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ファン・デン・ブロム、フィテッセへ帰還

昨シーズンADOデンハーグを率いてエールディヴィジでクラブ史に残る快進撃を見せ、見事POを制して24年ぶりの欧州枠を勝ち取ったジョン・ファン・デン・ブロム(44)がフィテッセの新監督に就任することが決まった。フィテッセは昨シーズン チームを率いていたアルベルト・フェレールを成績不振により解任。誰の目にも無謀に思えるメラブ・ジョルダニアの3年計画を実現できる人材を捜していたが、すぐにクラブのイコンであるファン・デン・ブロムが候補に挙がった。契約が1年残っているADOとの交渉は要求額60万ユーロに対してフィテッセの提示額が15万ユーロと大きな開きがあり難航したが、今週水曜にジョルダニアが50万ユーロまで金額をアップ。さらに不足分をファン・デン・ブロム本人が支払うことで木曜日にようやく合意に達した。契約は2013年までの2年契約で、さらに1年の延長オプション付き。フィテッセはテクニカル・スタッフの再構成を数日中に決定する予定。フェレールのアシスタントを務め、現在プレシーズンのトレーニングを指導しているスタンレイ・メンゾが留任されるかどうかは不明。

 

現役時代フィテッセで324試合出場93得点とクラブ歴代トップスコアラーであるファン・デン・ブロムは木曜午後にヘルレドームでの会見に臨んだ。結果的にADOを裏切る形になったことについて「私は愚かでナイーブだった。愛は盲目、そう言ってもらって構わない。しかし私はそこから学んだこともある」とコメント。ファン・デン・ブロムは6月始めにすでに南フランスでジョルダニアと接触し、交渉に入っていた。「もちろん私はその事をADOに伝えるべきだった。それが当然で当たり前のこと。しかし私はそうしなかった。身勝手だと言われてもしょうがない。私は非常にオープンでハッキリした性格。こんかいの状況でそうできなかったのは本当に申し訳なく思う」

 

「まずはリンカーライチェを目指す。そうすればPOを勝ち抜いて欧州戦へ進める可能性も出てくる」と新シーズンへの目標を語ったファン・デン・ブロム。「現在の選手たちを見ればこれは現実的な目標だと思う。我々は若いセレクションだから仕事をするのが楽しみ。フィテッセのために素晴らしい将来を築きたい」

 

最後にファン・デン・ブロムは愛するクラブの監督に就任できた喜びを見せた。「フィテッセの監督になれて、幸せだし誇りに思う。古い愛は決して滅びない。それはハッキリしている。フィテッセはいつも私の心の中にあり、だから私は今ここに戻って来た。私にとってここで仕事をするのはずっと夢に見ていたこと」

 

ADOはファン・デン・ブロムのアシスタントを務めていたモーリス・スタインがそのまま監督に昇格。すでにファン・デン・ブロム不在のプレシーズンのトレーニングを指導していた。ADOのトレーニング初日には2500人のファンが集まり、「裏切り者」を非難するコールが鳴り止まず。そしてエールディヴィジ第1節ではデン・ハーグでADO-フィテッセ戦が行われる。