとしてプレーしてきたクラーシフェイエノールトでもルート・フォルメルの前の8番のポジションでチーム全体の前進守備を決定づける重要な役割を果たした試合があり、その役目ならオランイェでもこのポジションは十二分に任せられるだろう。ただしあくまで繋ぎ役である彼にはミドルシュートでの得点力、ゴール前での飛び出しというクオリティは欠けており、この点ではストロートマンに大きく及ばない。この点はもっと経験豊富な実力者 ナイジェル・デ・ヨングも同様であり、クラーシ以上に彼を8番で起用することは考えられない。

 

もしデミー・デ・ゼーウがかつての姿のまま成長できていたら、と思わずにはいられないが、残る有力候補はエールディヴィジを代表する6番のスハールスとブリント。スハールスはファン・ハールから6番の選択肢外と指摘されており、セレクション入りするなら8番のポジションしかない。ボールを前に運び、決定的パスを出す能力はもちろんストロートマンに劣らないものがあるが、ただし現在PSVでは完全にフォームを失っており、ファン・ハールは彼の終盤戦で復調にもかすかに期待しているだろう。もう一人の候補ブリントは今シーズンついにアヤックスで本来のポジションである6番に戻り、オランダ最高のMFの1人である事をCLレベルでも証明済み。走力にはやや欠ける印象もあるが前に飛び出して決定的な仕事をすることもでき、彼とクラーシかナイジェル・デ・ヨングを組ませることがそれぞれの補完応力も高くおそらく現時点では最適な選択肢と言える。

 

また、今日のADがネマンヤ・グデルィも代役になれるはず、と推薦報道。NACからAZに移った今シーズンは苦しんでいたが、徐々に存在感を見せており、タイプ的にもストロートマンにかなり近く、ELでの経験もある。先日セルヴィア代表でデビューしたが親善試合であり、本人もその気はあるためにKNVBが扉を開けばオランイェ入りはいつでも可能な状況。

 

チーム全体のプレースタイルを変更するアイディアとしては、ヴィレム・ファン・ハネヘムは月曜のコラムでスナイデルのクオリティを活かすために彼をプント・ナール・アハター(逆三角形の頂点)の位置に下げ、コントローラー二人を前に出すことを提案。ファン・ハールがこれを選ぶとは考えにくいが、これを選べばスナイデルの展開力を最大限に発揮させられるだろう。

 

また、ボンズコーチの夢破れたロナルド・クーマンは昨夜のNOSでのCL解説の席で、支配力で上回る相手へのオプションとして先週末のユーロボルフで見せたDF5人を並べた3-5-2システムを提案。守備面での精神的不安を減らし、コンパクトな前進守備から前線のファン・ペルシとロッベンのクオリティを活かすという戦術的な最善手だが、そもそもファン・ハールがこれを受け入れないことはクーマンも承知しているはず。