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クーマン 「グイデッティ・コールは聞きたくない」

この夏の移籍市場でジョン・グイデッティの抜けた穴を埋められるトップ・スピッツを探していたフェイエノールトだったが、どうやら誰も獲得することなく終わる可能性が出てきた。CL予選とエールディヴィジで4試合をこなした時点で、多くのチャンスを作りながら攻撃陣がそれを尽く逃したことでたった2得点(共にル-ベン・スハーケン)。特に新しい攻撃リーダーとして期待さているレクス・インマルスは完全にゴールへの自信を失っており、Dinamo Kievとのホームゲームに続けて先週末のヘーレンフェーン戦でGKとの2対1を外した後は、デ・カイプに何度もグイデッティ・コールが響くことになった。

 

テクニカル・ディレクター マルティン・ファン・ヘールは今週全スカウトとテクニカル・スタッフを集めてのミーティングを開き、スピッツ獲得について協議をしたが、その結果は「現時点で我々に獲得できるスピッツはいない」というもの。そもそも財政資金に乏しいフェイエノールトには移籍金を出すまでの余裕は無く、獲得できるとしたらレンタルかフリー移籍に限られているが、「フェイエノールトに迎える価値がある選手で、金銭的に可能性がある選手はいないんだ。だからこのまま誰も獲らない可能性が大きい。移籍市場の最後に大きなサプライズが起これば、まだ一人スピッツを獲れるだろうがね」とファン・ヘールは説明。

 

1年前の最終日にジョン・グイデッティのレンタルというサプライズを起こしたファン・ヘールだが、今年も彼をレンタルできる可能性は否定している。4月に神経炎にかかったグイデッティは「キャリアを失う怖れもあった」(クラブドクター ファン・アイク)症状から着実に快復しているものの、レンタルから戻ったマンチェスター・シティでもまだプレーできる状態にはなっていない。ファン・ヘール:「私はずっと『ジョンが戻って来る可能性は0だ』と言っていたし、今も言い続けている。彼はまだフィットしていないし、フィットしていたとしても、他に関心を持っているクラブとの競争になれば我々に勝ち目はない」。

 

オランダのADによると、グイデッティが再び試合に出られるまでにフィットするのは当初の見込みよりもさらに遅れて早くて11月。おそらくこの夏はマンチェスターに残り、契約延長にサインすれば冬の市場で再びレンタルでの争奪戦になるだろう。いかにグイデッティを望むフェイエノールトでも、前半戦を棒に振るであろう選手をレンタルするのはリスクが大きすぎる。

 

EL POを前日に控えた昨日の会見でもグイデッティの抜けた穴についての質問が飛んだ。「彼はゴールを決めて、チーム獲って大きな力だった」と代理キャプテンのヨルディ・クラーシが不在を嘆く一方、監督 ロナルド・クーマンは先日のヘーレンフェーン戦でのグイデッティ・コールについて苦言。「グイデッティはいまもフェイエノールトで多くの尊敬を集める存在だが、彼が間もなく戻って来るということはほとんど想像できない。彼はまだフィットしていないし、まだまだ時間が必要。彼の名前がスタンドで歌われるのは現実的とは言えない。我々はフェイエノールトとしてもう彼から離れて先へ進まなければならないんだ」

 

クーマンは「現時点ではグイデッティではなく他のスピッツを探している」と語ったが、その条件を満たせる選手は見つけることができるのか疑問だ。「獲るとしたら、20~30得点が期待でき、プレッシャーにも耐えらる選手でなければいけない。そういうスピッツが見つからなければ我々は今のチームで戦う」

 

過去にディルク・カイト、サロモン・カルーを失って以来、長らく不在だったチームのトップ・スピッツの座をようやく埋めた存在だがジョン・グイデッティだった。彼を深く愛したファンは、カイトとカルーを失った後の「スピッツ不在の時代」が再び訪れることを何よりも怖れている。現在のセレクションの第1スピッツ ギオン・フェルナンデスはカウンター・スピッツタイプであり、ボールコントロールの点で冷静さに欠ける。18歳のアナス・アチャバールは大きな才能を持っているのは疑いないが、トップレベルで屈強なDFを背負ってボールを収められるだけのフィジカルが決定的に欠けている。第3スピッツのミチェル・テ・フレーデはフィジカルの強さと高身長を見込まれて獲得が決まったが、現在怪我で離脱中。スピッツでもプレーする事はできるレクス・インマルスだが、得点能力を期待された彼が誰よりも不振に苦しんでおり、デン・ハーグで強烈なメンタルを見せていた面影は今のところ全く無い。

 

現在のセレクションでシーズンを送ることが濃厚になりつつある今、何よりも望まれるのはインマルスが早く1ゴールでも決めることだ。前線のターゲットマンとして、そして常にチャンスに絡むという面では良いプレーを見せているため、フィニッシュでの自信さえ取り戻せばそのキャラクターで他の選手にも良い影響を与えてくれるはず。クーマンもそれが分かって我慢して使い続けているが、悲劇的なフィニッシュワークが続くと先にレヒューンの信頼を失うという最悪の事態に陥る怖れがある。